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艶刃のワームブレイカー  作者: 綿鍋コットン
EP.4 メディア、アイドルデビュー?!
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本編⑤ 動きだす影

銀河ツアー初日。大ホールのステージは最新鋭の照明や可動ステージで組まれ、フェアリーアラモードのチーフマネージャーや演出家が張り切っておりリハーサルは緊張感に包まれていた。

研修生として同行するルア(メディア)は、リン・アンリ・ハナエと一緒に舞台袖で準備をしている。

「ドキドキすんね…」とハナエが小声で言えば、リンは「大丈夫、練習通りにやればきっと上手くいく」と励ます。

アンリは緊張で硬い笑顔を浮かべていた。


リハーサルが始まり、研修生たちは本番さながらの照明と音響の中でダンスを披露。

そのとき、ステージ上の上部に吊るされていた大型の照明が急にガタガタと揺れ始める。

次の瞬間、照明の一部がアンリの頭上めがけて落下!

「えっ……」とアンリは驚きで体が固まり動けない。


メディアは反射的に飛び込み、アンリを抱きしめる様に抱えて転がった。

直後、轟音とともに機材が床に激突し、床の欠片がメディアの背中に当たり、思わずぐぅっ!と声を出すメディア。

「アンリっ!大丈夫!?」とリンとハナエが駆け寄る。

アンリは顔を青ざめさせながら「う、うん…でもルアさんが…」と震える声を出した。


しかしメディアは涼しい顔で立ち上がり、手についた埃を払う。

「ほら、立って。アンリが怪我しなくて良かったよ」

「……っ、ありがとうルアさん…!」と涙目のアンリ。


スタッフやフェアリーアラモードのメンバーが駆け込んできて、遅れてチーフマネージャーも来た。

「大丈夫!?」「助けた子も大丈夫!?」の心配の声や「おい、あそこ点検した奴は誰だ!!」と怒声が飛び交う。

リーダーのリズはアンリを抱きしめ、「無事でよかった…!」と胸を撫で下ろす。

その中で舞台裏からスタッフにすぐ機材の安全確認をする様に指示を出すアイリス。


リハーサルは一時中断し、機材の安全確認が行われる。

フェアリーアラモードのメンバーや研修生はメディアの勇気を褒め称えるが、メディア本人は照れ隠しのように「いやいや、たまたま動けただけだよ」と誤魔化す。

そんな彼女を、アンリは感謝の眼差しで見つめながら (ルアパイやっぱり凄い…両頬にめちゃくちゃ柔らかく重量感のあるマシュマロがあった、それに良い匂いだった…) と呆けているとリンからチョップを喰らうのだった


アンリを助けて無事にステージが落ち着いた後、メディアは一息つこうとした。

だが、ふと黒い影がステージ裏から覗いている事に気づくが、その影は素早く消えるのを目にする。

舞台袖に駆け込むメディア。だが通路の先にはもう誰の姿もない。

ただ、ケーブルやケースが乱雑に散らかされていて、明らかに触手生物《ワーム》が急いで通った痕跡があった。

「どうしたんですか?ルアさん?」

後ろから声をかけられて振り向くとそこにはリズがいた。

「もしかして触手生物《ワーム》ですか?」

リズは怯えているがその目はどこか泳いでおり、メディアは動揺なのか恐怖なのか判断がつかなかった。


そんな二人をステージ裏に入ったハナエが見つけ、何事もなく出て行くのをアイリスが遠くで見ており、「ハナエ…?」と恐ろしく冷たい目をしている彼女に対して疑念が湧いていた。

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