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変な誤解される
昼食を食べ終え、再び街を散策する二人。リーナは嬉しそうに燈馬の腕にベッタリ寄り縋りながら歩いている。だが、燈馬はかなり嫌がっていた。
「リーナ、離れてくれ。」
「い~や~だ!」
「離れろ。」
リーナの額にでこピンをする燈馬。今度はリーナは簡単に離れた。
「なんで私を拒絶するの~!最初会ったときなんて、初対面に関わらず、いきなりあんな事…」
ポッと頬を染めるリーナ。だが、頭に手刀を受けてしまい、蹲るはめに。
「あんなことってなんだよ。変な誤解される言い方するな!」
「じゃ、いまお姫様だっこしてよ。」
「羞恥心と言う物を持ってみろ。」
まるで奈々じゃないか…。と頭を抱えたくなる燈馬だったが、奈々はこれ以上であり、羞恥心はないようなものだったのだ。それ故、口をつぐんでしまった。