表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/53

第5話:赤の双色者

アグルス国へ来て2度目の朝を迎えた。

家を買ってからは初めての朝だ。

幸いジンが黒の双色者だということは誰にも知られていない。さらに、ヒカリが誰かから狙われているということもない。ヒナタとハナが双子だということも知られていない。

まだ慣れない国、家だが少し安心して起床することができた。


「みんな、おはよう」


『おはよう』


ジンはみんなに朝の挨拶をすると4人も返してくれた。


「今日はこの国、アグルス国の探索をしよう」


「わかりました。この国のこと何も知りませんからね。これからここで暮らす訳ですから、知って損することはないでしょう」


「そうね。私もはやくアグルス国のこと知りたいな。私、こんな大きな国に来たの初めてだから」


「僕もこの国歩き回りたい!」


「私もみんなと一緒に探索するぅ」


「決まりだね。さあ行こう!」


5人は朝早くから相談して、この国を巡ることに決まった。




今日のスケジュールはこうだ。

第一区をまず始めに散策し、一二橋を渡り第二区へ

第二区を散策し、二三橋を渡り第三区へ

第三区を散策し、三四橋を渡り第四区へ

第四区を散策し、四五橋を渡り第五区へ

第五区を散策し、五六橋を渡り第六区へ

第六区を散策し、再び5つの橋を渡り第一区へ帰ってきた後、帰宅


一区一区が広いため、細かくは見ることはできないとは思うのだが、だいたいこの流れで国全体の地理を知ることが出来る。

5人は早速家を出て、第一区の散策を始めた。




アグルス国を歩き、たまに住民と話しながら散策した結果

簡単にそれぞれの区の特徴はこうだ。

一区

・お金持ちがかなり多い

・建物や道がとても綺麗

・温和な人と横柄な人の両極端、どちらかというと温和な人が多い

・兵士が多い


二区

・お金持ちが多い

・建物が綺麗

・海と川を望むことができる

・温和な人が多い


三区

・お金持ちがやや多い

・お店が多い

・若い人が多い

・海を見ることができる

・漁が行われている


四区

・貧相な人がやや多い

・静か

・花がたくさん咲いている

・住民同士の仲が良い


五区

・貧相な人が多い

・賑やか

・道が整備されていないところが多々ある

・木々がたくさん植えられている


六区

・貧相な人がかなり多い

・犯罪が多い

・建物がボロボロ

・ゴミが多い

・頑固な人が多い




第二区を散策している時にこの世界に来て初めて海を見ることができた。

水は透き通っていて地が見えるほどで綺麗で美しかった。

特にヒナタとハナがとても興奮していた。

今度、海の近くまで行くことを約束した。


第三区を散策していた時、住民に近々第三区の浜辺で《花火大会》が行われることを聞いた。

この世界にも花火があるのかと驚いた。

みんなは花火を見たことがないみたいなので、絶対に見に来ようと思う。


第四区ではいろんな花が咲いていてヒカリがとても楽しんでいた。

この世界にカメラがあればと何度も思った。

花々をバックに笑顔の絶えない金髪碧眼の美少女を何としてでも記録に残したかったのだが、仕方がないので記憶へ叩き込んだ。




第六区の散策を終え、これから帰ろうと歩いていた時だった。

道の死角からいきなり女の子が現れた。

ジンは交わすことができず、正面衝突してしまった。


「うお!」

「きゃあ!」


ドタッ!


2人は派手にぶつかり地面に倒れこんだ。


「いたたた」


「すみません!大丈夫ですか?・・・え、あ、あ、赤の双色者!?」


ジンはぶつかった少女に謝罪をしたのだが目があった瞬間、双色者だと分かった。


「ご、ごめんなさい!」



彼女はそう言うとすぐさまその場から立ち去ってしまった。その時、ジンは地面に何か落ちている物を発見した。


「ネックレス?いや、ロケット?ち、ちょっと待って!」


ジンは必死に彼女を呼び止めるも慌てて立ち去ってしまった。

その出来事はわずか15秒のことだった。

一瞬の出来事で動転したが、ジンは急いで女の子の後を追おうとした。


「ジン!ちょっと待ってください」


「どうしたの?ヒカリ」


「この国の地理を理解していない状態でこれから追うのは危険です!」


「でも」


「また明日、ここへ来ましょう。これから探すともあれば今日はもう日が沈んでしまいます」


「そうだね。今日はもう帰ろう」


初めてこの世界に来て自分以外の双色者見た。

赤の瞳に赤い髪、一瞬のことだったがくっきり目に焼き付けられた。

彼女はいったい何者なのだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ