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No.487.実らない実
本音を隠して 建前だけで 過ごしてきた
なぐられたこともないのに 強がってみたけど
どこか ぎこちなくて すぐにばれてしまって
むなしさが 妙にしみいる
印象に残る 会話もなくて
寒空に おおわれてしまう
手に持ったままの 黒ずんだ魂
水に浸った 足先は ぽろぽろと皮膚が崩れていく
考えさせる暇も無く
頭の中は ぐちゃぐちゃに乱れきった状態
無造作にあげた髪の毛は パサパサに 渇ききってる
権限も反応もない 人込みにもまれ
長い間 やけにふやけていく
怒りも 衝突もない 火花散らして
短い 流れに 翻弄されてしまう
眠りらしい 眠りもなく くまにくつがえされる
実が実る頃になっても 青臭いまま
色づくこともなく 実は実らない




