表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
思い出しちゃダメ!? 溺愛してくる俺様王の事がどうしても思い出せません  作者: 紅花うさぎ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/86

18.マッサージ

「起きてるか?」


 エイデンが私の部屋に顔を出したのは夜中の12時を少し過ぎた頃だった。


「これを渡したくて」


 エイデンが手渡してくれた袋にはジャムが数瓶入っていた。


「どうしたの!? こんなにたくさん」


「昨日どれを買うか悩んでただろ。とりあえずレイナが好きそうなのを一通り買って来た」


 もうエイデンったら。忙しいのにわざわざ私のために買って来てくれるなんて……こんなことされたら、もっと好きになっちゃうじゃない。


 喜ぶ私を見てエイデンも満足そうに笑った。


「でもちょっと残念だな。この時間じゃ一緒に食べれないね」


「明日の朝一緒に食えばいい」


「朝は時間がとれるの?」


「あぁ。そのためにレオナルドに仕事を押し付けて来たからな」


 あらら。またレオナルドの愚痴が増えそうね。でもやった。エイデンと一緒なんて嬉しい。


「そういえば、レオナルドにマッサージをしてやったんだって?」


 どうやら今朝の足つぼマッサージの話をレオナルドから聞いたらしい。


「俺にはしてくれないのか?」


「えっ!? えーっと……」


 エイデンにマッサージ!?

 してあげたい気もするけど、エイデンの足にベタベタ触るのって、考えただけで心臓がバクバクしてきちゃう。


 不思議よね。双子で同じ顔してるのに、レオナルドには何にも感じないのに、エイデンだとドキドキしちゃうなんて。


「……じゃ、じゃあ今度ゆっくり……」

 

「いや、今度じゃなくて今すぐだ」

 

 そんな事言っても心の準備が……

 

 マッサージをするかしないか、どうしようと悩んでいる私の目の前で、エイデンが突然シャツのボタンを外し始めた。


 へっ!?


 呆気にとられている間に、エイデンの上半身からシャツがなくなった。


 うわぁ、いい身体!!

 引き締まった筋肉に思わずヨダレが……じゃなくって……


「エイデンってば、何で服脱いじゃってんの?」


「マッサージするのにシャツは邪魔だろ?」


 逞しい身体を私に見せつけるように、ニヤリと笑ったエイデンが憎らしい。


「せっかくだから、背中と腰のマッサージをしてもらおうか。ミアから聞いたぞ。得意なんだろ?」


「そ、そんなの無理だよ」


 こうやって見てるだけで心臓爆発寸前なのに、エイデンの裸に触るなんて……

 ダメ。考えただけで、鼻血が出ちゃいそう。これじゃマッサージ終了までに出血多量で私が死んでしまう。


「くくくっ」

 小さな笑いを堪えるような音が聞こえる。


「エ、エイデン?」


 堪えられなくなったのか、エイデンがははははっと声をあげて笑った。


「もう!! からかったのね?」


 口を尖らせてむくれながら、笑いがおさまらないエイデンに非難の目をむけた。


「悪かったよ。レイナがレオナルドと仲いいもんだから、つい意地悪しちまった」

 

 口では謝ってるのに、エイデンってばまだ笑ってる。もう知らない。


 ぷいっとそっぽを向いた私を引き寄せると、エイデンはそのまま横抱きに抱えた。


「俺が悪かったから、そんなに怒るなよ」


 うわぉ。エイデン、シャツ着てシャツ〜!!

 上半身裸のまま抱かれてしまったら、もう怒るどこるじゃない。


 静かにパニック状態の私に気づいているのかいないのか、エイデンは私をそっとベッドの上におろした。


「レイナにマッサージしてもらうのもいいが、俺はどちらかというとする方が好きだな」


 ベッドに寝かされ、半裸のままのエイデンに見下ろされる。体が密着していないとはいえ、この体勢は無理。爆発する!!


「なぁ、レイナ……してやろうか?」


 色っぽく囁かないで!!


「だ、大丈夫。私、疲れてないから」


 慌てて体を起こすと、エイデンは真面目な顔をして私の首筋を撫でた。エイデンに触られた所から、ゾクゾクとした快感が体を駆け抜ける。


「本当にしてほしくない?」


「マ、マッサージなんてされたら、私ドキドキしすぎて死んじゃう」


「なんだそれ?」


 エイデンがおかしそうな笑い声をあげた。


 もしかすると、またからかわれていたのかもしれないけど、もう怒る気力なんてない。どちらかというと怒りよりホッとする気持ちの方が強かった。


 本当にあのままマッサージされたら、私はどうなっていたか分からない。ほぅっと大きく息をついた瞬間……


 ちゅっ。エイデンが私の首筋にキスをした。


「!!」

 不意をつかれ、思わずキスされた首を押さえる。


「おいレイナ。あんまり俺に嫉妬させるな」


「嫉妬!?」


 嫉妬なんてさせた事あったかしら?

 うーん。全く身に覚えがないですけど。


「レオナルドにマッサージしたのが気に入らない」


 なぁんだ。その事か……


「マッサージって言っても、ただの足つぼマッサージだし」

 

「それでも、気に入らないものは気に入らない。レイナに触れていいのも、レイナが触れていいのもこの俺だけだ」


「なぁに、それ……」


 大袈裟だと笑った私を、エイデンが強く抱きしめた。


「レイナは俺の……俺だけのものだ」


 きつく抱きしめられていてエイデンの顔は見えない。ただ耳に息がかかるほど近くで囁かれる言葉には、少しだけ必死さが感じられた。何だか胸が締め付けられるように苦しい。


「……ごめんね……もう他の人にはしないわ」 


 私を抱きしめるエイデンを精一杯の力で抱きしめ返した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ