新たな旅の幕開け
俺は恐る恐る教会に向かった。声らしき音を聞き、ついに心の用意もままならないままで、その扉を開けた。
「――!!」 そこには、ティーダが血まみれで横たわっていた。胸、手首、額、うなじ。
どれも的確に斬られていた。出血多量で殺すには、必要的最低部位。それをきれいに斬られていた。
俺は哀しみより、怒りよりも、感嘆に浸った間隔が長かった。―俺も剣士だ。このような暗殺をなし得るには、相当の実力が必要だ。おそらく、一瞬でその四ヶ所を同時に斬ったと思う。相当の手練れでなければ、このような所業は不可能に近い。そして、今来た俺以外の物音はなかった。だから。
――やっぱり。まだ居た。天井から、首を狙ったつもりだったが、生憎、俺は剣でそれを受け止めた。刺客は弾かれた衝撃で後ろに仰け反った。
「バカな、このオレの一撃を受けた、だと!?」ーああ、そう焦るのも無理はない。
渾身の一撃を与え、口封じを図ったつもりだが、そんなに易々殺される訳にもいかないんでな。
「お前、何処のどいつだ?此処を狙って、何が目的だ?」
「知る必要はない。ここで死ぬ奴にはな!!」
そう言い終わる前に刺客は俺に短刀を近付ける。俺は容易にそれを弾く。そして、弾かれた短刀は教会の柱に刺さった。
「!?」そして俺は、一瞬で間合いを詰め、刺客の両手を一瞬で掻き斬った。―いや、正確には、短刀を弾いたのと同時に、短刀を持ってた手を掻き斬った。そして、怯んだ隙にもう一方の手を斬り落とした。剣を体の一部の様に扱う俺にとっては、二刀流なんて日常的な手法だ。
「ぐ、がぁぁ、ぁぁ!!」刺客は一瞬で斬られた両手から血を吹き出し、苦悶の表情を浮かべている。
「教えてくれ。何故ティーダを殺した。何故俺を狙った!そして、だれからの差し金だ!!答えろ!!」
俺は鬼気迫る表情で刺客を睨み付ける。そして、刺客は全てを話した。
「ギ、ギルバート、ギルバートって奴から頼まれたんだ!」「何、親父が!?」
「あ、ああ。そいつがティーダって女を殺して、息子のギードを殺せ、って頼まれたんだ!!」
「―その理由は?」「そいつは、俺にもわからない・・ただ、こんな事を言ってた。」
「そいつは!?・・逝ってしまったか・・畜生、親父の奴、とうとうとち狂ったか。実の息子殺すって、どういうわけだよ。」考えるだけ無駄だ。ティーダは死んだ。そして親父が狂った。単純な事だった。
そして、結論は数秒で出た。
「ー親父ぶっ殺す。」それが、新たな旅の目的になった。そして、それがこの世界全体を揺るがす大事件を巻き起こすことになるなんて。今の俺は、まだ知らなかった。
さて、遅れてしまいました。すいません。この物語はここで終了です。次の発表がいつになるか、私自身も分かりません。(笑)ただ、ストーリーは構想中です。見てくれる人がいたなら、幸いです。
では、またお会いしましょう!希望があれば、この後のキャラクターの前日談も書きますので、リクエストあれば、レビューお願いします!種椰子ダンテでした!




