王女と宮廷魔術師
俺はとりあえずクラスメイトを探そうとした。
すると、女の子に呼び止められた。
「あ、あの待ってください!」
「何でしょうか?」
「父が申し訳ありませんでした。まさか召喚者様を追放するなんて………。」
「ああ、そのことだったら全然気にしてないからだいじょぶですよ。」
そう言うと女の子は微笑んだ。
「お優しいのですね。」
「そうかな?」
「そういえば自己紹介してませんでしたね。私はゼクト王国第一王女のリミク・ウル・ゼクトです。よろしくお願いします。」
「俺……ああ、いや私は……」
「普段通りに話してくださいませ。」
「はい……じゃなくてああ。」
「それで……いろいろ話したいことがあるので私の部屋に来てもらってもいいですか?」
「いいけどその前にトイレに行きたいんだけどどこにあるの?」
「一番近いトイレならそこを曲がって右ですよ。」
「ありがと!」
俺は急いでトイレに向かった。
そして女子トイレの前を通り過ぎようとしたら女子トイレから出てきた猫耳の女の子とぶつかってしまった。
「おわっ!」
「んにゃ!」
「アタタ………大丈夫?」
「んにゃ……だいじょーぶ。」
「ごめんね。トイレ漏れそうで急いでたんだ。」
「きにしな…………。」
女の子は俺を見て動かなくなってしまった。
「どしたの?」
すると女の子は俺に抱きついてきた。
「ええっ!?ちょ、ちょっとどうしたの!?」
「すごい魔力………ペットになりたい………にゃあ。」
「あ、あのとりあえずトイレに行かせてくれないかな?漏れそうだし人も待たせてるし。」
「むう……しょうがない………にゃあ。」
そう言うと女の子は俺を離してくれた。
俺は急いでトイレに入った。
「ふぅースッキリ………あれ?まだいたの?」
俺が女の子に質問すると女の子は質問に答えず俺に再び抱きついてきた。
「どうしたの?」
「………………」
答えてくれないので俺は仕方なくこの子と一緒にリミク様の部屋へ向かった。
「この部屋か。」
俺はリミク様の部屋につくとノックした。
「どなたですか?」
「和人だ。」
「入って来てくださいませ。」
「失礼しまーす。」
「いらっしゃいませカズトさ…………な、何故宮廷魔術師のコロネ様がカズトさんに抱きついているんですか?」
「へ?宮廷魔術師?」
「おーじょさま………わたし……このひとのペットになりたい………にゃあ。」
「「ええ!?ペットになりたい!?」」
「カ、カズトさん?これはいったいどういうことですか?」
「いや、俺にも何がなんだかよくわからないんだけど………。」
「コ、コロネ様?カズトさんのペットになりたいってどういうことですか?」
「しゅじん……すごい魔力……飼われたい……にゃあ。」
「つ、つまりカズトさんがとてつもない魔力を持っているため、獣人の本能が刺激されて飼われたいと思ったということですか?」
「せーかい……にゃあ。」
「それに関しては後で説明いただくとして………まずはカズトさんに言わなければならないことがあります。父があんなことをして本当に申し訳ありませんでした。」
「別に気にしてないのに。むしろ追放してくれたおかげで毎日楽しい生活してるしね。」
「そ、そうですか……。すみません。」
「それよりリミク様は………」
「リミクとお呼びください。」
「じゃリミクはどうして城にいなかったの?」
「私の職業は聖女なんです。そのため聖国に留学に行っていたんです。」
「へー、リミクは聖女なんだ。」
俺とリミクは話がはずんで色々話した。
「そ、それでメインの話なんですが………私をお嫁さんにしてもらえますか?」
「はえ?」
「魔王を倒したカズトさんに何も渡さないというのは王家としてのメンツがたちませんから。」
「そんな理由で………。」
「それだけじゃありません。私は生まれつき人の本性がなんとなくわかるんです。カズトさんの本性はお人好しでとっても優しく………まあ簡単にいえば善人ですね。それも根っからの。」
善人と言われて俺はちょっと嬉しく感じていた。
「それじゃわたしも。」
「コ、コロネ様はいけません!貴女はこの国の宮廷魔術師じゃありませんか!」
「でしをつぎのまじゅつしにするからだいじょーぶ。」
「いやでも………。」
「リミクだけずるい。わたしもごしゅじんのペットでつがいになりたい。」
「え?俺の嫁兼ペットになりたいってこと?」
「そーゆうこと………にゃあ。」
結局俺は2人の要求を受けることにした。今までの経験上断る選択肢なんてなさそうだからな。
にしても………みんなになんて言おう?
「またかあ、もう和人の嫁増えすぎ問題は気にしないことにしよ。」
「そうですね。正直 またか~ としか思いませんし。」
くそ、失礼なこと言われてるのにあまりにも正しいこと言ってるから何も言い返せない………。
「そ、そんなことよりここにきた目的を果たそうぜ。」
「もうしたじゃん。」
「俺は王にお仕置きしにきたんじゃなくてクラスメイトの現状が気になって会いにきたの!」
「そういえばそうだったね。」
何で忘れてんだよ全く。そんじゃクラスメイトに会いにレッツゴー!




