49 夜ご飯!?
お久しぶりの投稿になりました!(土下座)
ちょっとずつ書き溜めてますので、お付き合いいただけると喜びの舞を踊ります!
「じゃあ、先に俺らのテントを建てるか。それが終わったらメシだな。」
「おっけー!」「そうね」「了解」
亜蓮さんの言葉にみんなそれぞれに返事をして動き始める。
そして玲さんの手にはいつの間にかテントが握られていた。
「…アイテムボックス?」
「お、アイテムボックスのことを知ってるのか?詳しいんだな」
「え?」
「ん?スキル画面には自分のSPで獲得できるスキルしか表示されないだろ?確かアイテムボックスは(小)で1,000ポイント必要だったよな?1,000ポイント貯めるにはけっこうな魔物を倒さないといけないからな。俺たちも初めてアイテムボックスが出た時には大騒ぎしたもんだぜ」
と亜蓮さんが説明してくれた。
………し、知らなかったー!
なんでかって?私の場合、最初からスキル画面を開いたらいろんなスキルが表示されていた。だからそんなものだと思っていたのだ。
…ってことは、私がアイテムボックスの特大を持ってることは話さないほうがいいよね…?
亜蓮さんの言葉に固まっているとフーちゃんから念話が入った。
(アイテムボックス(小)を持ってることにすればええねん!それやったら大丈夫ちゃう?)
(そうだね!(小)ならなんとか誤魔化せるよね…?)
「私もアイテムボックス(小)を持ってて…だからアイテムボックスのことも知ってたんです!」
「「「「え」」」」
「…い、絃ちゃん…アイテムボックスを持ってるの?」
私の言葉に4人とも固まってしまったようだが、一足早く現実に戻ってきた世良さんに尋ねられそれに対して「はい」と答える。
「凄いわ…それならソロで潜っているのも納得できるわね」
「すでにアイテムボックスを持ってるなら相当な実力者なんだろうな。…俺のお小言も余計なお世話だったか」
「だねー!亜蓮の余計なお節介っ(笑)」
「そんなっ!私が1人でいるから心配してくれたんですよね。ありがとうございます!」
アイテムボックスを持っていると言ったことで1人でダンジョンに潜っていることには納得してもらえたみたいだけど、せっかく心配してくれた亜蓮さんを落ち込ませてしまったようで申し訳ない。
ライゼルのテントが私が建てているテントの近くに建ち、夜ご飯用のテーブルセットもライゼルのみなさんが使っているものを使わせてもらえるとのことなのでありがたく使わせてもらうことにする。
「よし!今日の夜は何にするー?せっかく絃ちゃんも一緒なんだから、豪勢にいきたいなー!玲っ!何がある?」
「いまアイテムボックスに入ってるもので豪勢なのは……焼肉弁当だな」
「やったっ!焼肉弁当〜!絃ちゃん、アタシの隣においでっ」
美奈さんからお誘いいただいたので美奈さんの隣の椅子に腰掛ける。
そして、私の前に世良さん、美奈さんの前に玲さん、パーティ席の皆んなが見渡せるところに亜蓮さんがそれぞれ座った。
目の前には玲さんがアイテムボックスから出してくれた焼肉弁当がある。
なんとサラダとスープまで付いていた。
「みなさんの貴重な食事をいただいちゃってもいいんですか?」
アイテムボックスがあれば食料を入れておけるし、便利なことはわかっている。
しかし特大じゃなければ、容量に制限があるのだ。
その容量内に入れている貴重な食料をもらっちゃってもいいのか、心配になる。
「いいんだって!アタシ達が誘ったんだし、それにこれも何かの縁でしょ?遠慮せずに食べて!」
美奈さんを筆頭にみんなが頷いてくれる。
「ありがとうございます!それじゃあ遠慮なく、いただきますっ!」
そしてみんなで合掌してから食べ始める。
パクッ—
「お、おいひい〜!」
ほかほかの焼肉弁当のお肉を一口食べる。
お肉がすごく柔らかくて口の中で溶けていって、ほっぺが蕩けそうになる。
「でしょでしょー!アタシたちのお気に入りのお店なの!ダンジョンに持ってくる為に、特別に作ってもらってるんだー♪」
「そうなんですか!?そんな貴重なものを・・・」
「いいのよ、いっぱい食べてね。・・・そういえば絃ちゃんはいま幾つなの?」
「私はいま18歳で、高校3年生です!」
世良さんの問いに答える。
「やっぱり高校生なのね。でもどうして1人でダンジョンに?高校生なら友達とパーティーを組んでる子が多いでしょ?」
「・・・若いとは思ってたが、まだ高校生なのか・・・!」
「・・・」
「高校生なんだ!18歳になったら冒険者になれるもんね!」
亜蓮さんが私の年齢を聞いて驚いてる。
制服を着てるわけじゃないから、年齢って分かりづらいよね。
玲さんは表情に変化がないからあまり分からない。
「そうです!少し前に冒険者になって・・・それから毎日学校終わりにダンジョンに潜ってました!だけど、泊まりがけでダンジョンに潜るのは今回が初めてなんです」
「泊まりがけは初めてなのか。それならなおさら危険じゃないか」
「もー!亜蓮はほんっと頭が硬いなっ!1人でここまで来れるくらいだから、ちゃんと絃ちゃんに実力があるってことでしょ!」
「そうね、アイテムボックスだって持ってるんだもんね」
「わ、悪い。」
亜蓮さんが美奈さんと世良さんの言葉に、タジタジになっている。
「でもアイテムボックスを持ってるだけじゃ、ここまで来れないだろ。ステータスも高いんじゃないか」
と玲さんが呟いた。
「そうだな・・・ついつい口出ししちまって、悪かったな。俺たちはダンジョンが出来てすぐ冒険者になったんだ。これでも色々と経験してきたつもりだ。良いことも・・・悪いことも・・・な」
「「「・・・」」」
亜蓮さんの言葉に心当たりがあるのか、他の3人も黙りこむ。
ライゼルの4人も冒険者になってから色々あったようだ。
だからこそこんなにも私のことを心配してくれているんだろう。
優しい人だな・・・
「1人でダンジョンに潜るのがどんなに危険なのか、わかってるつもりです。・・・それでも私には潜らなきゃいけない理由があって・・・でも亜蓮さんが注意してくれたことをしっかり心に留めておきます。ありがとうございます!」
「あぁ・・・ダンジョンの中で起こったことには証拠がないからな。悪いことを考える奴なんてごまんといる。優しそうな顔をして近づいてきて、油断した隙に武器を奪われたり、魔石を奪われたり、最悪の場合は・・・・・・」
「も、も〜!空気が重くなっちゃったじゃん!せっかく楽しい食事会なのにっ!」
「話題を変えましょう・・・ちなみに私たちは、会社の同期だったの。ダンジョンが出来て冒険者になる時に、会社を辞めてこの4人でパーティを組もうって話になったのよ」
重い雰囲気を変えるために世良さんたちが冒険者になった時のことを話してくれた。
「アタシは会社に入って、毎日楽しくないなーって感じてたんだよねー!それで世良が会社を辞めて冒険者になるって話をたまたま聞いて、これだー!って思ったの!」
「会社の廊下を歩いてたら、美奈が凄い勢いで走ってきて「一緒に冒険者やろうっ!」って詰め寄ってきた時はほんとにビックリしたわ。同期だけど話したことなかったもんね」
「ねー!」
「ふふ」
凄く仲の良さそうな2人を見て、話したこともなかったなんてとても信じられない。
目の前で笑い合っている2人の姿を見てすごく素敵な関係なんだな、となんだか心が温かくなった。




