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55話

プライベートが忙しくて、投稿が遅れてしまいました!できるだけ間隔が開かないよう頑張ります!

 学園長に怒られた3人は、作戦会議をする為に、アルカディア城の会議室を目指して歩いていた。


「リンクのせいで酷い目にあったよ‥‥」


「は?ハオも共犯だろ。ついでにシュウさんも」


「いや、俺は絶対違うよね!?他の子の魔法を見てないといけなかったんだし!」


「はぁ〜シュウさん‥‥ハオ‥‥結果、二人とも怒られてるからそう言う事だぞ?」


「「ぐっ‥‥」」


 何で俺だけが、責められなきゃいけないんだ。二人は納得がいっていないようだが、結果は結果だからな。

 さて、このまま機嫌が悪くなる前に話を逸らすか。


「シュウさん、そういえば今回の作戦は

 、どれくらいの人数でやるんですか?」


「6人だ」


「え?」


「ろ、6人ですか!?ヒューレさん相手に少なすぎる気が‥‥」


 ハオはギョッとした顔で、シュウさんに顔を向ける。団長相手に6人は厳しいんじゃないか?俺もハオと同意見だな。


「数で攻める事も考えたんだが、相手が相手なだけに、実力者のみの少数精鋭で挑んだら方が良いと思ってね」


「具体的な理由はどうなんですか?」


「下手に人を増やすと、返って連携が取りづらいのと、怪我人が多ければ多いほど守る者が増えて戦いが不利になる」


 ヒューレさんが、いる場所の特徴は狭いのか?じゃなきゃ連携が取りづらいって単語は出てこないはず‥‥建物内じゃなかったら良いんだが。


「それに、ヒューレさんは空間魔法も使えるからね。人が多いと対処が遅くなってしまう」


「なるほど。ちなみに、場所は何処ら辺か目星はついているんですか?」


「それは会議で説明するよ」


 そう言うと、シュウさんとハオは、俺の隣にあった部屋に入っていった。

 相変わらず、どの部屋が何処にあるのか、全然わかんねえな。


「やあ、みんな揃っているようだね」


「こんにちは。さぁ、早く会議を始めましょう」


「リン君、久しぶり〜!」


「クララさんは、相変わらずマイペースですね」


 部屋に入ると、マナさんとクララさん、そして夏季休校の時に模擬戦をしたユースさんが椅子に座っていた。


「どうも。このメンバーなら安心ですね」


「いや、ギリギリかもしれない」


「え?本当に言ってるんですか?」


「ああ、モンスターと違って相手は人間だ。頭の使い方が違う。それに、俺よりも戦闘経験が豊富だし、ヒューレさんは魔法の使い方が上手すぎる」


 なるほど、確かにそうだな。


「だんちょーう、ヒューレさんはどうやって探すんですか?」


「2人1組で探す。大体の目星はついているから、そこを中心に探すよ。マナ」


「はい」


 シュウさんがそう言うと、マナさんが机に大きな地図を広げた。地図には、赤い丸が三つ書かれていた。

 丸がついている場所が、ヒューレさんがいるかもしれない場所か。思っていたより街から近いな。


「まずは、団長とハオ君でヒューレさんがお世話になっていた、孤児院の近くを担当してもらいます」


「ああ」


「わかりました」


 ん?ここら辺の孤児院って確か‥‥。


「次に、孤児院から少し離れた場所は、私とリンク君が担当します。マギア草原付近はクララとユースが担当してください」


 俺はマナさんとか。イオナと試験の時に戦った所しかないから、戦闘の時に連携が取れるか不安だな。


「どうしてこの組み合わせになったんですか?」


 ハオがマナさんに質問をする。確かに俺も気になったな。


「まず、この中で一番強い団長と比較的サポートが優秀なハオ君に組んでもらいました。ハオ君は王族とは言え、まだ子供ですし学生です。団長の側が一番安全かと。一番ヒューレさんがいる可能性が高い孤児院だと、使える魔法も限られてくるのでこの二人がベストだと判断しました」


「‥‥‥」


 マナさんの答えに、ハオは少し顔を暗くした。もしかしたら、子供扱いされたのが嫌だったのかもな。今日の授業の時に覚悟は決めてたからな〜。


「次に、攻撃の範囲が広いクララと、ハオ君と同じくサポートに優れているユースが、マギア草原担当ですね。マギア草原なら周りをそこまで気にせずに戦えます」


「森に近くなかったら大丈夫かな〜」


「最悪、僕が土属性の魔法でカバーしますよ」


 ユースさんは、ニヤリと笑う。うん、やっぱり顔が怖い。あと、一人称は僕だったんだな‥‥。


「あとは消去法で、私とリンク君ですね。孤児院の周辺が担当なのは、万が一、孤児院にヒューレさんがいたら直ぐに駆けつける事ができるようにする為です」


 そっか、俺って消去法で決められたんだ‥‥ちょっとショック。

 俺がショックを受けたのに気づいたのか、マナさんは少しだけ焦ったように続きを話した。


「コホンッ。‥‥私は近接戦が苦手なので、そこをリンク君にカバーして貰います。リンク君の魔法を無効にできる攻撃は、誰とでも相性が良さそうだったので余った私と組むことになりました」


 マナさんの、優しいフォローが心に染みる‥‥。ん?俺ってマナさんに、魔法を無効化できる事を言ったっけ?


「あれ?マナさんに、魔法を無効化出来ることって、言ったことありましたっけ?」


 俺が質問すると、ユースさんとクララさんが、わかりやすく顔を引き攣らせていた。いや、わかりやすすぎだろ。ユースさんに至っては、冷や汗が流れていた。


「?クララとユースからお聞きしましたが、拙かったでしょうか?」


「いえ、少し疑問になって。クララさんとユースさんも気にしなくて良いですよ。学園ではシュウさんのせいで大体の人が知っていると思うんで」


 一年に関しては、ほぼシュウさんのせいだと言っても過言じゃないからな。


「ぐっ!まあ細かい事は気にするな!」


「なーんだ!団長が先に言ってたんなら良かった〜勝手に言ってごめんね!」


「申し訳ない‥‥てっきり皆知っているものかと」


 クララさんとシュウさんめ、開き直りやがったっ!まともなのはユースさんだけだな。さっきと違って満面の笑みだし、冷や汗も流れてない。どんだけ気にしてたんだよ‥‥。


「時間がない、そろそろ行こうか」


 シュウさんが真剣な声で言うと、先ほどとは空気が変わり、みんなピリつき始めた。


「では、今からヒューレ・フィルルを拘束しに行く。拘束が望ましいが、難しいようなら最悪の場合殺せ。ヒューレを見つけた場合は、俺とマナとクララが持っている、魔石に魔力を込めるように!」


「「「「「はい!」」」」」


「最後に死ぬな!何があっても生き延びろ!また、後で会おう。散れ!」


 そう言い、ハオとシュウさんは空間魔法で消え、クララさんとユースさんは窓から飛び降りて行った。

 えぇ‥‥皆居なくなるのが早すぎるだろ。いつもこんな感じなのか?

 俺が呆然としていると、マナさんが話しかけてくる。


「リンク君、私達も行きますよ。私の腰に掴まってください」


「?わ、わかりました」


 そう言い、俺はマナさんの腰に触れる。


「もっと抱きつく感じで大丈夫です」


「へ?」


「早くしてください。時間がありません」


「す、すみません」


 俺は少し屈み、マナさんの腰に抱きつく形となった。いや、おかしくない?流れで返事をして抱きついちゃったけど、おかしくない?俺に得しかないんだが。

 あ〜柔らかいし、良い匂いがする。女性って何でこんなに良い匂いがするんだろうか、ぐへへへ。


「リンク君、振り落とされないで下さいね」


「へへっ、へ?」


 俺がマナさんを堪能していると、聞き捨てならない単語が聞こえてきた。

 ふ、振り落とされないで下さい?


「行きますよ!」


 マナさんは、懐から入学試験の時に使っていた二丁の小型銃を出した。

 そして、銃口から魔力を噴出し、窓から抜け出す。


「あばばばばば!」


 ヤバいって!今まで何回か空を飛んでるけど、今回が一番怖い!マナさんって意外にアグレッシブ!ひぃ〜〜!

 俺は会議で使った部屋を見ると、机や椅子が倒れており、変わり果てた姿となっていた。


「口を閉じた方がいいです!慣れていないと舌を噛みますよ!」


「ばいぃぃ!」


 なんでマナさんは、この強い風の中で普通に喋れるのだろうか。

 俺は移動中、ずっと落ちないよう祈りながら抱きつくことに集中していた。

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