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ボクのレイヤー活動記  作者: 神崎馨
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舞台へ

初投稿です。日本語おかしかったり、文脈おかしくても気にしないで下さいな。

本番まであと10分です!皆さん順に並んで下さい。リハーサル通りやれば大丈夫なので!


目の前にいるスタッフが大きな声で言った。

ここは東京ゲームショウ、コスプレ会場の屋内ランウェイスペースのバックヤードだ。

そこにあわあわしながら、両手で自作の武器を抱えたレイヤーは、本番を前に知った事実にいつもの3割増で緊張していた。


「うぅ。緊張する。まさか僕達がトップバッターなんて聞いてないよ!」

そう泣きそうな声で話すのは 僕こと馨だ。

まだまだ玄人とは言えない、精々中堅レイヤー程と自負している僕は、どうしてかこの大舞台のトップを飾る事になったのを、ついさっき終えたリハーサル直前に知ったのだ。


「まぁまぁ。そんな気負うなよ。トップつっても締めよりはましだろ?いつものランウェイと同じと思えば良いさ」


余裕な表情の彼は、僕の相棒の滝だ。

元々ぼっちだった僕が、同じくぼっちだった彼に声をかけて、気付けば何やるにせよ一緒にコスプレして、リアルでもお世話になっている。

身長180cm、顔はイケメンで良いとこのご息子。大抵の衣装を着こなしてしまうので、見てると楽しいが、同時に嫉妬してしまう。そんな相棒だ。

あ、因みに僕は160cmしかない。コスプレできるキャラクターも自然にショタ系が多くなってしまう。

おかしい。小さな頃からセノビーを飲んでたのに!


「でも滝!普通は遅くも開催の数日前に告知じゃないの?前後の組との絡みもあるし、こんな直前なんてほぼアドリブになっちゃうよ?」

「地方の会場なら当日の集合時に通知してたろ?」

「いやいやこの規模と失礼だけど地方の規模と同じにしないでよ。」

たしかに滝の言うことも事実だったりする。地方開催のランウェイは、当日の集合時に順が告知される。

でも、だからこそ、こんな大勢の前でアドリブを行うのが、申し訳ないと思ってしまう。

「馨は難しく考えすぎ。とりあえず、お互いフォローな。要はいつも通りやればよい。楽しめ」


本番3分前です!NA入ります!トップはスタートテープにて待機お願いします!出だしの曲のタイミングはお任せします!それでは良いステージを!


あわわ。始まっちゃう。大丈夫大丈夫大丈夫。いつも通りキャラになりきれ。


「馨。今宵も戦場にて死力を尽くそう。」

「滝。背中はお任せ下さい。」


あ、これ最後の戦闘のシーンだ。ここが1番好きなんだよね。

あれ?なんか好きな事考えたら落ち着いてきた。


ありがとう滝。気持ち切り替えたよ。なりきれた。

背中は任せろ。


「滝、頑張ろっか」

「おう。任せろ」


幕が上がる。

こんな大舞台。あの時はこんな日が来るなんて夢にも思わなかった。

でも、これはただの通過点に過ぎないことを、この時は思いもしなかった。

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