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第13話 2人の実力者




 

  ――――流星群・乱、思い付きで出したからか上手く当たらなかった。しかし予定通り隠れていたやつらを同じ土俵に立たせることに成功したため、良しとしよう。


 「くそがっ!なんだよあいつ!何でもありかよ!」


 「落ち着け!まだ誰も倒れちゃいない!作戦は続行だ!」


 作戦?何かは分からないが、計画的に俺たちを狙った犯行だな。じゃあ俺がするべきことは一つだ。


 「―――全員、ぶっ飛ばしてやる」



―――――襲撃者A視点―――――




 

 「―――全員、ぶっ飛ばしてやる」


 目の前の男が笑みを浮かべながら宣言をする。この男は自分の状況を理解していないらしい。あっちは3人、こっちは16人だ。赤羽がいない今、どう考えたってこっちが勝つに決まっている。


 なのに、なのに何故、あいつに余裕がある!


 「行くぞ!」


 「「あぁ!」」


 合図を送り、攻撃を始める。俺たちは神崎様や赤羽のように強い能力を持ち合わせてはいない。なので三人の能力を合わせた戦い方が基本だ。


 『感染力上昇』×『毒』×『風』


 毒の感染力を上げ、風で飛ばすことで勢いが増す。どうだ!これならお前たちは何をされたかわからず苦しむだろ!そうすればお前の余裕ぶった顔を歪ませることだって―――!


 そう思っていた直後、信じられないものが目の前に広がっていた。


 「んだよ……それ」


 目の前にはあいつらを中心にドーム状の盾らしきものだった。まさかあいつ、勘で俺たちの作戦を見抜いたのか―――!?



 ※いいえ違います、普通に見えない攻撃にビビって自分の最高硬度の守りである星雲の殻(ネビュラ・シェル)を展開しただけです



 「プランB!始めろ!」


 「「「はい!」」」


 『投石』×『研磨』×『混沌の赤子』


 石を正確に投げる能力、これを使った作戦だ。研磨という能力は対象に当たったときに削る能力、混沌の赤子は触れたものを狂わせる能力。これらを石に付与して投げる。そうすることであのドームは崩れる―――!


 そう思っていた直後、またしても信じられないものが目の前に広がっていた。


 「帰ってきた!?!?」


 ドームを削っていたはずの石が、こちらに帰ってきた。まさかあいつのドーム、反射の能力が―――!?



 ※いいえ違います、守られてて暇だった橘が試しに石の情報を保存し、共有で作った石を相手にぶつけてみただけです。まさか自分にこんなことできると思ってなかったので橘本人が一番驚いています。顔には出ていないが。


 

 そこからさまざまな能力の組み合わせを試したが、俺たちがドームを破壊できることはなかった―――。





―――――襲撃者B視点―――――




 俺たちは集まったグループの中でも優秀な奴らで固められている、理由は単純だ。俺達1500人の中で二番目に強いとされている赤羽を倒せば神崎様の勝利がより確実なものとなるからだ。しかし―――


 「こんなもん?まだ能力使ってないんだけど」


 「化け……物がっ!」


 「ほら、突っ立ってないでもっかい来なさい」


 何度切ろうとしても何度能力を放っても一切当たることなく、俺たちは反撃を許してしまっている。倒れている仲間が赤羽に問う。


 「どう……いうこ……とだっ!お前……前まで能力頼り……だったはず!」


 そうだ、こいつの『強制』は俺達からしたら最強に近い。何か飛んでくるとわかっていたら『落ちろ』でなかったことにし、敵が動いていたら『止まれ』で身動きが封じられてしまう。『死ね』などは無理だろうが、それでもチートもいいとこだ。だからこそこいつ自身も自分の能力に自惚れ、神崎様に負けたのだ。


 そんな能力頼りだったはずの赤羽が能力を使わないのは違和感だ。


 「人は成長するの、わかった?」


 「赤羽、こっちは終わったぞ!どうする!」


 終わった?馬鹿を言うなよ、お前の能力は軽減だろうがっ!!それが何で俺たちに勝てるんだ!そう思い雷門の方を確認すると、雷門の言った通り仲間が全員やられていた。


 「じゃあこっちももう終わらせるわ、ということで……さようなら」

 

 その言葉を最後に―――俺の意識は消えていった。



 

 ―――――赤羽優視点―――――




 雑魚の相手が終わり、後片付けをしている最中、さっきの戦いを思い出していた。


 (……ほんとすごいわね、アニマ)


 そう、私が能力を使わずに敵を殲滅できたのはアニマ技術のおかげだ。一之瀬がやっているアニマを体外に出す芸当は無理だが、アニマを使った身体強化なら私たちにもできるため、それで圧倒していた。


 ただ簡単にできたわけではない。一之瀬のサポートあってこそだ。普通の人間はかなりの時間アニマと向き合わないとできない、それぐらいの技術だ。


 「にしても……」


 ため息交じりに呟く。


 「花音ちゃんたち……まだかな」

 



 

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