事件後
通りでの陰ながらの活躍以降、マッサージに訪れる女性隊員の数も増えてきた。
今では2人同時にマッサージを行わないと処理出来ないほどだ。
セリアも隊長の許可の元、俺が訪れる日は助手に就いて貰っている。
激務の疲れが完全にリセット出来るとあって、少なくても2週に一度は全員が俺のマッサージを受けていた。
もっともアオイさんだけはセリアの見張りもあって、性感マッサージが受けれないために不満そうにしていたが......。
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ベッドにいつものように全裸で横になるアオイさん。
一度は全てを見ているが、やはり視線を逸らしてしまう。
「欲求不満」
「知りません! 他の男性に頼んで下さいよ」
「あの味を知ったら、他の男じゃ無理。セリアが一番よく知ってるくせに」
「......ダメです」
「独り占めズルい」
「ズルくないです!」
アオイさんは当の本人を目の前に、恐ろしい話をしてくれる。
ちなみに通りで少女を襲った男は、薬物中毒で金に困っての犯行だったそうだ。
薬物を与えて供述を取るあたり、この世界の常識が少し恐ろしくもなった。
『迷宮島』のお陰で町を訪れる人が増えて景気は良くなったが、代償に犯罪も増えてきているという。
あの男もある意味、被害者なのかもしれない......。
マッサージのついでにとライナさんが娘を助けられた商人からの差し入れだと言って、包みに入ったお菓子を渡してきた。
「立場上、公表できなくてすまないが本当の功労者はカツだからな。首都で流行ってる砂糖菓子だそうだ。中々高級品らしいぞ」
「俺も目立つのは苦手なんで、その方がいいです。お菓子はありがたく頂きます」
「それはそうと、アオイともやったんだから私とも一回ぐらい......」
「ダメです!」
「むむむ......。まぁ、今回は助かった。その力、また頼りにしてしまうかもしれないが、その時はよろしく頼む」
「はい、ライナさんのお陰で仕事も見つかったようなもんですから、出来るだけ協力しますよ」
「助かる。......いっそ衛兵にならないか?」
「......それは、断らせて貰います」
「そうか......」
「俺が衛兵になったらマッサージ受けれなくなるかもしれませんよ」
衛兵は町で地区ごとに配属されているが、元は領主であるエステリオ様の部下になり、その上には父親である辺境泊が居る。
さらには国王が居るので、国に所属してしまえば自由はある意味無くなるのだ。
衛兵ごときが国王に召される事など滅多に無いが、何があるか分からないのが世の中だ。
セリアの側に居れるよう、俺の身体は自由で居た方がいいのだ。
俺はタオルを持って横に立つセリアに視線を送る。
セリアは意味も分からず見つめ返して微笑んでくれた。
「なるほどな.....カツを縛っていいのはセリアだけか......」
「はは。そうですね」
「え? 私そんな趣味ないけど。......縛られる方が......いい」
「「......」」
その夜、会話の意味をセリアに説明したら盛大に顔を赤くしていた。
そして秘めた希望通りに、触手で縛り上げたら今まで以上に興奮していたセリアだった......。




