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転生したら、守護霊でした  作者: じ・お。
二章 魔族領編 王の資質

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寝所の番人

全員が一か所に集まった。

しばらく経ったが、戦闘が終わってもいつもの光は起こらず、次の部屋にも飛ばない。


「ここが最後の部屋?」

アインが確認するように皆に聞く。


「どうやらそのようだな。何か仕掛けが無いか確認す。。」


がん、ごん、ごん、がっこん


カイルが言い終わる前に遠くから石が擦れる音がした。

「。。。行ってみよう」


音のした方向に全員が歩き出す。

「ちょ、ちょっとぉ。待ちなさいよぉ」

アイシャが丈の長いローブで歩きにくそうについてくる。


裸のままでは困るだろうと、ミリーがローブを貸してくれた。

「。。。ありがと」

少し大きめのローブを着て、珍しく素直に礼を言うアイシャにミリーは微笑んだ。


一行が音のする方に行くと、そこには地下へと向かう階段が現れていた。

「ここが最後か。。。」

皆が用心して階段を下りる。


最後の部屋は、これまでと違い小さな一つの部屋があるだけだった。

中には机が並び、この迷宮の設計図らしき紙面があった。


そして、正面にある大きな文字版にさまざまな数式と共にこう書かれていた。


大いなるものの眠りを守れ


「ねぇ、これ見て」

リタが迷宮の設計図に名前を見つけた。


寝所の番人


「意味があるのか?これ。。。」


いろいろと物色してみたが、この先に進むための手がかりはなく、これ以上、下に潜ることは出来そうもなかった。


「じゃあ、どうやって王様に会うんだ?」

カイルはナージャに視線を送るが、首を振るばかりだ。


「姫さんは、王様に会ったんだよな?」

今度はアイシャに確認してみる。


「。。。覚えてない」

「は?」

「だから、覚えてないって言ってんのよ!何かを見た気がして、その前後の記憶が無いの。。。カーラ達はいきなりドールが暴走したって言うし。それで、通路が崩れて回廊を抜けて戻ったら、もう向こう側に繋がってなくて。。。」

アイシャの声は徐々が小さくなる。


それで、責任を感じてここまで来たのか。。。


皆もここまでかと思い始めた時、俺はこれまで感じていた違和感について確認してみた。


(なあ、坊主。ずっと考えてたんだが、いいか?)

「え?なに?」

俺は坊主の口からナージャに試してほしいことを伝えた。


「床に穴をあける?それは以前にも試したじゃろうに」

「なんか、白さんが気になるんだって」


穴よ穿て(ピアス・ホール)

胡散臭げに魔術を使う老婆。


ふっ


魔法は発動しない。


今度は天井に穴をあけるように言った。

「何がしたいんじゃ、まったく。。。」

ぶつぶつ言いながら、付き合ってくれる老婆。


穴よ穿て(ピアス・ホール)


ごそごそごそ。ぱらぱらぱら


「ん?」


穴が開いた。

天井には穴が開けられる事が確認できた。


迷宮全体に仕掛けがされているなら天井にも穴は開かないはず。

これは、つまり、迷宮の構造を変えることは可能ということだ。

では、なぜ天井は問題ないのに床や壁には使えないのか。


このトラップは迷宮の方ではなく、術者自身に掛けられているということだ。

「あっ!」

ミリーとナージャは気付いたようだ。

「どういうことだ?」

カイルとリタ、アイシャはちんぷんかんぷんな顔をしている。


つまり、暗示だ。

床や壁は破壊できないという暗示:精神魔法を、ここに入る時に仕掛けられたのだろう。

「あ!あの青白い光の通路か?!」

カイルもやっと気づいたようだ。


あそこで感じた違和感。あれは、精神魔法をかけられた時のものだった。

探索者が初めに緊張して入ると、青白い魔法の光を浴びる。

すぐに魔術回廊があった何もない部屋に着き、緊張が解けた瞬間に魔法が発動する。

あまりにも弱い魔力で、魔法の光に混ざっているためよほど注意していないと熟練の魔術師でも引っかかる。何度もあの通路を通ることでより気づきにくくなるのだろう。


そもそも、これだけ巨大な迷宮すべてに仕掛けるために、どれだけの魔力が必要なことか。迷宮全体よりも、入ってきた探索者に仕掛けるほうがコスパがいい。 


「なら、この先は自分達で掘って進めるってことか?」

「いや、そうとも言えん。認識を変えられておるからな。精神魔法の厄介なところじゃ」

認識を変える。一見地味な効果だが、解くには相当時間がかかるらしい。


「ミリー、探査を行ってくれ。もし、ここから先があるなら、何か引っかかるはずだ」

「でもぉ」

ちらっとナージャを見るミリー。

「ここからは敵はおらんじゃろう」


じゃあと、杖を取り出し呪文を唱える。


精霊探信スピナー


コォォォン

ミリーが杖で地面をたたくと、音ならざる波が床をすり抜けて地下深くを露わにする。


「あ」

「なにかあったの?」


「向こうの方角に、何か大きな空洞が」

ミリーが北方向の下を指し示す。


やはり地下に何かあるようだ。

「掘り進めることが出来ないんじゃなぁ、一旦地上に戻るか?」


地上に戻る方法は先ほどの設計図から確認できた。

その手もあるが、一つ方法を思いついた。


「みんな、白さんが何か思いついたみたい」

「。。。」

全員がそろって、うへぇという顔をしてうんざりした。


。。。みんな、ひどいよ。




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