エピローグ
「んで…」
今私の目の前にいる年頃の娘が不満そうに口を膨らませていた。
私に似た金髪の髪を靡かせて私が好まなかったドレスを誰よりも着こなして所作はまさに貴族の令嬢だった。
「それでどうやったら国を滅ぼしたら私が生まれた訳よ!?」
「あン? 国滅ぼして戦場駆け回って後から追いかけてきたお前の親父に無理矢理捕まって孕まされて出来たのはお前だよ」
「どんだけはしょるのよ!!」
私は長いソファに横たわり、カップに入ったブランデーをガバガバと節操なく飲んでいると娘が私の説明に納得できていないようで座っていた椅子から立ち上がり顔を真っ赤にさせて怒っていた。
彼女は私が腹を痛めて産んだ第一子のエリアーナ。
今年16になり共和国のとある貴族に嫁いでいくのだが、その前に自分がどういう経緯で産まれたのかを聞きたいらしく一から話してやっていた所だった。
「普通娘に話す時はもうちょっと夢のある風に話さない?」
「大体そんなもんよ話なんて。 夢なんか見てないでちったぁ堅実に生きなさいよ」
「帝国を瓦解させた母さんの方が非現実的よ!!」
エリアーナは納得がいかないらしくそのままご機嫌斜めのまま部屋を出ていくと私はそれを苦笑したまま見送った。
あの後、私は全てを片付け無事に北の戦場に辿り着き傭兵としてとある部隊に転がり入った。
数も倍、武器の量も倍と風前の灯火になっていたこの国を救ったのは皮肉にもこの私である。
もう後が無くなった戦いで、私は単身で敵本陣に乗り込み前線指揮官を討ち取りその戦いを終えると強そうな奴を次々に撃破していった。
それがたまたま強い奴=偉い奴となっており、次々に敵前線は崩壊し、3分の1を取られていた共和国の領土を取り返し、更には熨斗を付けて+αで侵食すると帝国は事実上の瓦解し大敗した。
その功績を認められて私はこの共和国に根城を置く事を許されて、てか向こうから頭を下げてお願いされて仕方なく傭兵企業である拠点を作ったのだが、いかんせん私が突っ込んで行くタイプなので留守にする事が多かった。
仲間も増えて大所帯になっていた頃だったので、方々が心配していたらしく、誰かが繋ぎ止めておかねばと私に内緒で話始めたのがきっかけで初期のメンバーの一人であるアルフォンスが強制的に夫になった。
私は嫌だと抵抗していたが、何処かで力を付けていたのか私よりも強くなってきたアルフォンスに逆らえずそのまま一ヶ月も掛けた蜜月を超えて強制的に妊娠させられた。
あれは強姦だと今も思うが、アルフォンス自体は私を愛していると言うし、なんやかんやで産まれてきたエリアーナも可愛くて仕方なかった。
結果孕んだ際は下ろすだの育てないだのと騒いでいた私だが、真っ先に親バカになっていた。
だから娘の結婚の際も口喧しく相手にお願い(脅迫)したし、持参金とかを稼ぐ為に戦場を駆け回ってかき集めた。
“魔弾”だの“魔女”だの呼ばれているが、私は愛ゆえに行動しているだけである。
「クラウディア。 またエリアーナがご機嫌斜めで試作の機関銃をぶっ放してるよ」
遠くから掘削機のような音が聞こえた後、アルフォンスが扉を開けてクレームを言ってきた。
だがその顔には怒気はなく、むしろ呆れたような表情を浮かべていた。
「別に良いじゃない」
「だからって作業場の天井に穴を開けるのは勘弁してもらいたいなぁ…」
私は放っておけとティーカップを机に置くと、アルフォンスは近づいてきては抱きつくように横たわると私の顔を覗きこんできた。
「…何」
「…もう一人作る?」
「馬鹿か」
私はアルフォンスの頬を軽く叩くが、アルフォンスの方は至って真面目らしくにこやかに笑みを浮かべてはそのまま私を絆していく。
相変わらずこの男はそうだが、この男に求められて抵抗出来ない私も私である。
とりあえず今は良いかと思いながら私はアルフォンスの胸の中に入っていくのであった。
◇
「……ねぇサラーシャ?」
「はいお嬢様」
「私はどっちに似たのかしら?」
「間違いなくお嬢様は奥方様にそっくりですよ」
「なら私もあの二人みたいな情熱的な夫婦になれるわね」
「(喧嘩で銃撃戦になる夫婦に)ならなくていいです」
最後はグダグタなって申し訳ありませんorz
一応このお話を終わらせる為に色々考えてはいたのですが、筆者が高熱にうなされたせいで記憶が全部飛んでしまいましたw
最終回にすると言った手前書かないと思いましてなんとか書きましたが、今回は色々反省が出た作品となりました。
ただ初めて無事に完走&ランキングにランクインできたので嬉しく思っています。
次回作は手足口病が落ち着き次第書き始めようと思っていますので、今後もテスタロッサをよろしくお願いいたしますm(_ _)m




