表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私を助けてくれたのは人間嫌いの野狐でした~交差する黒と薄茶の瞳~  作者: 間波 結衣実


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

58/65

5章 ー07

「白拓!」


 透子は逆に白拓に詰め寄った。


「耳元で叫ぶな。うるせぇ。九尾の瘴気を吸い過ぎたんだろ」


 肺がいかれてやがると、もう一度咳をした後、口元の血を腕で拭った。


「私、効くか分かりませんが薬草を取ってきます」


 麗華が方向を変えると、


「人の足では遅いでしょう」


と、朱奈は大きな猫になり麗華を背に乗せ、駆け出した。


 その様子を目で追っていた透子に、白拓がおいと呼び掛けた。


「俺が万が一、死んだら結界が消える。そうなったらあいつらの村で暮らすと良い。快や濁には好きにしろと言っておけ」


 ヒューヒューと白拓の喉が鳴る。


「そんな……私は白拓に助けてもらったのに……私じゃ白拓を助けられないの?」


 チラッと白拓は顔を上げたが、また咳き込む。

 はぁと息を吐くと地面に寝転んだ。


 透子は無造作に土の上に寝転んだ白拓の頭を自分の膝の上に乗せる。


 白拓は気だるそうに傷だらけの腕で目を覆った。


「あと、契約も無しな。好きに生きろよ」


(好きに……)


 そう言われてもちっとも嬉しくはなかった。


 むしろもう一度契約しても良いから、いつもの調子の白拓に戻って欲しいくらいであった。


「下手に俺の加護が残ると良くねぇかな。はぁ、面倒くせぇ……」


 血の拭った跡の残る口元で気だるそうに白拓が呟く。


(加護……)


「ねぇ、白拓。加護を返したら少しは妖力戻る?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ