1. プロローグ
構想に8年もかけてたら、アカウントのパスワードを忘れてしまいました。
なので、新しいアカウントを作成。
今読み返すと前のは、めっちゃ恥ずかしい出来なので、見つけてもそっとしておいてください・・・。
あたしの名前は鈴原結花。
小学3年生。
魔法少女見習いで、友達からは「ゆかぽん」って呼ばれてる。
・・・まあ、その呼び名より先に覚えられてるのが、ちょっとムカつくあだ名なんだけど。
「ニセピンク」
まったく失礼な話だと思う。
だって魔法少女のピンクはリーダーの色なんだから、ホントなら誇らしいはず。
だけど一部の男子は
「あいつがリーダーなんて似合わない」
なんて意味を込めてそう呼ぶんだから腹が立つ。
しかもその呼び名を最初につけた張本人が、よりによってあたしの親友のカナちゃんのお兄ちゃんだっていうんだから、なおさら素直に許せない。
・・・もっとも、本人は悪びれもせず笑ってるし、あたしも会えば言い返してばっかりだから、お互いさまなのかもしれないけど。
もちろん、本物のピンクは今も別にいる。
あたしがずっと憧れている先輩、桃果さん。
優しくて、強くて、みんなを引っ張っていける、本物のリーダー。
あたしはまだ見習いだから、一人で敵と戦うことは許されてない。
出動できるのも、ももかさんと一緒のときだけ。
それに変身だって、まだ自分自身の姿じゃなく、「ミニももか」という姿にしかなれない。
早く一人前になりたい。
早く、あたし自身の力でみんなを守れる魔法少女になりたい。
その気持ちだけは、誰にも負けない自信がある。
だけど現実は、そう簡単にはいかない。
このコロニーでみんなに魔法少女を広めたカンナさんはカナちゃんのお姉さんだ。
普段はすごく優しいし「魔法の国の第一王女」って言う肩書だけじゃなく、ホントにすごい人。
だけど、訓練になると別人みたいに厳しい。
「守る力に近道はありません」
それが口ぐせ。
何度その言葉を聞いたかわからない。
でも、そのおかげで今の魔法少女たちがいるんだってことも、ちゃんと分かっている。
だから文句は言わない。
・・・少ししか。
たぶん。
そんな毎日の特訓に付き合ってくれるのが、親友のカナちゃん。
あたしと同い年で、誰よりも優しくて、誰よりも落ち着いていて。
暴走しがちなあたしのブレーキ役でもある。
不思議なくらい何でも知っていて、何をやらせても器用。
しかも魔法の国の第二王女で魔法は得意なはずなのに、自分ではほとんど使おうとしない。
理由を聞いても、少し困ったように笑うだけ。
だから、あたしもそれ以上は聞かないことにしている。
友達って、話したくないことまで無理に聞くものじゃないと思うからね。
その代わり、訓練には容赦なく付き合ってもらう。
走って、転んで、魔法の練習をして、また転んで。
そのたびに
「ゆかぽんは本当に元気だね」
なんて笑われるけど、その笑顔を見ると、まあいいかって思えてしまう。
そんな毎日を送っていると、時々思うことがある。
どうして戦うのは女の子ばっかりなんだろうって。
敵は突然現れる。
空から降ってくる、機械みたいな正体不明の化け物。
街の人たちは逃げて、魔法少女が戦う。
それが当たり前。
男の子たちは避難して、応援して、「頑張れー!」なんて言ってるだけ。
もちろん危ないのは分かる。
魔法の力が女の子にしかないのも承知している。
でも、それでも。
「少しくらい手伝いなさいよ!」
って思うことは、正直かなりある。
特に、うちのクラスの男子。
授業中は騒ぐし、人を嫌なあだ名で遊ぶし、体育では意味もなく張り合ってくるし、いざというときは役に立たない。
本当に困ったものだ。
それと比べたらあたしのお兄ちゃんは、本当にすごい。
鈴原裕太。
7つ年上で、高校1年生。あたしの自慢のお兄ちゃんだ。
困っている人を放っておけなくて、誰にでも優しくて、勉強もできて・・・
しかも運動もそこそこできて、近所のおばあちゃんからも子どもたちからも好かれていて、何かあれば「裕太くんなら大丈夫」ってみんなが言うくらい頼りになる。
昔は泣き虫で気弱だったらしいけど、そんな話、今のお兄ちゃんを見ていたらとても信じられない。
あたしが落ち込んで帰ってきても、「次はうまくいくよ」って笑ってくれるし、失敗しても怒らずに付き合ってくれる。
だからあたしは、お兄ちゃんが世界一かっこいいと思ってる。
・・・なのに、うちのクラスの男子はどうしてああなんだろう。
本当に同じ男の子とは思えない!
あと、もう一人。
カナちゃんのお兄ちゃんのカイト!
頭もいいし、何だかんだ面倒見も悪くないんだけど、口を開けば憎たらしいことしか言わない。
みんなからは好かれているけどあたしにだけはなんか意地悪。
だから、評価は保留にしておくかんね!
会うたびにケンカになるし・・・向こうも同じことを思ってるんだろうけど。
・・・それでも。
笑ったり、怒ったり、訓練したり、学校へ行ったり、友達とくだらないことで盛り上がったり。
そんな毎日が、ずっと続くものだと思っていた。
いつか本物のピンクになって、桃果さんみたいな魔法少女になるために。
あたしは今日も前を向いて走っている。
この世界には、まだあたしの知らないことがたくさんあるなんて、思いもしないまま・・・。




