第6話 勝者の快感
(青井佑太視点)
俺は青井佑太。身長180センチ超えのイケメンで、クラスの1番の中心である。いわゆるスクールカーストのトップという奴だ。さらに物心ついた頃にはモテていた男だ。
顔だけでなく、スポーツも出来る。サッカー部でもエースであり、去年は県大会で優勝して、全国大会にも出た。高校2年生の時点で既に大学の強豪校からスカウトも来ている。しかも可愛くて美人が多くて、毎年ミスコンが話題になる私立大学からのオファーだったりもする。
まさに完璧超人の体現が俺だと言える。
それにしても。さっきの俺、元カノのあまね、クラスメイト達に笑いものにされて、逃げて行った赤岩の後ろ姿は最高だったな!! まさに負け犬って感じだった。
哀愁の漂う赤岩の逃げる背中を思い出すと。ぐへへへ。丼3杯はいけるレベルの快感だったぜ。
まあ、俺みたいなイケメンがアピールすれば落ちない女は皆無。
現に今、俺に肩を抱かれる赤岩の元カノのあまねは俺にゾッコンである。俺に肩を抱かれながら、身を委ねている。
あの赤岩みたいなボッチで陰キャが、あまねのような可愛い女と付き合ってることが気に食わなかったんだよな。あまりにも不釣り合いすぎた。美少女とブサイクって感じ。だから、関係を壊して赤岩から彼女を剥奪するために、あまねに俺から積極的にアプローチしたわけだ。
結果はこれだ。
あまねは半年も付き合った彼氏の赤岩にあっさりとモーインのメッセージで別れを切り出しやがった。しかも俺と一線超えて罪悪感があるから別れて、だってよ。最高かよ!!
それに俺の武勇伝の自慢を誇らしげに聞いてた上、元カレが笑いものにされてる中、バカにしたように笑ってやがった。良いメンタルしてやがる。このクズな感じが最高だぜ。
やっぱり陰キャの彼女を奪うのは最高だな。あのフラれた陰キャの負け犬感、哀愁漂う泣きそうな背中、あっさり彼氏を裏切って俺にゾッコンになる彼女。全てが最高だ。俺の生き甲斐だ。
それに俺が悪いことをして武勇伝を自慢してもクラスメイトは誰も注意しない。今日も赤岩を笑いものにしたら、クラスメイト達も便乗して笑ってやがるんだから。
なあ、赤岩。今どんな気持ちだ? 最悪な気分か? みんな酷えよな? 悪いのは俺なのに損をするのは赤岩っていうのは。
でも悪いな。俺はクラスのスクールカーストトップなんだ。俺が怖くて誰も守ってなんかくれないんだよ。俺の機嫌を取ることで精一杯なんだよ。
結局、世の中は顔と権力なんだよ。
人間、顔が良ければ権力を行使できる。そして、弱者達は保身で強い者に従う。
赤岩、お前が弱者じゃなければな~。まあ、陰キャの時点で無理な話だが。
あぁ~。昨日に続き、今日も最高だった。
彼女を寝取られた陰キャが俺のせいで笑いものにされて、耐えられずに教室から逃げたんだもんな。これは不登校コースかもな。はははっ。ウケるぜ。もっと楽しませてくれよ!
それに、この女ももう少し楽しませて貰ったら捨てるか。別に好きでも何でもねぇし。あと数回ほどヤッて俺の方から捨てて終了だ。
次に寝取って付き合ったりできる女を探しておかないとな。
はははっ。人生イージーすぎる。
さ~て。今日もどんな楽しいことが待ってるんだろうな~。ぐへへ〜〜。楽しみで仕方ないぜ。




