82 世界のありかた、怪物の状況も
大きな変化は怪物の巣の数だ。
これが大きく減っている。
巣の崩壊に飛び込む前は、日本国内だけでもかなりの数の巣が残っていた。
それらを守ってる宗教団体と、それを操る怪物のせいだ。
簡単に破壊できないように、あの手この手で妨害してきていた。
おかげで、怪物の駆除がなかなか進まなかった。
その巣が消滅している。
幾つか残ってるものはあるが、怪物の巣そのものが日本からだいぶ消えている。
ほとんど残ってないと言えるほどに。
宗教団体もほとんど消えた。
怪物が消滅したためだろう。
ほとんどの宗教団体が怪物によって創設されていた。
それらを守る能力者達も、怪物達による交配で産み出されていた。
怪物の消滅によって、それらも存在する理由を失ったのだろう。
だからほとんど全て消え去っている。
さすがに国外の方がどうなってるのか分からない。
だが、日本国内に限って言えば、怪物の影響はほぼ消えている。
これならば、日本全土で大きな変化が出てる事だろう。
事実、日本国内の変化は大きなものだ。
バブルのような急激な上昇はないが、継続的に延々と成長が続いている。
それは科学や製造も、経済も、治安の良さという面でもだ。
あらゆる面で日本の成長は続いていた。
怪物の影響がない為だ。
経済という形であらわれるその成果は非常に大きい。
GNPやGDPといった分かりやすい指標は、カズヤの知ってる時の三倍ほどになっている。
人口も二億人に到達し、いまだ増加の傾向を示している。
それを可能とするだけの土台が出来上がってるのだ。
そういった事を気を放って行った情報収集で知る。
怪物が消えて大きく変化している。
それも良い方向に。
原因は明らかだ。
別世界・別次元で怪物の巣を破壊したこと。
それが関連してるとしか思えない。
カズヤの知ってる範囲で知り得る大きな変化はそれだけなのだから。
あるいは、元の世界であるここで大きな何かがあった可能性もある。
それも否定できない。
確かめるためには、仲間に尋ねるしかない。
この世界に残って頑張ってるはずの。
「いればいいけど」
心配ではある。
大きな変化によって、仲間だった者達も変わってるかもしれない。
そうなってた場合、話を聞くことが出来る者がいなくなる。
「一人でもいいから残ってればいいけど」
不安を抱きながら気を放っていく。
仲間の居場所を探すために。




