三下冒険者
修行を始めて五日、朝起きてからから日が落ちるまで魔物を倒し続けた。解体は肉はその日に食べる分だけ、それ以外の皮や骨などを回収するようになった。
成長したステータスはこうだ。
ジョブ:〈魔物使い〉21(1)〈酪農家〉14(2) 〈料理人〉12(2)
能力値:筋力・・・10
体力・・・16(2)
器用・・・15(1)
敏捷・・・7(1)
魔力・・・3
精神・・・9(1)
スキル:△使役25(2) △解体21(2) 料理14(3) 異常耐性:血20(3)
称 号:駆け出し 魔物好き
名 前:ララビィ
種 族:大兎11
スキル:戦闘14 異常耐性:血5
名 前:レイドッグ
種 族:迷い犬14(3)
スキル:戦闘20(4) 集団戦15(5) 異常耐性:血10(5)
名 前:カー
種 族:草原カラス11(5)
スキル:戦闘14(7) 編隊飛行4(2)
名 前:ゴブ
種 族:草原ゴブリン13(3)
スキル:戦闘19(4) 集団戦14(6) 槍術16(4)
名 前:リザルド
種 族:ベビーリザード13(3)
スキル:戦闘19(4) 火吹16(5)
名 前:タラン
種 族:森蜘蛛12(2)
スキル:戦闘16(4) 糸吐18(3) 麻痺毒9(6)
名 前:ミツバ
種 族:ソルジャービー12(3)
スキル:戦闘15(3) 集団戦13(5) 毒10(5)
名 前:コウ
種 族:ブラウンバット12(3)
スキル:戦闘13(4) 吸血14(6)
名 前:モリー
種 族:ブラウンバット11(2)
スキル:戦闘12(3) 吸血18(4)
ちょっと上がりが悪くなってきているけど、それも強くなっているからのはずだ。
レイドッグ・カー・ゴブ・リザルド辺りは攻撃力が高いみたいで、次々と魔物を倒していた。その分能力が上がっている。
逆にタラン・ミツバ・コウ・モリーは毒や吸血などの搦め手で戦うことが多く、一体の魔物を倒すのにかかる時間が長くなる。だからか、種族のレベルよりも搦め手のスキルが高く上がっていた。
俺は指示出しと解体ばかりで戦闘では役立たず。そもそも、戦闘用のスキルを持ってないから活躍しようが無い。魔物使いとして正しいのかも知れないけどちょっと情けない。
この日も二匹ずつのグループに分けて、片っ端から魔物を狩らせていた。
「よお、あんた久瀬 大地だよな? PKプレイヤーの」
日も落ち始めそろそろ野営の準備を始めようとした矢先に3人組の男性プレイヤーに声をかけられた。
まるで友好的な雰囲気じゃなく、人を馬鹿にしたような態度をしていた。
「だったらなんだ」
「まさかこんなとこで噂のPK野郎に会うなんてな」
「こいつ倒したら俺たちヒーローじゃね」
どうやら俺を倒しに来たらしい。マトバが言っていたとおりになったか。
いつ襲ってきてもいいように身構えながら男たちの装備を確認。1人は剣、1人は短剣、1人は何も持ってなかった。
「とりあえず、厄介な奴を潰させてもらうぜ」
短剣の男がナイフを投げる。狙われたのはミツバだ。ミツバは蜂特有の飛び方で危なげなく回避してみせた。
ミツバはいうほど厄介じゃないのになんで狙われたんだ。本当に厄介なのは速度と攻撃力を併せ持つカーか、遠近両方の拘束スキルを持つタランだと思う。
「ちっ。毒持ちは先に始末したかったんだが」
「気にすんなよ。たとえ毒持ちでも、俺たちが魔物なんかに負けるハズがないんだし」
「たっちゃんのゆうとおりっしょ。ドンマイ、まさきち」
毒? そういえば甘沢にはミツバの毒を食らわせてやったっけ。俺の話を広げてるのが甘沢なら、ミツバが警戒されるのも納得だ。
それにしてもこいつら、俺の仲間にいきなり攻撃した上になんか呼ばわりとは……。
(仲間を馬鹿にするなんて、殺しても殺し足りないな)
そうだ、容赦する必要なんてない。全力で黙らせてやる。
「ほんじゃPK狩り、いっちょ始めますか」
「カー、腕を落とせ」
たっちゃんと呼ばれた剣使いの男が腰に差した剣を抜くのを見て、俺はカーに指示を出した。戦闘に備え男達の真上高くを飛んでいたカーが空から落ちた。
……ヒュッ!
「あ?」
「え?あっ、……た、たっちゃん。腕……腕が!?」
「……あっ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
素手の男の声で自身の腕がなくなったことにようやく気付いた剣使いが大げさに悲鳴を上げる。
「腕ぇ、俺の腕がぁぁぁぁ!!」
「た、たっちゃん大丈夫か!?」
「く、薬。早く薬を」
地面をのた打ち回る剣使い、残り二人のプレイヤーも混乱している。
「皆、全力だ」
そんな3人組に容赦することなく、魔物達に全力を指示した。
素手の男がレイドッグに足首を噛み砕かれ、動けなくなったところをリザルドに焼かれた。短剣使いはゴブとミツバに体を穴だらけにされた。コウとモリーはいつもどうり首筋に噛み付いている。隙だらけの2人は魔物達によってなす術もなく蹂躙された。
俺はのんびりと素手の男と短剣使いが消えるのを確認したあと、タランによって拘束された剣使いの首筋を包丁で掻っ切った。
「……カハッ……た、たひゅけて……」
「俺の仲間を狙った報いだ。――死ね」
しばらくもがいていた剣使いが消えるのを待って、何か戦利品はないかと探したけど何もなかった。
そういえば三田島の時も出しっぱなしだった物はすべて消えていた。戦利品が欲しかったら消える前に自分の背負い袋に移さなきゃいけないのか。次があったら気を付けよう。
もう今日は早く寝てしまおう。明日は狩場の移動をしないといけない。あいつらがきっと俺の居場所を喋るだろうから。
不幸中の幸いは、ここの狩場ではもうあまり成長しなくなってきていたことだ。ちょうどいい機会だと思うことにしよう。
同シリーズ
【異世界のお節介な道化師】
【小さきマッドエンジニア】
もよろしくお願いします。




