第二話:【第五幕:見出された『曙光』。温かなお茶と共に始まる、秘密の放課後】
学術的な議論が一段落した頃。
すでに夕日は西に傾き、橘紅色の光線が窓越しに教室に降り注いでいた。
午後丸ごとの交流は三人を充実感と喜びに満たし、普段は無口なアーガスでさえ、いつもより明るく見えた。
「これほど深い議論ができるとは本当に思わなかったわ」
アマラ教授は満足そうに言い、目に一抹の感慨を走らせた。
「私の古い友人たちが次々と連絡を絶ったり亡くなったりして以来、こんなに楽しい学術交流は久しぶりよ。ましてや、それが二人の小さな一角獣の子供たちと行えるなんてね」
この和やかな雰囲気の中。
アマラ教授の視線がふと、アーガスがずっとはめているあの黒い手袋に落ちた。
その手袋は一見して普通の革製品ではない。
表面には特殊な直線の紋様があり、それらが何らかの精密な幾何学模様を構成して、光の下で微かな光沢を放っている。
そしてアーガスは教室に入ってからずっとそれをはめたままで、お茶を飲む時でさえ外そうとしなかった。
アマラ教授はその手袋をしばらく見つめ、思索にふけるような目をした。
そこにはほとんど気づかれないほどの深刻な色が帯びていた。
「坊や」彼女はついに口を開いた。声は相変わらず穏やかだったが、その中に微妙な探りを入れるような響きが加わっていた。「あなたのその手袋……とても特別ね。普通の手袋ではないのでしょう?」
アーガスは無意識に自分の左手を見た。
あの「曙光」の手袋は確かに非凡なものだ。
彼が心血を注いで創造した初めての真の魔導具であり、この世界に対する彼の理解と、家族への愛が込められている。
「はい、教授」アーガスは頷いた。「俺が自分で製作した魔導具です」
アマラ教授の眉が微かに上がり、目の中の好奇心はさらに明らかになった。
「自作の魔導具? それは大したものね。どんな原理に基づいているのか、教えてもらえるかしら? それとも、どこかの大家に師事したの?」
彼女の質問は無造作に見えたが、アーガスは鋭く感じ取った。
この穏やかな教授が何かを察知したらしいことを。
あの慈愛に満ちた目の中には、好奇心だけでなく、彼には読み取れない複雑な感情が混ざっていた。
ミリーも雰囲気の微妙な変化に気づき、アーガスを見て、そしてアマラ教授を見た。
だが、心の中に不安が生じるどころか、むしろ一抹の期待が湧き上がった。
実は彼女も、アーガスのあの神秘的な手袋にどんな秘密があるのかずっと好奇心を抱いていたが、これまで尋ねる良い機会がなかったのだ。
今なら、アマラ教授の口からその答えを得られるかもしれない。
まさにその時。
教室の隅でずっと黙々とクリスタルグラスの楽器を片付けていたセイレーンのハーフの助手が、最後の楽器を片付け終えた。
彼女は振り返ってアマラ教授に恭しく一礼した。
そのすべての動作は流れる雲や水のように優雅で、全身から生まれつきの魅惑的なオーラを放っていた。それはセイレーン族の血統がもたらす天賦の才だった。
「教授、すべての楽器の片付けが完了いたしました」
助手の声は銀の鈴のように清らかで美しかった。
「他に何かお手伝いすることはございますか?」
そう話しながら、彼女の視線は自然とアーガスへと向き、にっこりと笑った。
その笑顔は咲き誇る薔薇のように美しく魅惑的だった。
「今日はご苦労様でした。もう帰って休んでいいわよ」アマラは穏やかに答え、その語調には年長者が若輩に向けるような慈愛がこもっていた。「この後のことは私自身で処理するから」
「はい、教授。ありがとうございました」
助手は再び優雅に一礼し、幽霊のように音もなく部屋から退出していった。
ドアが閉まる音すら、ほとんど聞こえないほど軽かった。
この微妙な雰囲気の中、アマラ教授は立ち上がり、隅の小さなティーテーブルへと向かってお茶を淹れ始めた。
温かい蒸気が上品な茶の香りを伴って教室内に漂い始めた。
それは先ほど飲んだ花茶とは全く異なる、清香で淡雅な趣があった。
「あなたたちは学派の核心理論に触れたばかりで、精神の消耗が激しいはずよ」
彼女は細心に調合しながら、温かく言った。
「これは東方、私の故郷から来た緑茶で、あなたたちのような状態にとても良いの。滅多に出さないのだけれど、今日は二匹の小さな一角獣に出会えたのだから、最も貴重な茶葉で祝う価値があるわ」
彼女はさらに、精巧な小さな箱から、見た目にも美味しそうな繊細な茶菓子をいくつか取り出した。
その動作を見て、アーガスとミリーは示し合わせたように顔を見合わせて笑い、そしてアマラ教授と心を通わせるように視線を交わした。
彼らは皆、この仕草の意味を理解していた。
あの神秘的な手袋に関する対話はまだ続くのだ。
そしてこれからの夕暮れ時は、きっと楽しい時間になるだろうということを。
夕日が西に沈み、橘紅色の光線が教室内のすべてを暖かい色調で染め上げていた。
この温かな光の中で、三人はそれぞれ思いを巡らせていたが、誰もが期待に満ちていた。
アマラ教授の好奇心は完全に火をつけられていた。
彼女は、この若者が一体どんな魔導具を創り出したのか、そしてどんな理論に基づいて製作されたのかを知りたがっていた。
ミリーも同様に期待に胸を膨らませていた。
彼女はずっと、アーガスのあの神秘的な手袋の秘密を知りたかったのだ。
一方のアーガスは、自身の考えと困惑を抱えていた。
創造者として、彼は自分の作品に誇りを持つと同時に、不安も抱えていた。
彼は自分を理解し導いてくれる導師を見つけ、自分の設計理念が正しいかどうか、製作中に直面した障害をどう突破すればいいのかを知りたかった。
間もなく始まる交流の中で、三つの異なる視点が新たな火花を生み出すだろう。
これは互いに啓発し合う、一つの始まり(スタートポイント)だ。
詩人たちから見捨てられた職人は、ついにこの忘れ去られたオアシスの中で、自分の創造の情熱を理解してくれる知己を見出したのだ。
そして、「曙光」と名付けられたあの手袋は、過去の伝承と未来の革新とを繋ぐ架け橋となるだろう。
一角獣たちのオアシスの中で、師の知恵、学者の伝承、そして創造者のインスピレーションが、間もなく一つに融合しようとしていた。
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【あとがき】
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