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農具

食料生産の効率を上げるにはどうすれば良いか。


とりあえず、たくさんアイディアを並べてみる。

ブレインストーミングというやつだ。


農具の改良

品種改良

水田開発、灌漑

漁業

養鶏

養豚=イノシシの飼育

馬を活用した耕作


アイディアはたくさん出るが、実現性がないものも多い。


とりあえず、冬の間にできるのは農具の改良だ。

材料は木材と石しかないが、鉄で作った小刀とノミで今より丈夫な農具が作れるだろう。

今までより硬い木が簡単に加工できるし、ホゾ加工を組み合わせれば強度も上げられる。


春が来たら養鶏と養豚も始めよう。

鳥や猪を獲ってもすぐに殺さずに村で飼って繁殖させるのだ。

失敗して死んでしまったら、その時食べればよい。



俺は農具を作り始めた。

(すき)(くわ)、それに斧も作った。


一番の自信作は鋤だ。


鋤は先端が4~6本に分かれた農具で、土を深く耕すのに使われる。

深く掘るのが目的なので、爪は細く、硬い方が良い。


俺は爪が4つ付いた鋤を作った。

本当は爪は鉄で作りたいが、まだ鉄が不足しているので木を使っている。

爪は先端を火で炙り、表面を軽く炭化させることで硬度を増した。

これは長老から習った工夫だ。


だが、所詮は木製で、使っているうちに欠けたり割れたりするので、爪は1本ずつ

交換できるようにしている。

実際、爪が何本か折れた状態のままで使っているのを何度か目にした。

あれでは作業効率は上がらない。


細かいギミックを作るのは時間がかかったが、一部が欠けたからと言って全体を作り直すより時間の節約になるはずだ。

もちろん交換用の爪も作った。


冬は長く、時間はたくさんあったので、一本一本に時間をかけて、長く使えるものを目指した。

冬が終わる頃には、だいぶ加工がうまくなっていたので、凝った意匠の物も作るようになった。


特に意味はないが、農具の一部に小刀で印を掘った。

安倍晴明が悪霊退治に使うような、丸の中に星が入った意匠だ。


本当に意味のない、ただの遊びだ。


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