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ボクのレイヤー活動記  作者: 神崎馨
6/13

出会い

ガタンゴトン ガタンゴトン


馨は電車から見える景色を見ながら、今日開催されるイベントについて考えていた。

今日の電車は不思議とキャリーケースを持った乗客が異様に多かった。

そして、時折チラチラとそんな人達が馨をチラ見し、ひそひそと話していた。


ん?秋だからみんな旅行かな?この町に観光地なんてあったかなぁ。


ちなみに今日の馨はベージュのニット帽に、赤いフレームの伊達メガネ、大きめなカーディガンに制服の紺色チェックのズボン。そして茶色のリュックだ。


初めて参加するイベントで、どんな服装で行けば良いか分からず、でも知り合いに会うと恥ずかしいという理由で、ニット帽とメガネを装着していた。


ラノベ的にはよくいそうな格好だが、実際は制服カーディにニット帽メガネの組み合わせで、しかも休日となれば、アニメ的な知識を持っている人種からしてみれば何かの作品に出てくる人に見えてしまう。


ひそひそ

あれってあの作品の?

え、違くない?ゲームの方じゃない?

でも家からコスプレってマナー違反じゃない?

でもクオリティ高くない?凄い自然な感じ。


な、なんだろう。僕の事?いや、自意識過剰かな。普通にいそうな格好のはずだし。多分違うよね。


至極残念であった。ラノベ、アニメにどハマりしている薫にとっての普通とは、あくまでその世界観内での普通の認識であった。


周りの変な視線を気にしつつ、到着した駅に降り立ち、スマホで地図を確認して近くのコンビニね立ち寄った。

今日の服装選びで時間を使ってしまい、朝ご飯を食べていなかった。

ミルクティーとカロリンメイトを買い、開場まで時間があることからコンビニの外にあるベンチにちょこんっと座り、朝ごはんを食べ始めた。


んーあと30分かぁ。開場ピッタリに行った方が良いのかなぁ。でも入り口が空いてからの方が人少ないしなぁ。


んーっと頭を揺らしながら考える姿は、まさに作中に登場する人、まさにその人だった。


------ーーーーーーーーー

154.名無し

電車に 君とどのヒロインがいた件について

めちゃ本人だった!誰あの子!知り合いいない?


155.名無し

あ、私も見たよ!遠目から見ても凄いって思った!


156.名無し

でもそれマナー違反じゃね?


157.名無し

そう思ったんだけど、荷物も軽装だしコスプレイヤーかどうかも分からないし。

それで一般人だったら は? ってなるしめちゃ恥ずかしい


158.名無し

確かにな。それが普段着なら注意されて 何言ってんの?だな。


159.名無し

ちょ!みな!駅のコンビニに俺の嫁いた!


160.名無し

はいはい嫁ポスターね。映画化したやつか?


161.名無し

ちっげーよマジで3次元で君とどのヒロインいたんだよ!ミルクティ飲んでカロリンメイトをかみかみしてた!


162.名無し

まじか!作中CG再現か!てかコンビニって事は外だよね?ゲリラ?それってどうよ。


163.名無し

イベントの列に並んでなかったよ〜


164.名無し

開場しても動いてないし、一般人っぽー


165.名無し

マジか。天然か。天使か。


166.名無し

誰か誘えよ、同志にしてしまえよ?え?俺?そんな勇気は洗面所に洗い流してきたよ。


167.名無し

あーはい。お疲れ。まぁ一般参加も出来るし、来たら暖かく迎えてあげよ?ね?


168.名無し

異議なし!


169.名無し

異議なし!


------ーーーーーーーーー


だいぶ列がはけてきた。開場から1時間が経過しても、馨は動けないでいた。


こ、ここまで来て怖気つくとか。。

知り合いがいない事を願いつつ、知り合いがいないからこその入り辛さ。

会場へ向かう人は、みんな数人のグループで入場していく。


どうしよう。帰ろうかな?衝動的に今日来てみたけど、やっぱ良く考えてから来ればよかった。


そんな後悔と行ってみたいという気持ちで、頭がぐるぐるしている。


ふと顔をあげると、高身長な男の子が不審者ばりに会場前をうろうろしていた。


あの人も入りたいのかなぁ。


そう思うと同じ気持ちの人がいると安堵した。馨はてとてととその人に近づいた。

「あの!イベントの参加者さんですか?」

知らない人とのコミュニケーション。

かなり、キツイ。同性相手でも顔が熱くなる。

「え?あ、あー。そうだよ。そう。これから行こっかなーってな。」

「あ、そうなんですね!僕も今日初めて参加しようと来てみたんですが、入り辛くて。お一人です?」

「一人だよ。俺も初参加なんだけど同じく入りづらくてね。」

おお!同志!

「なら一緒に行きませんか?僕は馨といいます。」

「俺は滝よろしくな」


これが、僕と滝との初めての出会いであった。



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