13.勿体無いですわ
しょぼい文章ですいません
スマホで書いているのでpc版の方見にくいかも知れません。
先程転移魔術で脱出した物置小屋に同じ手段で戻る。…小屋の中は特に変わった様子は無い、村人は小屋に入れなかったようだ。
「…」
物置小屋の外は静かだ、やはりカロンは逃げたのだろう、死んでいなければ良いが。動かせる駒が減るのは困る。
「…よっ…と」
パキパキと溶けかけの氷が砕きながらドアを開く。
「……………」
…驚いた。小屋の前には倒れたカロンとその他無数の死体があった。まさか全員殺したのだろうか?一人で?
「…勿体無いですわ」
本当に勿体無いことをした…と思う。ここまで戦えるのならもっと他の使い道があったはずだ、まさかこんな所で無駄使いしてしまうなんて。
「………姫…様」
「ひぁん!?」
心臓を落っことすかと思った。何故生きているんだろう、全く理解できない。
「だ、大丈夫です…の?」
「ドレス…良く似合っております……」
「…………ありがとう」
……もっと他に言うことは無かったのだろうか?いや、とりあえずは治療するべきだろう。カロンの元へ行く。
「…あら」
カロンの元へと近づいたら足元にまだ息のある者がいた、昨日の門に立っていた若い男だ。気絶しているようだが。
「…」
ボシュ
頭部を破壊しておいた。敵になる可能性があるのにわざわざ生かしておく必要なんてないのだから。
「カロン、治療いたしますわ動かないでくださいまし」
「…情け無い…ですね」
カロンが情け無ければ魔族を前にしてあっさりわたくしを裏切った近衛兵達は一体何だったんだろうか。
「いいえ、貴方はわたくしが知っている騎士の中で一番誇り高い騎士ですわよ」
「はは…御冗談を…」
…冗談ではないですわ。とは言わないでおこう。
「…」
朝焼けに染まる死体を見て思い出す。忘れずに村人全員の頭部を破壊しておかなければ。魔術で記憶を抜かれると不味い事になる。
「…さて、まだまだやる事は多いですわよ」