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ブス女ですけど転生して美少女になりましたの。ほほほ。  作者: 夢見るライオン
第四章 レイラ、ユニコーンの乙女会を捜査する

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1、ユニコーンの乙女会当日

長くなりそうなので章を変えました。

 結局ロイ様のドレスは届かなかった。

 間に合わなかったという連絡もない。


 もしかして私が勘違いしただけで、あれはリップサービス的なものだった?


 そんな言葉を頼りにしていた私がバカだった。


 そうなるとクリスティナ様に口ききして下さるという話も怪しい。

 こうなったら自分の力だけで乗り切るしかない。


「では行ってまいります。おばさま、ネロ」


 付き添いでシモンヌがついてきてくれることになった。

 控え室までだけど。


 不安そうなみんなに見送られながら、古びた馬車に乗り込んだ。


 ほとんど出かけることのないスチュアート邸には、車輪がさびついたような馬車しかなかった。ただし造りは公爵が生きていらした時の権勢を思わせる豪華なものではある。


 薄いピンクのドレスには、いろとして庭の花を飾った。


 春先の庭には、前世でいうところのツバキやツツジ、ヒナゲシに似た色あざやかな花が咲き誇っていた。


 ドレスに花を飾る習慣はないようだけど、他に差し色になるものがなかった。

 幸いにも庭師の腕がいいのか、花はどれも大ぶりで見事な咲きっぷりだった。

 地味なドレスを遜色ないぐらいには引き立ててくれる。


「それにしても厚紙と紐だけでよくそのような髪型が作れましたね」


 馬車に向かい合って座るシモンヌが、私の髪型を見て感心した。


 メイドたちに手伝ってもらいながら、乙姫をイメージした髪型を作った。


 真っ直ぐすぎるストレートの髪でボリュームを作るのは難しい。

 頭の上に髪で大きな二つの輪を作り、足りないボリュームを花で埋めている。

 さらにリボンと宝飾を垂らしてそれらしい形には仕上げた。


「お化粧もおくさまの化粧品だけでそんな風に出来るものでございますか?」


 ロリポップで見かけた貴族の令嬢を思い出して、肌は白く、口紅は赤く強調した。


 それが流行りなのだろうけど、みんなチークと眉毛のラインに無頓着なのが気になった。


 私は自分で配合したチークで健康的な血色を作り、眉毛も整えた。


 眉毛を描くのは得意なのよね。

 どんなゲジ眉だってシャープで品のある眉に変える自信がある。


 あとアイラインを引いてる人はほとんどいなかったが、やはりアイラインの効果は大きい。

 まつ毛の隙間を埋めるだけでもずいぶん印象は変わる。


 私の銀のケースがあればもっと完璧にメイクできたけれど、それなりのものは出来たはずだ。


 あとは……。


 手みやげなんだけど。


 異国の珍しいお菓子とか、宝飾類やアクセサリー……なんてものがあるはずもなく。


 ステラおばさまがこういう時渡すものと言えば。


 クッキーよね。


 いや、私なら嬉しいのよ。


 ステラおばさんのクッキーなんて、前世で頂いたら大喜びしてたもの。


 でもクリスティナ様が喜ぶかどうか……。


 馬車の中はすでにクッキーのいい香りが充満している。


 このクッキーに喜んで下さるような方なら好きになれるんだけど。


 せめて包装だけでもと、かごに可愛い布を巻いてやっぱり庭の花を添えてみた。


「ドレスも贈り物もクリスティナ様の目に留まるようなものではありませんが、むしろその方が良いのです。隅で大人しくしていれば、わざわざ呼びたてることもなさらないでしょう。奥様もいつもそうしていらっしゃいましたわ。取り立てて頂くようなこともありませんでしたけど、ひどい意地悪をされることもありませんでした」


 シモンヌが言うのでちょっと安心した。


 そうよね。

 むしろ銀のケースで完璧なメイクをすると逆に目立ってしまう。

 これぐらいでちょうど良かったのかも。


 やがて馬車はアルフォード邸に到着した。



次話タイトルは「いきなり戦場」です

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