表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
49/59

第49話 夜会に向けて。



あれから数日、セレスティア様とアリシア様に渡す艶髪グロウ華髪ブルームを作ったり、次に作る魔導具について考えてみたり、ダイエットのために少し運動してみたり……。


ダイエットの方は今のところ大きな変化はない。

……数日で痩せるなら苦労はしないか。


あ……ダイエットできる魔導具……そんな都合のいいものは……無理だな。

……いや、そんなものが簡単に作れるなら、俺が欲しい。


そんなくだらない事を考えていたら、夕食の時間だとノアが呼びに来た。



食堂に向かうとティアナが先に着いていた。


今日もみんな夜会に出席するみたいだな。


「またお鍋なのね」


「あぁ。できる限りの事はしたいからな」


「それもそうね。私も夜会に参加するから、ドレスを新調したの。せっかく仕立ててもらったのだから、きれいに着こなしたいもの。ちょうどいいわね」


「今日は豚肉か。確か、肌にもいいんだよな」


「そうなの?!」


「あぁ。前世で聞いたことがある」


「どうして今まで教えてくれなかったの?!」


「え? 忘れてた」


「……まぁいいわ。夜会の前に知れたから」


「そんなに喜ぶことか?」


「喜ぶことよ!」


……ティアナはまだ若いから、気にしなくても良さそうなのに。いつの時代でも女性の美に対する執着はすごいんだな。


「あ。それより、二人に魔導具を送ったんだけど、使い心地とかどうだったか聞いてる?」


「そう、その話をしたかったの!」


ティアナは待ってましたと言わんばかりに話し始めた。


「お茶会の時に、フィン兄様が言っていた通り、最初は真っ直ぐで艶のある髪で二人を迎えて、話題になったところで巻き髪を披露し たの。二人ともとても興味を持ってくれて、早く使ってみたいって言っていたわ」


「へぇ。作戦通りだったんだな」


「ええ。それで、魔導具が届いてから、さっそく試しに使ったみたいなの」


「それで?」


「とても気に入ったって、二人から手紙が届いたわ!」


「そうか。それなら良かった」


「夜会まで侍女と練習しながら、髪型を決めるそうよ。私もドレスに合わせて素敵に仕上げるつもり。だから、フィン兄様!私のエスコート、しっかりお願いね!」


「分かってるよ」


「本当? 兄様、途中で魔導具のことを考え始めたりしないでしょうね?」


「……しない」


「今、間があったわよ?」


「……王家主催の夜会まで、あと数日だろう? その間、みんな他家の夜会に出席するみたいだから、屋敷に残るのは俺とティアナくらいだろ。料理長に、ダイエット向きの料理を頼もうかと思っていただけだ」


「まぁ! それなら私もお願いするわ!……話をそらされた気もするけれど」


そう言いながらも、ティアナは嬉しそうだ。


……まぁ、夜会までの数日くらいなら、食事を少し見直すだけでもいいだろう。


食後、俺は厨房へ向かい、料理長に声をかけた。


「蒸す、ですか?」


「あぁ。前に蒸し器を買っていただろう?」


「はい。今のところ使い道がなく、棚の奥にしまったままです」


「その蒸し器を使って、食事の量を減らすというより、脂の少ない肉を使ったり、蒸したり煮たりする料理を増やしたい。あとは野菜や豆を多めにして……」


「なるほど。それなら今ある食材でも十分に対応できます」


「なら、しばらくそんな感じで頼めるか?」


「もちろんでございます」


「助かるよ」


夜会までの数日間は食事にも少し気をつけることになった。

……数日で大きく変わるとは思わないけど。


まぁ、何もしないよりはいいだろう。



それからさらに数日、俺は次の魔導具の構想を考えたりしながら過ごした。


ティアナも夜会に向けて、侍女と一緒に髪型を試しているらしい。


屋敷の中も、いつもよりどこか慌ただしい。


...... いよいよ夜会か。

まぁ、俺は俺でやることをやるだけだ。



……とりあえず、早く社交シーズンを終えて、アイスを食べたい。



第49話を読んでいただき、ありがとうございます。

夜会前の最後の準備回でした。

次回も楽しんでもらえたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ