第102話 いい日になったなあ
レベル5のオレンジ色のスライムのステータス
HP 10
MP 10
力 0
防御外皮 2
知力 10
速さ 2
器用さ 0
スキル
スライムの胃袋 20
消化液 5
火魔法・ファイアバレット 2(火球を同時に2発、弾丸として飛ばす。消費MP2)
スライムゼリー 1個
金曜日、昨日と同じように朝4時起床。
今日も昨日と同じようにサッカー、デイトレ、探索の予定である。
サッカーは昨日より上手くなったし、デイトレでは2回のトレードで9300円の利益を出せた。
もちろん、俺の判断でだよ。
今日1日の生活費くらいは、稼げただろう。
池袋西探索者ビルでは、オレンジ色のスライムが異常に発生している気配。
いつもよりかなり遭遇頻度が高い。
数匹一緒にいるオレンジ色のスライムも度々見かけた。
だからといって、苦戦するってことはないんだけどね。
俺のやることは『スチール』一つだ。
「スチール!」
MP10をスチールしました。
ファイアバレット2をスチールしました。
防御外皮2をスチールしました。
速さ2をスチールしました。
「スチール!」
知力10をスチールしました。
消化液 5をスチールしました。
スライムゼリー1をスチールしました。
「スチール!」
スライムの胃袋16をスチールしました。
「スチール!」
スライムの胃袋4をスチールしました。
HP10をスチールしました。
全てを奪い尽くして、スライムを魔石と水に変えてやったぜ。
次々にオレンジ色のスライムを倒しながら奥に進むと、オレンジ色のスライムが山のように重なっている。
あれは、スライムキングに進化しようとしているんじゃないか?
オレンジ色の山が光を発し、オレンジ色のスライムキングに進化する。
ヤベー!
どうする?
逃げるか、戦うか?
……逃げて、追いかけられて、他の人たちに迷惑をかけるわけにはいかないか。
倒すだけなら簡単だ。
スライムバレットを最大火力で連射するだけ。
……戦闘力を奪うのは?
今のスチールは、1回で16個を奪える。
何匹合体したかは分からないが、たぶん20匹から30匹くらいだろう。
2回スチールを当てれば32個は奪えるのだから、初撃を先制できれば……
俺は、ダッシュで近付き先制攻撃――「スチール!」
ファイアバレット16をスチールしました。
オレンジ色のスライムキングが、色をちかちかさせている。
気付いたな!
おそらくファイアバレットの発動体勢だ。
俺は、すかさずスチールの連続発動。
「スチール!」
その瞬間スライムキングのファイアバレットが発動する。
ファイアバレット16をスチールしました。
向かい来る炎の弾丸を高速の走りで回避する。
そしてもう一度、「スチール!」
ファイアバレット10をスチールしました。
MP6をスチールしました。
よし! ファイアバレットはすべて奪ったぞ!
42のファイアバレットを奪ったということは、21匹のスライムが合体しているのだろう。
次は速さを奪ってやる。
オレンジ色のスライムキングの体から鞭のように触手が3本伸びて襲ってきた。
ビュンビュン!
ワーオ!
俺は、初めての攻撃パターンに驚きながらもなんとか躱した。
「スチール!」
速さ16をスチールしました。
触手の動きが遅くはなるが、まだまだ十分な攻撃力だ。
躱す、躱す、躱す。
そして――
「スチール!」
速さ16をスチールしました。
「スチール!」
速さ10をスチールしました。
MP6をスチールしました。
触手の動きが極端に遅くなって、ほとんど止まったようになる。
しかし、どんな攻撃が残っているのか分からない。
ファイアバレットと速さは奪いつくしたとはいえ、油断はできない。
次の狙いは、MPにした。
「スチール!」
MP16をスチールしました。
「スチール!」
MP16をスチールしました。
俺はMPを狙ってスチールを繰り返すが、速さを奪われたオレンジ色のスライムキングは、ハエが止まりそうなほど遅い触手の打撃を繰り返すだけだ。
俺は躱しながらスチールを続けた。
「スチール!」「スチール!」「スチール!」「スチール!」
MP16をスチールしました。
MP16をスチールしました。
MP16をスチールしました。
MP16をスチールしました。
――――
MP6をスチールしました。
知力10をスチールしました。
MPを210奪うのにはかなり苦労をしたぜ。
ここまでで、15回スチールを繰り返している。
あと何回スチールを繰り返したら、こいつを奪いつくせるのだろう。
触手の攻撃には恐怖を感じないが、予想外の攻撃が来るかもしれない。
俺は油断せずにスチールを繰り返した。
ドロン……と張力を失い、バシャンと水になるオレンジ色のスライムキング。
ついに、魔石と水に変えてやったぜ――あーしんど!
残っていた魔石は、この前のスライムキングのものの倍以上の大きさだ。
重さを味わってからスライムの胃袋に収納した。
それから奪ったドロップ品だが……
21個のスライムゼリーではなく、たった一つの召喚カードだった。
手に出して、まじまじと見つめると、使い方が理解できた。
召喚者と同じ姿に変身できるスライムを呼び出したり、カードに戻したりできるらしい。
俺はさっそく呼び出してみる。
ここなら、他人に見られにくいからね。
召喚カードをかざして召喚と念じる。
目の前が光り輝きスライムが一匹召喚された。
そのスライムは内側から光り輝いている。
そしてそのまま人型に形を変え色づいて……俺になっていた。
見た目は俺だがステータスはオレンジ色のスライムキングのステータスと同じらしい。
通じるものがあるのかな? どうしてかは分らんが、この子のステータスは分るんだよね。
召喚スライムのステータスは、
HP 210
MP 210
力 0
防御外皮 42
知力 210
速さ 42
器用さ 0
スキル
スライムの胃袋 420
消化液 105
火魔法・ファイアバレット 42(火球を同時に42発、弾丸として飛ばす。消費MP42)
だった。
これなら、パーティメンバーにできそう。
影武者みたいにも使えそうだし、なにかと便利そうだ。
あ、しゃべれないのね――風邪ひいて声が出ないとか、ごまかせばなんとかなるか?
とにかく使い方はありそうだ。
これは売らずに利用したい。
カードに戻してスライムの胃袋にしまった。
それから俺は、探索を続けた。
結局その日は、オレンジ色のスライムキング以外にレベル5のオレンジ色のスライムを210匹倒してクロークに向かった。
スライムキングの魔石を見て、クロークのお姉さんが顔色を変える。
「これ、いったい何ですか? スライムキングの魔石にしても大きすぎますよ?」
「かなり大きいやつだったので、スライムキングの変異種かもしれないです」
「買い取りに、鑑定が必要になりますからちょっとお待ちくださいね
お姉さんが魔石を抱えて後ろに退き、俺はしばらく待たされる。
「スライムキングの魔石で間違いなかったみたいです。大きさが大きさなので買い取り価格は1万円とのことです」
「ありがとうございます」
「それから、210匹分の魔石とスライムゼリーの買い取り価格が12万6千円ですので、合計で13万6千円になりますね」
現金でお願いします。
……今日はいい日になったなあ。
笑いがこぼれる。
俺は現金を受け取ると探索者ビルを後にした。
第102話終了時
赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル5
職業 怪盗紳士
HP 12(+23667)
MP 0 (+23241)
力 12(+300)
防御外皮 12(+5160)
知力 10(+23291)
速さ 12(+5116)
器用さ 16(+15)
スキル スチール(ユニーク)レベル7(32個)
気配察知(30)
スライムの胃袋(40524) レベル4
消化液(11940) レベル4
水魔法 スライムバレット(1088) レベル3
火魔法 ファイアバレット(3492) レベル3
装備 なし
アイテム リュックサック 腕時計 召喚カード(人型スライムオレンジ21)
金 九十万四千五百円
口座 二百五十万円
証券口座 五百十七万円六百円
オレンジ色のスライムキングのステータス
HP 210
MP 210
力 0
防御外皮 42
知力 210
速さ 42
器用さ 0
スキル
スライムの胃袋 420
消化液 105
火魔法・ファイアバレット 42(火球を同時に42発、弾丸として飛ばす。消費MP42)
召喚カード(召喚者型スライム) 1個
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