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最終話 これから

(赤岩陽太視点)


 朝。


 俺は、いつも通り学校の準備をしていた。


 先に洗面所へ向かう。


 歯ブラシを手に取り、口の中をゴシゴシと磨く。


 鏡に映る自分の顔は、どこかまだ眠たそうだった。


 水で口をゆすぎ、そのまま顔を洗う。


 冷たい水が、意識を一気に引き戻した。


(……よし)


 タオルで顔を拭きながら、小さく息を整える。


 そのまま部屋に戻り、制服に着替える。


 シャツに腕を通し、ボタンを1つずつ留めていく。


 7月。


 もう長袖を着る必要はない。


 半袖のカッターシャツ1枚。


 それだけで十分だった。


 肌に当たる空気は、すでに少しだけ夏の匂いを含んでいる。


 ――ピーンポーン。


 家の中に、軽やかな電子音が響いた。


(……来たか)


 思わず、口元が緩む。


「は〜い!」


 俺は声を張りながら、階段をドタドタと駆け下りる。


 勢いのまま、ドアフォンの前に立った。


 画面を覗き込む。


『やっほ〜』


 カメラ越しに、手を振る少女。


 白井美月。


 変わらない、明るい笑顔。


(……いや)


 もう――ただの幼馴染じゃない。


 あの時から、関係は変わっている。


 俺にとって、


 大切で。


 必ず守るべきで。


 絶対に裏切らない存在。


 ――彼女だ。


「すぐに行く!」


 俺はそう返して、すぐに踵を返した。


 再び階段を駆け上がる。


 自分の部屋に戻り、学生カバンを手に取る。


 必要なものは、全部入っている。


 もう迷うことはない。


 ドアに手をか掛ける。


 ほんの一瞬だけ、立ち止まる。


(……行くか)


 心の中で、そう呟いた。


 これから始まる――


 新たなる学校生活へ向かって。



あとがき

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

今回、未経験のジャンルでしたが、完結できたのは、読者様のアドバイスのおかげです。それ以外有り得ません。

新たな領域の開拓ができ、自身の執筆の幅が広がりました。

本当にありがとうございました。

今後も何卒よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
自分の作品のためにいろんな方の物を読ませていただいて、勉強させてもらっている者です。題名にひかれて読み始めたら、一気に最終話まで読んでしまいました。 最初は時間も遅いし、最初の何話かだけ読んだら別の日…
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