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魔法が効くと思うか?
「お前、今完全に死亡フラグ立ったからな?」
「ひゃひ?」
「お前、奈々に殺されるぞ?以前、俺が阻止しなかったら、殺人事件に発展しかねない事態を引き起こしたからな、あいつ…。」
リーナの背中にヒヤッとした物が流れた。なぜか分からないが、奥歯が勝手にカチカチとなってしまう。
「で、でも大丈夫だよ。私魔法使えるし。」
「リーナ、奈々に対して魔法が効くと思うか?俺から言わせれば、あいつは一人でサリニャを滅ぼせる。」
体がゾクゾクして止まらない。奈々と言う少女はどこまで実力があるのだろうか?
「話聞いてると、それってミリィにも当て嵌まるよね?一緒に寝てるんでしょ?」
リーナがそう言うと、完全に忘れていたのか、トーマは目を白黒させた。
「やばい。奈々にばれたら…。いや、もう既にばれてるかも知れない…。どうするんだよ…。」
そうだ!と何かを思いつくトーマ。
「どうするの?」
「キャァー!」
そのときだった。本日2発目の悲鳴が聞こえたのは。