賞金の行方
無事にプルちゃんを倒した宗次とブラッド
しかし控室に戻るとウラエルが衝撃の事実を伝える
急転直下の状況に宗次が下す審判とは!?
・ティラノサウルスに似た恐竜
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「宗次さん!おめでとうごめんさない!」
「せめてシンプルおめでとうスタートであってくれ・・・」
控室に戻るとウラエルが土下座待機していた。
「まずは初勝利おめでとうございます!」
「ありがとう。」
「そして賞金没収ごめんなさい!」
「なんでだ!?」
思ってたより大きなごめんなさいが入った。
金のために戦ったのに、その金が没収された。
「ブラッド!」
連れ歩き形態になったブラッドが、ウラエルの頭を咥えるように口を開ける。
「なんでだ?返答次第では・・・」
「サイバーワールドだから恐ろしくないもん!」
「ブラッド。」
ブラッドがガブッと頭にかみついた。
「暗い!怖い!助けて!なんでもするから!」
「ブラッド。」
ブラッドが口を開けた。
「・・・」
ウラエルを見下ろす。
「えっと・・・ほら、共食いでパワーアップするって事を宗次さんが聞き出しちゃったから・・・」
「勝手にそっちがしゃべったんじゃねえか。」
「その誘導尋問が問題視されまして・・・」
「してねえよ!」
普通に質問しただけだ。
「そっちの管理問題だろ!俺のせいじゃねえよ!」
「あ、なので出場料の2万円はお支払いしますし、罰も今回の賞金没収だけで出場禁止とかはないです!」
出場料2万円なんだ。
初めて知った。
「ならまあ・・・良いか。」
そう言えば勝利賞金はなんぼだったのだろう?
「ちなみに没収された金額って?」
「50万円です!」
「ブラッド。」
「暗い!怖い!助けて!エッチな事をする気でしょう!同人誌みたいに!」
「しねえよ・・・ブラッド。」
ブラッドが口を開ける。
ゲームして2万円もらえるならまあ良いか。
「勝ち方もちょっと問題視されまして・・・」
「ああ、そういう事か。」
確かに今回の戦い方はウラエルの発言を元にした。
【共食い】と【蟲毒】。
そこから食べる事で強化されると予想した。
実際には戦いが始まるまで、倒すか食べるかどっちかなのかは迷っていた。
だがプルからのダメージを見て、倒すではないと判断した。
それが勝利へとつながった。
「正面からバカみたいに戦ってくれさえすれば!」
「するか!」
ブラッドがウラエルに嚙みついた。
「暗い!怖い!助けて!あ・・・そこはっ!首!首に強く歯を当てないで!痛くなくても怖い!」
正面から戦って負けるとは思わないが、勝率は良くもない。
6:4、あるいは5:5。
だがダミーを食えば、安全に確実に勝利が出来る。
「ブラッド。」
ブラッドが口を開けた。
「という事で!今回の賞金はなし!次回も頑張って生きましょう!」
「なんか腹立つけど・・・まあいいや。」
今回の事は残念だったがゲームの感じは分かった。
「次もお願いしますね!」
「とりあえずチェンジで。」
「なんでですか!?」