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最強の無能力者  作者: まさかさかさま
第一章・動き出す指針
18/65

時旅 葉・二話

めんどくさい書き方して御免なさい。

これは以前投稿した『時旅 葉・一話』の続編です。

一応、出だしの部分は現在の物語とも繋がっておりますが、おそらく以前の内容がうろ覚えになってしまっている読者様もおいでと思います。

なので、先に『時旅 葉・一話』をザッと読み返してみることをオススメします。

 神屠学園、第五十学区高等部六番訓練場。

 私が来た頃には、そこは既に半壊していた。もともとくたびれた建築物ではあったが、しかしこれだけの破壊を生み出すのは容易なことではない、なにせ出口側の半分が天上もろとも消し飛んでいるのだから。

 壁面に残された独特な焦げ跡。これは間違いなくアレの仕業だ。いや、確認するまでもなく、ここでアレが良人を襲撃することは知っていたのだが、やはり目に見える形で確証があるに越したことはない。本当に極稀にだが、私の能力は外れることがあるのだから。

 だけれど、今回はいつも通りに例の戦闘が行われたらしい。

 学園最狂の強化能力と謳われた『右軽光(ライトアップ)』の超能力者と、表面上は学園最下位(第五十学区内で)と蔑まれる劣等生、異無 良人の戦闘。およそ勝負とは言えない、超能力者と無能力者とのバトル。とても良人に勝ち目は無い。

 でも良人は生きている。絶対に生きている。だってこのルートの場合、ここで殺されはしないのだから。もう何万回と見て来たルートだけれど、未だこの場面では良人がアレに掻き消されたことは一度も無い。だからこそここまで放っておいたのだ。出来れば助けたかったが、でも私には他にやることがあったのだから仕方がない。学園暗部、協会教徒、世界政府、それらの魔手を事前に摘み取らなければいけなかったのだから。それもこれも全て良人のため。

 私はいつも通り平常心を装い、崩れた粗大ゴミやらが散乱する場内を、確固とした意思と目的でもって突き進む。良人が瀕死の重傷で倒れている場所は、主に三パターンある。一つは、アレの巨大ビームにより穿たれた大穴の側、もう一つは場内奥にある舞台の側、最後の一つがやや手前の瓦礫に囲まれた場所。

 一つ目二つ目のポイントを無駄の無い動きで探索。いない。残るは一つ、やや手前の瓦礫に囲まれたところ。

 そこに居た。血塗れの良人が。全身からダラダラと流血し続け、血の気が引いた気色。固く閉ざされた目蓋。早く手当てをしなければ。

 私は素早く手馴れた動作で事を行う。

 良人の痛ましい姿を目の前にし、自然に出て来た涙と共に想起される過去の記憶を無視し、作業を行う。

 腕に巻いた白い時計に、小さな鍵を差し込み、


「……『時計錠(クロックロック)』」


 能力を発動する。



 カチ、


 カチ、


 カチ、


 カチ……、



 カチン……。 



 指針が止まる。


◆◇◆◇


 昔話の続きをしよう。


 この前話した、滑稽な茶番の続き。


 私と良人の思い出話。


 気が遠くなるほど昔の話。


 ええと、どこからだっけ?


 ああ、そうそう。


 小等部の卒業式からだ。


◆◇◆◇


 桜が綺麗だった。

 とても綺麗だった。桃色で、鮮やかで、繊細で。

 幻想的な桜の舞い散る並木道。風が吹くたび、吹雪のように花びらが舞い、まるで卒業生を歓迎しているかのようで。ひらひら、ひらひら。

 桜。

 私はそれが、怖かった。

 どうしてか、とても怖かった。

 それは入学式の時とは別の、何か得体の知れない恐怖。

 この桜並木を抜け、卒業式の会場に辿り着いてしまうと、何か取り返しの付かないことが起きてしまうんじゃないのかと。正体不明の悪寒。

 立ち止まる私には目もくれず、さっさと通り過ぎて行ってしまう生徒達。

 何で皆笑っているの? 何で皆楽しそうなの?

 私はこんなに怖くてたまらないのに。足が竦んで動けないのに。

 会場に続く、ピンク色に染められた花弁の絨毯が、怖かった。

 どうして?

 もう、私は臆病じゃなくなったのに。

 卒業さえしてしまえば、原因不明のいじめは終わるのに。

 あの憎いクラスメイト達と別れることが出来るのに。彼と二人で別の校舎に移転して、そこで幸せな日々が待ってるのに。

 何で卒業式がこんなに怖いの?

 数日前、彼とした約束を思い出す。

『ここを出たら、一緒に違う学区に移ろう』

 神屠学園は、それはそれは巨大な学園だ。

 学園、と言うよりは学園“群”と言った方が正しい。

 主に小等部から大学部まで、それぞれの学部につき数校舎ずつ、計十校舎以上を中心に学生寮、民家、店舗などを含めた領土を“一学区”。これが無数に密集し構成されているここら一帯の都市を、総称で神屠学園と呼ぶのである。

 私と彼は、過剰ないじめを続けるクラスメイト達と縁を切るために、違う学区に移ることを互いに約束していたのだ。

 だから、だから本来この場合、卒業式は喜んで受け入れるものなのであって。

 新しい学園生活を祝福すべきなのに。

 怖い。


「怖くないよ」


 道端で、頭を抱えて震える私に、そう声を掛ける彼。

 奇しくも、入学式の時と同じように。


「怖いなら、目を瞑っていればいい」


 そいつは、遠慮もせずに私の手を掴み、


「僕が、こうやって手を引いてあげるから」


 歩き出す。


 不自然に、私も歩き出す。先へ進みたくないのに、つられて歩き出す。二人で、前へと進む。

 私は震えながら、語り掛ける。

 きみはだれ? なんでわたしのてをにぎるの? なんでまえへすすめるの?

 彼は答える。

 ただ一言。


「ほら、ちゃんと歩けてるじゃん」


「……そう、だね」


 やはり、あの時と同じ会話。

 彼はわざとやっているのか、どうなのか、一字一句同じ台詞。

 でも、私の胸の内に渦巻く悪寒は、卒業式に対する嫌な予感は、消えてはくれなかった。




『在校生代表による、送辞』

 私の予感とは裏腹に、卒業式は何の問題も無く進んだ。

 次は、五年の一組から十五組の代表生による、卒業生への送辞である。もう式の終わりが近い。

 舞台の奥に設置されたパイプ椅子に、各々のクラスで最も優秀な成績を収めた代表十五人が座り、順番に各自の原稿を読み上げていく。

 代表生、といっても特待生とは全くの別ものだけれど。そもそも特待生というのは、高等部から取り入れられる制度なのであって、今壇上に上がっている彼らは、ただ学業の成績が良かっただけの一般生徒に過ぎない。

 私は五年生達の送辞には特に興味がなく、ほとんどの文を右から左に受け流す。さすが特別指導クラスの一組はなかなか興味深い原稿を読んでいたような気もするけど、それ以外のクラスの送辞は全くもってテンプレで取るに足らないものだった。

 ちなみに、特別指導クラスが設けられている学区は数が限られていて、神屠学園全体で十学区しかない。更に、特別指導クラスは二種類に別れていて、特別優秀なものが集う“特級”と、特別粗悪なものが集う“劣級”がある。特級は一組、劣級は十五組の教室が割り振られる。特別指導クラスの存在しない普通の学区でも一組と十五組はあるけれど、それはただの生徒が通う一組と十五組であり、特別指導クラスとは別のものである。

『卒業生代表による、答辞』

 五年生達が拍手と共に見送られ、入れ替えに六年の代表生達が舞台に上がっていく。その中には、私のヒーローである彼も混じっていた。

 彼は十五組の代表生なのだ。劣級に落ちてきても、その頭脳の明晰さは変わらない。

 事前に話す内容は彼から聞いていているけど、でも私の胸は少し高鳴る。最愛の人が、こうして全校生徒の前で脚光を浴びているのだ、嬉しくないわけがない。

 一組の代表生から順に、答辞の言葉が並べられていく。

 異能力と人間の知能指数には密接な繋がりがあるらしく、能力が劣化していく、つまり十五組に近付くたびに答辞の内容も粗雑なものになっていく。必ずしもそうとは限らないけれど、能力のレベルと学業の成績は比例することが多いのだ。

 やがて十四組のなんとも言えない原稿が読み上げられ、彼の番が回ってくる。

 彼に限って失敗はないと思うけど、でも先ほどの嫌な予感もあるし、私は少しだけ心配になる。

 どうか無事に、卒業式を終えられますように。

 マイクの前に立ち、軽く間を開けてから、口を開く彼。

 キイイィン、

 と軽くノイズが走り、そして、


『僕には好きな人がいる』


 ……。

 え?


『葉ちゃんって言うんだけどね。時旅 葉。とってもきれいな子なんだ』


 事前に聞かされていた内容と全く違う。

 いや、全く違う、どころじゃない。

 彼は何を言ってるの? こんなところで告白なんかされても疑問符しか出ない。

 はい?

 騒然とする場内。

 キョトンとする教師陣。訝しげな顔をする来賓の方々。

 興味深そうな顔、にやけ面、しかめっ面、様々な反応を見せる全校生徒。


『一目惚れってやつかな。入学式、一度会って少し話しただけなのに、彼女の顔が忘れられなくてね』


 場内の困惑した反応もお構いなしに、にこやかな顔で答辞の言葉を続ける彼。答辞の言葉でもなんでもないけれど。


『いつか、こんな女の子を幸せにしてみたいなーって思ったんだ』


 ただ呆然と彼の言葉に耳を傾ける。

 周りのクラスメイトが私に妙な視線を向けるけど、毛ほども気にならない。

 彼を見る私。私を見る彼。

 目が合ってしまった。にこりと微笑まれたので、こちらもぎこちない笑みを返す。


『だから僕は――――』


 一拍溜め、


『――――彼女をいじめた』


 柔和な表情が、一変し悪魔のような凄惨な笑みを浮かべる。

 頭が真っ白になる。


『葉ちゃんのクラスメイトを脅して、彼女をいじめるように命令したんだ』


 頭が真っ更になる。


『入学してから三年間、とても辛い日々だったろうね。物を取られたり、机に落書きされたり、筆箱の中の鉛筆を全て折られたり、給食をひっくり返されたり、椅子に画鋲を置かれたり、黒板に悪口を書かれたり、変なあだ名を付けられたり、体操服を隠されたり、上履きの中にコオロギを入れられたり、リコーダーを捨てられたり、――――』


 四年生になり、私が不登校になるまでやられたいじめの内容を、事細かに羅列し始める彼。

 

『それもこれもあれもどれも、す、べ、て、僕が命令した!』


 頭が真っ黒になる。


『薄幸の少女になってもらうために、ね。だってそうじゃないと、僕の出番が無いじゃないか。君を救うヒーローになれないじゃないか』


 へんなやつがわたしにはなしかけてくる。

 へんなやつがわたしにへんなことをいう。


『葉ちゃん、僕は君が好きなんだ。脆くて弱くて純粋で繊細で臆病で、きれい』


 へん。

 あれは彼じゃない。

 なにかべつのもっとへんなもの。


『あの時は焦ったけどね。四年生になって、せっかく僕が十五組だなんて虫の溜まり場にまで出向いて助けに来てあげたのに、君、入れ違いで不登校になっちゃうんだもん』


 へんなにせもの。

 へんなのー。

 よくできてるー。


『でも良かったよ、ちゃんと勇気を出して登校して来てくれて。葉ちゃん、頑張ったね。おかげで君は僕に再開出来た。僕は君に再会出来た。そこからは本当に楽しかったな。笑いが止まらなかったよ。君、本当に僕の努力のおかげででいじめが無くなったと思ってるんだもん。誰がいじめの指導をしてたのかも知らないで』


 そこからはよくおぼえていない。

 ざつおんがまとわりつく。

 きもちわるいおとがまとわりつく。


『好きっていう概念はね、とても汚くて低俗な、素晴らしい感情なんだ。相手に好きになってもらいたい

、だって好きだから。相手を思い通りにしたい、だって好きだから。相手を救いたい、だって好きだから。相手に笑ってほしい、だって好きだから。相手を陥れたい、だって好きだから。相手を不幸にしたい、だって好きだから。相手に嫌われたい、だって好きだから。だってだって、僕は君をこんなにも君を愛している。愛とは即ち支配欲だ。いや、支配欲よりずっと低い位置にあるもの。汚水の更に下にあるヘドロさ。どろどろねばねばぎっとぎと。相手を支配してこその愛だろう? 相手を手の平でもてあそんでこその愛だろう? だから僕は、君を自在に操った。いじめ、その影でほくそえんだ。助け、その影で悦に入った。ええと、五年生になってからだよね、君がクラスの女の子達に嫌がらせをされ始めたのは。あれも僕さ。勿論、僕が命令したんだ。だってそっちの方が楽しい。僕が離れていくのを恐れ、嫌がらせを受けているのをひた隠しにする君。全て知っていて女の子達に命令する僕。もう最っ高だったよ! あはっ、あはははははははははははははははっ! ――――まあそれも六年の後期になって飽きちゃったけどね。だから今度は手法を変えてみたんだ。クラスメイトの虫達に与えた命令はこうだ、“僕もろとも葉ちゃんをいじめてほしい。過激に過剰に、どんなことをしてもいい、どんなことでもしないと許さない”と。ここ最近の原因不明のいじめだよ。よかったね葉ちゃん、種が分かって。要は君の六年間は何もかもが僕の意のままだったってわけさ、ほら、もっと喜んでいいんだよ。はしゃいで、ほら。いつもみたいに笑ってみせてよ、ほら。そんな間抜けな顔似合わないよ、君には無垢で馬鹿で滑稽な笑顔が一番似合うんだから、笑っていいんだよ。あっはっははははははははは! ――――……でもね、一匹邪魔な虫がいた。その虫はね、弱いくせに、よく鳴くんだよ。本当にうるさく鳴くんだ。偽善者気取りの虫けら君。この虫けら君はね、君がいじめられていたのをよく思ってなかったらしくてね、一年の頃からいじめの主犯格達と喧嘩ばかりしていたよ。ああ、いじめの主犯格といっても、それは僕じゃないよ? 僕が直接指示を与えていた連中のことさ。虫けら君如きに正体を暴かれるほど僕は馬鹿じゃない。葉ちゃん、心当たりはないかい? 彼、いつも傷だらけだったじゃないか。あれは君のせいで出来た傷なんだよ? あれ、以外そうな顔をするね。そんなはずはない、って顔だ。ああそうか、虫ケラ君は君と顔を合わせるたびに死ね死ね言ってたんだっけ。それなら以外な顔をするのも無理はない。虫ケラ君、なぜか君のことは相当毛嫌いしていたからね。“イライラする、イライラする”って。理解出来ないよ、意味が分からない。嫌いな相手を、自分がボロボロになってまで助けようとするんだから。でね、虫ケラ君は、君のいじめについて大分早い段階から疑惑を持ち始めていたよ。そりゃそうさ、いくら君をいじめるクラスメイトをとっちめても、誰も懲りることなく君をいじめ続けるんだから。どこかに本当の黒幕がいるんじゃないのか、とでも思ったんじゃないかな? その通り。僕が黒幕だ。今年の一月後半頃だったよ、虫ケラ君が僕のところまで直談判しに来たのは。はは、いきなり押しかけて“顔がムカつくから殴らせろ”って言われてね。今思い出しても笑えるね。虫ケラ君は人を笑わせるのがとても上手だ。生意気だから病院送りにしてやったよ。全治二ヶ月だって。うーん、やり過ぎちゃったなー、この卒業式にはぜひとも参加して欲しかったんだけど。だってさ、虫ケラ君、凄いしつこくてさ。“いい加減あのクソ女から離れろ”って何度も立ち上がって来るんだ。思わず潰しちゃったね。結果オーライだけどね。僕を邪魔するやつはいなくなった。君は完全に僕の支配下になった。――――……でもね、駄目だったんだ。どんなに手を尽くしても、どれだけ君を思い通りにしても、駄目だった。僕の欲求は満たされなかった! どうすればこの胸の乾きを潤わせられるのか、どうすれば湧き上がるこの情熱を燃やし尽くせるのか! 色々考えたよ、これ以上どうやって君を躍らせればいいのか! 考えに考えた! 四六時中、そのことだけで頭が一杯だったさ! ……で、ふと思ったんだ。壊そうっ、て。壊しちゃおう、って。僕の全部を、全ての真相を、茶番の内容を、どれもこれも明かして君を壊そう、って。――――あ、あは、ひ、あひひひひ、あひゃいひひひひひ! それが今この時さっ! この瞬間だよっ!! どうだい!? 僕の可愛い可愛い葉ちゃん、これが現実だ! これが世界だ! これが僕だ!! きったねえだろう!? そうだそれだよ、その顔だよ、笑え笑え、その虚ろな瞳が見たかったんだ! その脆くて弱くて純粋で繊細で臆病できれいな瞳から光が消え失せる様が見たかったんだ!! 最高に最低な気分だっ!!! あっはっはっはっはっはっは――――


アッ八八八八八八八はっはっはっはっはっはっはっはっはハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッッハッハッハハッハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッハッハッハハッハッぐぎゃ――――』




 ……。


 ?


 ぐぎゃ?




「うっっっっっるっっっっっせえええええええええええええええええええええっ!!!!!」




 会場中の人間の鼓膜をぶち抜かんとばかりに雄叫び、現れたソイツは、


「ぎゃぐぁあああああっっ!」


 彼――――もとい白令(はくれい) 深夜(しんや)の顔面を殴り飛ばした。


「うそ……」


 そいつは、いつもいつも死ね死ね言っていた孤独な少年。

 馬鹿で、アホで、頑固で、ぶっきらぼうで、間抜けで、粗雑で、乱暴者で、毒舌で、怖くて、猪突猛進で、シスコンで、周りが見えなくて、空気が読めなくて、どアホで、ど馬鹿で、ど頑固で、ど超絶ぶっきらぼうで、全っ然これっぽっちも優しくなくて、とても一途な、私の最大の敵。


 良人。


 異無 良人だった。


◆◇◆◇



続きます。

再度、めんどくさい書き方して御免なさい。

次は再び現在に戻って来ての話です。

いやしかし、なんでこんなわけの分からん手法を採用したのか、過去の私の思考回路が全く分かりません。

おそらく、彼の思考回路はぬくぬくなカイロか何かで出来ていたんでしょうね。寒いですか、そうですか、そうですね、そんな方にはカイロを差し上げます(意味腐)。

では、また会えることを祈って。




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