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[煮く]は[たく]と読みます

{鍋、洗えるとこないかな?}


 と思案していると MPがヒュルン⤴ヒュルン⤴と続けざまに 2 上がった。


{えっ?こんな上がり方することがあるんだ}


 五徳付焚き火台にかけておいたニセ煮込みの方が大分煮詰まってきている。

 煮込んだ角と牙をトングでつまんでドクロマークを描いたタッパーに取り出して冷ます。


{これって、もしなんかの状態異常の効果があったら、素手で触ったらマズいかな… 軍手はあるが、ラテックス手袋も持ってくればよかったかも…}


 ニセ煮込み作業中に[飛んでる系]のビッグモスフライとメダマーとキラービーが襲ってきた。

 ビッグモスフライとメダマーは鉄球 3発で倒せた。

 キラービーは倍の 6発かかった。

 シッポの方から針攻撃してくると思ってたから(それもしてきたけど)、噛み付き攻撃をしてきたのには驚いた。

 メダマーが小さなまるい鏡をドロップした。

 これはきいたことがある。魔法攻撃を一回反射するアイテムだ。

 後で買い取り窓口で確認しよう。


 休憩していると、絶妙なソーシャルディスタンスで、他にも休憩を始めた探索者が何組か見かけられる。

 丁度お昼時かな…


 みんな、近づいてくるモンスターを倒しながらの休憩だ。

 水晶玉の間以外にもセーフティゾーンはあるらしい。

 ここ(富士ダンジョン)だと、近いところでは 4層のどこかの山の中にあるんだとか。

 この 3層の広さを見る限り、私はきっとそこに辿り着く前に熊野ダンジョンに通うようになっていそうだ。


 近くにフロッガーを見つけた。

 舌も欲しいので積極的に狩る。

 フロッガーもだいたい、鉄球 3〜4発で倒せる。

 舌ではなく、皮をドロップした。

 舌ほどではないが、皮もちょっと伸び縮みする。


{これ、ラテックス手袋の代わりにできないかな…}


 手に当ててみる。


{1枚じゃ無理か… 切り分けたら親指と人差指と中指くらいを巻いてカバーできそうだけど、それってどうやって留めるんだ?}


{お、あっちにグレーウルフとフロッガーがいる}


 私は休憩を終えて、狩りを再開することにした。


 薬草の方の鍋はとりあえず少し水を入れて、グルっとまわして水を捨て、ビニール袋に入れて片付けた。

 後でキレイに洗おう。


 炭になっている元棍棒の薪を焚き火台から地面に捨てて、少し残っている煮汁をかける。

 ジューっとヤバそうな煙がたった。


{これって罠から出てくる煙に似ている}


 なんか危険そうなので吸い込まないように気をつけた。

 マナー違反? 大丈夫。 ダンジョンが吸収してくれる。

 こっちの鍋は、まだ熱いので冷ましてから片付ける。


 戦闘再開!


 私は右手に軍手をはめて、ドクロマークのタッパーから煮込み角を1個取り出してグレーウルフに投げた。

 角が当たったグレーウルフは特に変化はない。

 ただ角はいつもは当たって落ちるのに、今回はグレーウルフに当たった瞬間、メタルで出した弾のようにはじけて消えた。


 グレーウルフは鉄球 4発で倒し、ドクロマークのタッパーから今度は煮込み牙を取り出してフロッガーに投げた。

 牙もフロッガーに当たった瞬間、はじけて消えた。

 少しフロッガーが麻痺したような気がする。(気のせいの可能性が高いが… ^_^;)

 フロッガーは鉄球 3発で倒した。


 煮込み角があと 2個ある。

 スライムがいる。


{スライムに…?スライムに…}投げてみた。

 角はスライムに当たって、はじけずにバウンドして転がった。

 スライムはその角を捕食して溶かそうとした。

 するとスライムはベチャ〜と潰れた。

 核の場所が丸分かりだ。

 私は棍棒で核を叩いてスライムをダンジョンに還した。


{む、これは、スライム退治用のアイテムにできるか?}

{でも、今のは、角が当たって潰れたわけではなく、転がった角を捕食して潰れたんだよなぁ}

{それなら、わざわざ角を煮込まなくても、普通にニセ薬草を食べさせればいいんじやないか?}

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