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最後の砂粒が落ちてゆく

俺は何処か別の世界に居た。

目の前が真っ白なのか、それとも漆黒の闇が拡がっているのか、自分の眼では判断出来なかった。

ああ、俺は自殺してしまったんだな。そう思うしか無かった。


「俺は……何なんだろう」

花見さえ救えず、自分さえ救えない弱者。臆病者。

頭の中が破れそうになるほど自分を問い詰めた。

自己弁護の言葉しか出て来なかった。花見は救えない運命だった。

自分は……何がしたかったのだろう。

俺はもう一度……目の前に鎮座する砂時計に目を落とした。

黒とも白ともつかない、ぼやけた視界にそれは鮮明に、輪郭を灯しながら映った。

次は……成功してください。

俺は砂時計をもう一度ひっくり返した。

白い砂がサラサラと落ちてゆく。

砂の一粒一粒に過去の走馬灯が写ってゆく。

最後の砂粒が落ちた時、俺は意識が薄れ行くのを感じた。


「俺は…諦めない…」

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