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人魚姫の“姉”に転生したので、妹の悲劇を防ぐため王子を殺すはずが執着されました  作者: 目々ノミーコ
2章

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20話 一難去ってまた?

 アンリエッタは暫くすると意識が遠のき、ポヤポヤとしだす。どうやら疲労は取れてないらしい。

 私は、指をつけ水をなめると真水だ……

 これでは海の生物である人魚は休まることはないだろう、まぁ水がないよりマシでしょうけど……。

 

「ちょっといいかしら」


「ミネルヴァ様どうしましたか?」


 「彼女のバスタブの中身を海水にしてほしいの、無理ならせめて塩を入れてほしいわ」


「っ……これは配慮が足りず、すいません!!」


「いいえ、私達のことを知らないもの仕方がないわ」

「これから知っていってくださいね」


 にっこりとミネルヴァが微笑むと、その立ち振舞に兵士は顔を赤らめた。

 トレントは、その様子にやれやれと言わんばかりに近づく。


「惚れるのはやめとけよ〜、怖い王子様がお熱だから」


「い、いえそんな事は!?」


「何の話?」


「無自覚とは恐ろしいね〜それで何人落としてきたんだ?」


 ミネルヴァは首を傾げ不機嫌そうな顔を浮かべた。

 

 トレントは何言ってるのかしら?

 まぁそんな事より、これで少しは妹の体力も戻ると良いんだけど。

 そう考えると魔法のペンダントの力は絶大ね……人らしい暮らしをしても問題ないもの。


「それじゃあアンリエッタ、しばらく休むのよ側にいたいけれど…これからの話をトレントとしてくるわね」


「はい、アンリエッタは少し休みますね…おやすみ、なさ…い」


 そうアンリエッタはバスタブの中で眠ってしまう、後は衛兵や使用人たちに任せて問題ないだろう。


「いきましょう」


 私達はアンリエッタの部屋を後にした。

 これからの事を話すとしても、何処からがいいかしらね。


「ねぇトレント」


「ん、なんだ?」


 私は廊下でトレントを呼びとめる、事件があった為か普段いる廊下の兵達は出払っていた。

 誰もおらず、話すなら今だと思った。


「貴方はあの人見えた?」


「人?」


「窓の外に人がいた気がしたの――」


「いいや?何も居なかったぜ」


 やっぱり気の所為?

 でも確かに金の髪をした誰かがいた気がする――それに見間違いじゃないなら…


 (夢で見た男に、よく似ていた……)


 狂って身を投げた彼女の行動に、私が理由が欲しいだけなのかも知れないわ。

 それならそれで追求しても仕方がないわね……


「なぁ夢って何だったんだよ」


「……貴方達が国に来る前にやけに鮮明な夢をみたの」

「金の髪の男に、天啓をあげるって言われてね“金に気をつけなさい、銀を好むといい”とありがたーいお言葉を貰ったのよ」


「本当かそれ?天啓だって言われたのか――」


「ええそうだけど」


 トレントは何かを察したのか、真剣な眼差しで私を見る。


「――お前は海の神の伝説について何処まで知ってるんだ」


「海に都市を築き、我々に加護を与えてくださった有難い神様ってぐらいだけど」


「伝説によると、かつて海の神は陸にもその加護を与えていた、しかしとある神との仲違いを理由にその加護を取り払ったんだ」


「それが今何に関係があるの?」


「大有りだ!!その仲違いした神は、このアルカディアに住むとされる太陽神様だからだ」


 アルカディアの神と私達が崇める神は、どうやら仲が良くない。

 その恩恵を受ける私たちの今の関係って――


「宗教問題ってこと?私たちの同盟って」


「まぁそうなるな」


「知らなかったわ…」


「まぁ遠い昔の話だし仕方ねぇよ、それにてっきり自分はアルカディアはもう神と交信する手段を失っていると思ったからな」

「それなら良かったんだけどなぁ……」


 気が重そうにトレントは呟く、スニオン帝国に取って何かしら面倒な問題があるのだろう。

 父がきっと大変ね……、私も近々帰らないといけないかも知れないわ。

 

「レオナルドが厄介すぎる」


「彼がどうかしたの」


 今の話の流れ的には、彼個人ではなく宗教的な問題なのだろう。

 彼の力の事だってある、何かとイレギュラーな筈だ。


「ミネルヴァ…あいつが好きなのか」


「へっ嫌それは…その」


「もうその反応で十分だよ――」


 何処か呆れたように彼は溜め息混じりに話す、しかしその目は何処か憂いを帯びていた。

 

「なら言っとくけど、お前の恋は海神から祝福されない――寧ろ呪われるだろう」


 その言葉は、何処か重たく悲しげだった。

 呪われる…?一体なぜ、嫌いな神が守護しているだけでそんなにも、気に食わないものなのだろうか?

 

「お前には…自分が来た本当の理由を話すよ――」

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