14話 エンシェント・ウィザードスライム
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俺は魔法の実を今ある各種全てを取ってライムの前に出す。
「それじゃあ頼む」
「はいっキュ」
俺の言葉に応じたライムは姿をスライムに戻すと掌の魔法の実を一度に身体に取り込んだ。
「お、おい…大丈夫かライム?」
「キュキュキュキュキュウ~!」
「うおっ!?」
「な、何ですか!?」
「ま、眩しい!」
ライムの身体が7色に輝く。そしてライムのスライムとしての姿がシルエットでだが変化していくのが分かった。
「キュ――――――ッ!!」
ライムが思いきり叫ぶ。
シルエットだった姿に色が付きライムの新たな姿が現す。
「…ライム?」
「…ムキュ?」
「何と言うか…斬新な姿ですね?」
「斬新の一言で済ませて良いのか?これ…」
鍔の広い帽子にマントを羽織ったエメラルド色のスライムがそこにいた。
帽子に結構な数の星マークがついている。しかもスライムにあるはずのない瞳と口がある。
「とりあえずステータスを確認しましょう」
「そうだな…」
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『ライム』 2歳 エンシェント・ウィザードスライム(変異種) 古代の魔王
LV:1
HP:2053
MP:3275
EP:1907
ちから:1021
たいりょく:1109
すばやさ:1200
ちのう:2006
こううん:925
一般常識 アヴァロン全言語 博識 至高の英知 鑑定眼 分析 索敵 気配察知 魔力察知 隠密行動
精神集中 完全状態異常耐性 魔力完全制御 MP消費量最小限 魔力解放 超魔力 限界突破
酸弾 連射酸弾 肥大化 増殖 硬質化 身体変化 同調 接続 全魔法 魔術作成 魔道具作成
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「…なあ」
「何でしょうか?」
「これ…凄すぎないか?」
「名前からデータを引き出しました。現代では絶滅されたと言われる太古の魔王です」
「太古の魔王か…確かにそれだけの能力があるなぁ」
魔王か…すでに俺の倍はある能力なら納得もいく。
しかし、スキルも増えているなぁ。それに明らかにスキルの影響があるとは思えないモノもある。特に『至高の英知』などがあるとは思えないほどライムは前と雰囲気が変わっていないのが違和感さえ感じるのだ。
「ライム、その…調子はどうだ?」
「別に変らないっキュ」
「なんかこう…妙に頭がスッキリした…とか?」
「ん~…色んなことが出来るっキュ」
「…あ、そう……」
どうやら、いい意味で杞憂だったみたいだな。多分、ライムの知能はかなり高いだろうが性格がそれを良い方向に抑えてくれているだろうな。まあ、急激に進化したことでまだ高知能についていけてないというのもあるんだろうけどな。
「それにしても、文字だけで分かるスキルは良いけど、同調とか接続ってなんなんだ?」
「同調は自分と対象の意識を同調させるっキュ、同調出来たら接続で一体化できるっキュ」
「何それ。某有名マンガのフュー〇ョンみたいじゃん。残念なポーズしないだけこっちがマシだけど」
これはぜひ試さねばなるまい。ワクワクが止まらないぜ。
「ススム様。その前にライムのスキルや魔法の確認をした方が良いのでは?」
「あー…うん。ソウデスネ」
どうやら、俺の好奇心を察知したようでナビ子さんにクギを刺されました。
「それにしても、とんでもスキルばっかりだな…」
「そうですね。この世界の住人なら喉から手が出るほど欲しがるスキルばかりです」
「だろうなぁ…」
『鑑定眼』や『分析』だけでも使い用途は多いのに、『博識』だの『至高の英知』に至っては学者関係者なら欲しくてたまらなだろう。魔術作成や魔道具作成もあればこの世界ではなに不自由なく暮らせるだけのスキルと言える。
つまり、ライムの持つスキルは一級品ばかりと言うわけだ。
「あとは全魔法か…。確認するのが怖いな」
ステータスの『全魔法』をタップすると、画面に表示されたのは想像を超える物であった。
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―全魔法一覧―
火魔法(LV.10) 中級火魔法(LV.3)
水魔法(LV.7) 中級水魔法(LV.3)
土魔法(LV.7) 中級土魔法(LV.3)
風魔法(LV.7) 中級風魔法(LV.3)
氷魔法(LV.2)
雷魔法(LV.2)
光魔法(LV.7) 中級光魔法(LV.3)
闇魔法(LV.7) 中級闇魔法(LV.3)
治療魔法(LV.7) 中級治療魔法(LV.3)
結界魔法(LV.7) 中級結界魔法(LV.3)
時空間魔法(LV.2)
補助魔法(LV.7) 中級補助魔法(LV.3)
付与魔法(LV.2)
生活魔法(LV.7) 中級生活魔法(LV.3)
錬金術魔法(LV.2)
召喚魔法(LV.7) 中級召喚魔法(LV.3)
神聖魔法(LV.7) 中級神聖魔法(LV.3)
暗黒魔法(LV.7) 中級暗黒魔法(LV.3)
古代魔法(LV.2)
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「種になかった魔法まで取得しているな…」
「これはこの世界に存在するすべての魔法ですね」
どうやら一気に魔法の実を食べたことで副作用的な感じで取得できたのだろう。
ま、あくまでもこれは俺の考えなので本当かどうかは分からないが…。
「後は、全階級を取得すればとんでもないことになりそうだな」
「属性魔法以外は上級までしか存在しないですから全階級取得はそう難しくないかもしれませんね」
「かもな」
魔法のタネも農業スキルが上がれば増えるし、魔法を使えば当然熟練度は上がる。そうなれば全階級取得も一般の魔法使いが取得するよりは断然早く得られるだろう。
「でも、まあ…その辺はゆっくりでも良いさ。今のライムが誰よりも強いのは確かだしな」
「ライム、強い?キュ」
「ああ、強い強い」
ガッツポーズを取るライムが微笑ましい。その態度に俺は嬉しくなって褒めてしまった。俺もまだまだ甘いなぁ。
「よし。ライム、同調と接続を試すぞ」
「了解っキュ」
「で、どうすればいいんだ?」
「向かい合わせに立つっキュ」
「…こうか?」
「やるっキュ…同調!」
「…(なんだ?意識が…ライムと繋がったようなこの一体感は)」
見ている景色がライムと同じものだと気づいたのは、同調を使ってから10秒くらい経ってからだった。
「今…俺はライムと完全に繋がったんだな」
「今なら出来る…接続!」
「――うおっ!」
身体が引き寄せられ、ライムと『重なる』。
そして次の瞬間、爆発するように激しい光に包まれた。
「――なっ、何ですか!?この魔力は」
「す、ススムさん!?」
ナビ子とヴェルが叫ぶ。光が止み、そこには『一人の姿』があった。
「あの…ススム様ですか?」
「ら、ライムは?」
『その答えはイエスであり、ノーでもある』
ナビ子とヴェルの言葉に答えたのは、青緑色の髪と瞳をした『青年』だった。そしてその声は二重に聞こえたのである。
『俺たちは…いや、俺の名は『スイム』だ』
それはまさに、ススムとライムが『融合』した姿だった。




