第4話
『タイムリミットまで、残り1分です。』
「うわっ!びっくりしたー。なにこいつ・・・しゃべんの?」
タイムリミットが残りわずかになったところで、その腕時計から音声が発された。機械的な音声ではなく、誰かがその場で言ってるかのように。
「ゲームに参加しなかったらしなかったで、なんかありそうだな。ここで終わるわけがない・・・。」
よし・・・やろう。やってやろうじゃないか。これでつまらない生活が終わるなら尚更だ。
そうして恭介は左手首に腕時計を装着した。
・・・なにも起きない。付けたらなにかなるんじゃないのか?
恭介はそう思っていた。しかし1分、2分・・・と経ってもなにも起きない。恭介はその場に座り込み、また手紙を読み返した。
何度も読み返したが、隠れ文字があるわけでもなく、このゲームの手掛かりになりそうなことは、ほとんどない。
10分くらい経っただろうか。その腕時計は、今はタイムリミットを示していないので、普通の腕時計の役割通り現在の時刻を表示している。
午後7時30分。和室以外に電気をつけていなく、気味が悪い。恭介はリビングの電気をつけるために立ち上がった。
ピピピピピピ・・・ピピピピピピ・・・
突然腕時計から大きな音が出た。それと同時に腕時計自身が振動をし始めた。
『ゲーム参加、完了しました。水野恭介18歳、学生。信頼95%、憤り10%、能力80%。・・・何か質問、要望がありましたら、申し出てください。』
さっきの音声と同じだ・・・。信頼?能力?全ての意味がわからない。なんで俺の名前と歳を・・・。まあこんなゲームの招待状送ってくるならそりゃあ知ってるか。質問はこの腕時計に話しかければいいのか?つーかこれ録音じゃないよな?リアルタイムの通話だよな?
腕時計からまた明らかに人間の声がした。まだ腕時計側との通信が続いているようで、電話のように無音ではない。そこで恭介は少し躊躇って質問した。
「あの・・・もうなにもかもがわからないんですけど、これから何をするんですか?あと信頼とか能力とかもわからないし、・・・一から全て説明してもらっていいですか?」
『承知しました。それではご説明させていただきます・・・。』
・・・ってか母さんは?まだ帰って来ないの?




