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044 「作戦会議・4」

一話1000字程度の短編連作です。3分あれば読めるかと。


毎週火曜日更新中!

「他に蛇の特徴ってないんですか?」


 身じろぎ一つ出来ずに固まったままお手伝いさんは聞く。段々と肩が凝ってきた。あまり長い間こんな時間が続くといざという時とっさに動けなくなってしまうのでお手伝いさん的にはさっさと何とかしたいのだが、なかなかどうして、難しいものだった。


「そうだね……蛇は相手の体温を感じ取ると聞いたことがある。これも目が退化している理由の一つのはずだ」

「体温を感じ取る……って、どういうことですか?」

「そのままの意味さ。温度を感じることができるんだよ。つまり、何も見えない真っ暗な状況に加えて、音すら聞こえない状態だったとしても、相手の体温を感知することによってその居場所が分かるのさ」


 となると、ますます状況は悪化するばかり。音に敏感で、そのうえ体温まで感知するとなると、打つ手が見当たらなくなってきた。


「音を誤魔化すのは難しいですけど、体温に関しては体を冷やすとか冷たい物で包むとかすれば誤魔化せませんか?」

「悪くないアイデアだが、実行が難しいね、それは。どうやって体を冷やすんだい? 確かにここは寒いけれど体が冷えたところで誤魔化せないだろう。もし誤魔化せるほど低体温になったら、それは死んだも同然だろうね。それと、体を包む方だが、それも難しいね。何で包むつもりだい?」

「……言ってみただけです」


 まさかここまで反論されるとは思ってなかった。

 しかしいぬねこ、相変わらず話が長い。もっと手短に話せなかったのだろうか。

 そう文句を言ってやろうかと思って抱えているいぬねこを見た時、あるアイデアが頭をよぎった。

 どういう訳か、蛇はあの場所を動かない。威嚇しているものの襲ってはこない。

 つまりお手伝いさんのアイデアを実行するための時間は充分にあるかもしれなかったのだ。

 これなら行けるかもしれない。


「ありましたよいぬねこちゃん。この場を突破する作戦」

「ほう?」


 興味津々といった様子を見せるいぬねこ。


「その作戦とやら、小生に聞かせてはくれないかな?」

「もちろんです」


 お手伝いさんが考えた作戦をいぬねこに話すと「なるほど、分かった」の一言とともに同意を貰った。


「行けると思います?」

「それは分からないけれど、今考えられる中では一番可能性が高いだろう。やってみる価値はあると思う」


 いぬねこの太鼓判も貰った。これでダメだったらその時はその時。素直に諦めるのか、それとも抗うのかは神のみぞ知る、というやつだろうか。

次回第45話「再会」


お楽しみに!

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