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またまた短いですがご容赦をorz
始まってから一方的だった。
完全に虚を突かれたような状態だった為か、向かってくる兵士や騎士達に手応えが感じない。
先刻殺した男の方が何百倍も楽しめたのだが、はっきり言って陳腐である。
いっそ銃を世に売り出した後に暴れれば良かったかもしれないと若干物足りなさを感じ取っていた。
しかし時間が経つにつれて準備を整えた者達が現れると余裕をこいている暇はなくなった。
馬鹿の一つ覚えのように一斉に攻撃を仕掛けてくるとそれらを回避しては着実に仕留めていく。
片手に小銃を持ちながら空いたもう片手に拳銃を持って大立ち回りを始めた。
拳銃で近付く重装備の相手を撃ち抜きながら比較的軽装な輩には銃剣で刺し殺す。
抜けなくなったらトドメとばかりな引き金を引いてその反動で外し、また別の兵士へ突き殺す。
拳銃を持ちながら手の平で排莢を済ませて装填し、弾が無くなれば拳銃を一旦しまって素早く弾倉を装填する。
拳銃の方はスピードローダーがある為すぐに装填は可能で途中からは小銃を使わずに拳銃の撃鉄を手動で素早く動かし、速射を可能にした方法で敵を凪ぎ払った。
相変わらず私の頭の中ではベートーヴェンが作曲した交響曲第九番の“歓喜の歌”が流れ続けている。
このアドレナリンがだだ漏れするような感覚は私が今最高潮に楽しんでいる事を表している状態だった。
途中「隊長の仇!!」と騒いだ輩が一番楽しかった。
力に任せた一撃は下手をすれば小銃を破壊してしまう程の力であったが、銃剣を一本折っただけなので再度新しい銃剣を装着した後に折れた銃剣をそのままくれてやった。
口の中に刺さりそのまま壁に凭れて立ったまま死んだのは素晴らしかった。
昔日本人の仲間が“ベンケイの立ち往生”と呼ばれる話を聞いた事があり、それを思い出した。
彼は矢には刺さらなかったが、素晴らしい壮絶な最期を遂げたと思う。
そうこうしているとふと視線が合った。
それはあのアバズレである。
彼女の表情は恐怖に支配され怯えていた。 可哀想に…。
「今そっちへ行ってあげる」
そしてその足りない頭で一生恐怖に怯え、不安を抱えないように安心して死を与えてあげてやろう。
彼女は私を檻から出した優しい協力者なのだから。
すると彼女は王子とその護衛達に守られながら奥へ足早に逃げていった。
お楽しみはこれからだ。 ゆっくりと自分が死ぬまでの時間を有意義に使うがいい。
私はそう思いながら引き金を引き続けた。




