3話 食物を育てて収獲しよう。
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精進して執筆します。
「とにかく、食べ物を植えよう」
「まあ、順当な線ですね」
ナビ子さんの言葉にちょっとムッとしたがここで言い争うようなマネをしても時間の無駄なので、農業スキルの画面を見る。
「えっと…『食物の種』を選んでっと…」
『食物の種』をタップすると、『野菜の種』と『果物の種』に『食肉の種』に『魚貝の種』…え?『食虫の種』?何だ、この項目は?
まあ、確かに地球でも食べれる虫はいる。(俺は食べたことはないが…)
「まずは、『野菜の種』から選んで…と」
米、人参、ジャガイモ、玉ねぎ、大根、キャベツ、白菜、ホウレンソウなど主要の野菜を植えていく。次は肉だ。牛ロースに豚バラに鶏モモや鳥の胸肉などを植える。魚はとりあえずサンマだけにする。果物は単体と樹木を選べるので今回は単体の種からリンゴとみかんとバナナをチョイスした。
魔法のジョウロ(神憑り)で水を与える。2時間ほどで豊作になるらしいので、他の種を確認する。
飲み物の種や調味料に香辛料の種も植えるか。
…加工食品も気になるな。ちょっと確認するか。
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加工商品の種は育つまで二日かかります。
バター(200g)…5ポイント
発酵バター}(200g)…5ポイント
無塩バター(200g)…5ポイント
無塩発酵バター(200g)…5ポイント
フレッシュチーズ…5ポイント
白かびチーズ…5ポイント
ウォッシュチーズ(200g)…5ポイント
シェーブルチーズ(200g)…5ポイント
ブルーチーズ(200g)…5ポイント
半硬質チーズ(200g)…5ポイント
硬質チーズ(ハードチーズ(200g)…5ポイント
超硬質チーズ(200g)…5ポイント
プロセスチーズ(200g)…5ポイント
イチゴジャム(200g)…5ポイント
アンズジャム(200g)…5ポイント
リンゴジャム(200g)…5ポイント
、オレンジジャム(200g)…5ポイント
ブドウジャム(200g)…5ポイント
イチジクジャム(200g)…5ポイント
ブルーベリージャム(200g)…5ポイント
ラズベリージャム(200g)…5ポイント
ブラックベリージャム(200g)…5ポイント
モモジャム(200g)…5ポイント
ルバーブジャム(200g)…5ポイント
ニンジンジャム(200g)…5ポイント
カボチャジャム(200g)…5ポイント
バラジャム(200g)…5ポイント
スミレジャム(200g)…5ポイント
ラベンダージャム(200g)…5ポイント
ゴマジャム(200g)…5ポイント
ミルクジャム(200g)…5ポイント
食パン(4枚切り)…5ポイント
食パン(6枚切り)…5ポイント
食パン(8枚切り)…5ポイント
レベルが上がると項目が増えていきます。
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面白いな。これは作ってみよう。
俺はある程度の調味料と香辛料を植え、飲み物からはビールと芋焼酎にコーヒー牛乳とスポーツドリンクをチョイスし、加工食品からは食パン(6枚切り)とバターにプロセスチーズにイチゴジャムをチョイスする。
「そう言えば、ススム様は料理は作れるのですか?」
「こう見えてもあちこちを旅してるからね。料理は一般家庭並みにはできるよ」
「それでは安心ですね」
「まあね。それよりもレベルを上げるにはどうすればいいの?」
「スキルレベルを上げるなら、多くの種を育てて収穫することとポイントを稼ぐことですね」
ポイント稼ぎは家を建てたことでかなり稼いだだろう。そうなると後は育てた収穫量か…。
今植えたので多分だがレベルアップできるだろう。さて…他はやっぱり魔力の鉱石は育てるべきだろう。他は…武具もいるか?まあ、今日はとりあえず農地を広げておくか。
俺は食料が育つまでの時間、地面を耕し続けたのだった。
「ふい~。一心不乱に耕していたらさすがに疲れたわ」
「それはこっちのセリフです~。この身体で肥料を撒くのがどれだけ疲れるか…」
「そうだよな。そろそろ種が実ったし、飲みもでも飲むか…」
振り返ると、遠くで何かが実っているのが確認できたので歩いていく。
「おおっ。これは壮観だな」
畑には色とりどりのヤシの実の様な物が今にも落ちるのではなかろうかと垂れ下がっていた。
これが、この世界での『熟れた状態』なのだろうか?俺は1つ捥いで割って確認した。
「…軽く引っ張っただけで半分に分かれたな。これは、米だ。しかも精米されてるぞ」
「あ、元の状態に戻してください。割ったら運びづらくなります」
「戻せるのか?…あ、引っ付いた」
言われた通りくっつけみると、粘着力がありくっついてくれた。
しかし…この量のヤシの実っぽいのを運ぶのは重労働だな。
「ん~…何かないかな?」
俺は色々と検索するとあるモノを見つけた。
「スキルの種に『アイテムボックス』ってのがあるけどこれって…」
「それは、状態保存ができる収納空間です。時間が止まっていますので入れた時の状態のまま保存ができるんです」
「これを育てれば俺に『アイテムボックス』のスキルを覚えられるってこと?」
「そうです。すぐ、作るです」
「お、おう」
ナビ子さんにすごまれ、俺は『小・中・大・特大・無限』の中から『アイテムボックス・無限』を選ぶ。1万ポイントを消費するがその価値はあるだろう。
早速『アイテムボックス・無限』の種を植え、育つまでの間に出来上がった作物を収穫していく。
ナビ子さんはスポーツドリンクで疲労回復中である。
「アイテムボックスが実ったです」
「…何これ?」
アイテムボックスを植えたところに実っていたのは『カード札』だった。ん?アイテムボックス・無限って書かれてる。
「ですから、アイテムボックスのスキルですよ。これを収穫した人にスキルが身に付くんです」
「…もう、何でもありなんだと覚悟していたけど…これは酷いな」
「そう言う仕様だと思ってください」
「分かっているけどさ…」
理解することと納得するのは違うんだよ…と思う俺だった。
とりあえず、札を取ると頭の中で『パンパカパーン!』とファンファーレが鳴る。
すると、『アイテムボックス・無限のスキルを覚えました。100ポイント獲得と5つの収穫が確認されたので農業スキルがレベル2に上がりました』という声が頭の中で響いたのであった。
「スキルを覚えたし、農業スキルも上がった」
「おめでとうございます」
「収穫って、取っただけじゃダメなのか?」
「中身を取り出して初めて『収穫』と言う扱いになりますね」
俺は、家とスキルカードに米、それとナビ子さんの足元に転がる2つのペットボトルを確認してレベルが上がったのを理解したのだった。
それから、中身を取り出しながらアイテムボックスに収納するを繰り返していく。ドリンク類は1本扱いなのに対し食物系菜は1つの収穫量が通常の3倍はあるのには驚いた。ただし飲み物の味は絶品だった。これは夜の晩酌が楽しみだな。加工食品も量は変わらないので味が最高級品なのだろう。
それにしても、アイテムボックスに『収納』と思うだけで収納できるのは楽だったが、収穫数が一定の数に到達する度にファンファ-レが鳴りレベルがアップしたと告げられるのは気分が滅入った。全部をアイテムボックスに収納したときには農業スキルのレベルは5にまでなっていた。
「…もう、すっかり昼過ぎだな…」
「お腹が空いたです~」
「だな。帰ってお昼にしよう」
俺はスポーツドリンクを飲み干して家路に着いたのだった。