015 「魔法?」
本当は火曜日になった瞬間に投稿しようと思っていたのですが、素晴らしいタイミングでネットが不調になってちょっと遅くなってしまいました……。スミマセン……。
てな訳で! 毎週火曜日付近に更新してます本作品は、一話一話が1000字程度の短編連作となっております。一話読むのに3分もかからないかと思いますので、何かの合間の休憩にでも読んでくだされば、それだけで幸いでございます!
家に戻ったお手伝いさんは違和感を覚えた。
何も変わっていないという違和感。
何かやっていたのは確実なのに、その痕跡が全くもって無かった。いったい錬金術士はお手伝いさんが外に居る間、どんな事をやっていたのか見当もつかない。
「どうしたのー? ソワソワしちゃって」
必要以上にキョロキョロしていたお手伝いを不審に思った錬金術士は聞いた。
「あいや、先生が何をやっていたのか気になっちゃって……」
「明日になれば分かるって言ったでしょー? それまでのお楽しみー!」
お手伝いさんに教える気はこれっぽっちも無いようだ。
気にはなるが、明日になれば分かると本人も言っている訳だし、ここは大人しく明日になるのを待とう。
「洗濯は済みましたから、何かお手伝いします」
「ホントー? じゃあ掃除お願いー」
「はい、わかりま――」
言われた通り掃除をするため箒と塵取りを手にしかけて、
「――せん!」
と、言葉の方向転換。体の向きも錬金術士へと方向転換。
「危うく掃除させられる所だった……。僕が言いたいのは仕事の手伝いです。家事や雑用の手伝いじゃありませんよ」
「仕事ならもう済んだよー」
「エェ……?」
ちっとも信用してない声が出てしまった。
いくらなんでも早すぎるのではないだろうか。あれだけ沢山あってやりたがらなかった仕事をお手伝いさんが外に居る間に終わらせてしまうなんて。
魔法でも使ったんじゃないかと思うお手伝いさん。
「あー! その目は私の事を信じてないねー?」
いつもなら、もちろん信じているし信用もしているし信頼すらしている。でも今回はいつもと少し違う。
「これを見ればさすがのお手伝い君も信じるでしょー!」
と言って案内されたのは隣の部屋。そこはいわゆる倉庫として機能していて、取ってきた錬金術の素材や材料を保管し、練金して出来たものを一時的に置いておく場所として活用している。
そんな倉庫部屋に山のようにあったのは、依頼されていた大量のアイテムだった。
「折り紙百枚百セットに、風車の羽に、壊れてたおじいさんの杖、不思議繊維の毛糸玉まで!」
あれもこれもそれもどれも全部、確かに依頼されていたものだ。
「先生、いったいどんな魔法を使ったんですか」
今度は口に出ていた。
これだけの仕事をこれだけの短時間で済ませる事が出来るのなら、どうしていつもそれをやらないんだ。
まるで宝の持ち腐れだ。やれば出来るんじゃないか。
「え⁈ まままっまま魔法なんて使ってにゃいにょー⁈」
「なにあからさまに動揺してるんですか」
噛み噛みだった。にゃいにょー、は逆に難しいだろうと思ったお手伝いさんだった。
家って書いてるけど、アトリエって書き直した方が良いのかな……。今気付いた!
まいっか!




