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みんなでバーベキュー

ハポネで魚介類と缶詰、ハポネ酒、発泡ワインを仕入れて家に。次は肉や穀物類を大量に。


「以外と早く終わったね。ちょっと今の間にバーベキューの仕込みをしとくよ」


が、クロノがご機嫌斜めだ。 


「どうした?」


「リズはカナタの事を好きなんだね」


「そうか?」


「カナタもリズのこと好きでしょ?」


「そうだね」


「リンダとかデルモとかリズとかカナタの好きなタイプってみんな感じが似てる」


言われて見ればそうかもしれない。活発で世話焼きというか自分でなんでもやっていくタイプだな。


ぷぅっと膨れるクロノ。


「ヤキモチ焼いてんの?」


「焼いてない」


「嘘だね」


「もうっ焼いてないっ」


「好きではあるけど、友達としてだよ」


「迫られたらどうすんのよっ」


「毎日クロノに迫られてるじゃないか。もうお腹いっぱいだよそれで」


「迫ってなんかないっ」


「そうか?俺は迫られてると思ってるぞ。あぁ、これは神の試練なんだなって」


「そんな事を思ってたの?」


「そうだよ」


「だから、自分の寝室で寝てるの?」


「そう。もう自分が信用出来ないからね」


「どういうこと?」


「ごめん、クロノが寝てる間に俺はお前のポヨンを触ってたみたいなんだ」


「知ってたの?」


「え?」


「だから、自分でも知ってたのって聞いてるのっ」


「ク、クロノは触られてたこと知ってたの?」


「うん」


「いっ、言えよっ。それに怒れよっ」


「別に嫌じゃないから怒る必要ないもん。夢の中のカナタは私とこういう事したいんだなぁって思ってただけだもん」


めっちゃ恥ずかしい。バレてたどころか、しょっちゅうやってたのか俺は。


「ご、ごめん」


「謝らなくていい。別に起きてる時に触られても嫌じゃないから」


「で、でも・・・」


「カナタ」


「はいっ」


「他の人にしないでね」


「すっ、するかっ。それにずっとお前と一緒にいるだろうがっ」


「だったら、夜もずっと一緒にいてね」


「いや、それは間違いが起こってしまったら・・・」


「そうなったら、そうなったでいいって言ってるでしょっ。逃げるだけなら死ぬような事ないもん。魔王が覚醒しても二人で逃げてればいいもん」


「そんな事したら皆が・・・」


「それはカナタが決めてくれたらいい。私はカナタだけがいてくれたいいから」


「はい」


こうして、叶多は毎晩神の試練を受ける事になるのであった。



仕入と仕込みが終わってトーマス達を迎えに行く。3人はゲーセンで楽しく遊んだようだ。


バーベキューの準備は任しておけと言うのでゴーレンに納品へ向かうと。リズがワクワクしながら待っていた。


「じゃ、行くぞー」


(悪いなカナタ。リズのやつノリノリでよ)


とテトラがコソッと言ってくる。


(いや、ご機嫌が治って良かったよ)

(俺達もお前に惚れんなって言ってんだけどよ、あいつ言う事聞かないからテキトーにあしらってくれ。お前も迷惑だろ?男女に惚れられても)

(リズって可愛いじゃん。クロノがいるから付き合ったりしないけど)

(え?)

(テトラはリズが男に見える?)

(いや、そりゃ女だけどよ・・・)


個人的にはテトラとリズってお似合いだと思ってる。初めて臨時で参加した時に、エルメスよりリズを中心に守っていたような気がする。ゲームとかだと攻撃力の無いヒーラーを中心に守りそうなのにと思ったのだ。テトラは無意識にそうしているのかもしれない。パーティメンバーだからややこしくなりそうだし言わないけど。


家に戻るとバーベキューのスタンバイが完成し、トーマス達はもう飲んでいた。


「腹ペコだっ!食うぞっ」 


リズは元気いっぱいだ。確かに女の子らしくないけどね。運動部に所属している同級生とかこんな感じなのかな?


バーベキュー台が一つだと足りないので前に買ったバーベキューセットも使って焼いて行く。その間にご飯を炊いておこう。


「肉だけでなく海鮮もあるからね」


「海鮮?」


「海の幸だよ。魚、イカ、エビとかあるから好きなの焼いて」


皆は火酒を水割りにして俺とクロノとシンシアは発泡ワインだ。バーベキューするには寒いけど家が狭いから仕方がない。


かんぱーいで宴会スタート。



「カナタって、儲けてんだろ?もっと大きな家に住まないのか?」


「クロノと二人だし、食って寝るだけだからね。今度すぐそこにトーマスが建てる家は大きいし、飲み屋もやるからそれが出来たらそっちで宴会できるんじゃない?」


「そうなんだ。私は1人暮しだから同じぐらいの大きさなんだよねぇ」


クロノは俺の隣で焼きイカをうまうまと食っている。


ニックはシンシアに色々と話しているようだ。フランクとナタリーはトーマス達と話し込んでいる。


テトラとエルメスもこっちに来た。


「カナタ、ここの肉は旨いな」


「ゴーレンのギルドにも卸してんだけどね」


「そうなのか?味も違うし、この肉の方が柔らかいぞ」


「あぁ、切れ込み入れてあるからね。それとタレの違いもあるし、皆と外で食ってるからじゃない?」


「なるほどな」


「女神様は何を食べてらっしゃるのかしら?」


「イカだよ。エルメスも食べる?」


と、イカを乗せて、ついでにエビを乗せていく。


「わ、変わった食感だわ」


「あ、ダメだった?」


「いえ、美味しいですわ」


俺はエビを食べよう。アチアチしながら皮を剥くとリズとテトラは殻付のまま頭からバリバリといってる。野生的だな。


皮が剥けたらクロノが待ち構えたように口を開ける。お前今イカ食ってだろ?


仕方がないので口にエビを放り込む。


「尻尾も食えるけど出せよ。また口に刺さんぞ」


と、皮を剥く度に口を開けるクロノ。蟹ホジホジの再来だ。


「カナタ、あんたいっつもそんな事してんの?」


「こいつ、不器用だからこういうの下手くそなんだよ。この前もさぁ」


と蟹の話をしていく。


「私達ってみんなで遊びに行った事ないね」


「そうだな。休みの時はバラバラだからな」


「そういうもんなの?」


「フランク達がどうしてるかはしらんがな」 


「多分、うちはこれからもみんなで遊びにいくと思う。この前はドワーフの職人達も一緒だったし、来年も行こうかってなってたから」


「へぇっ。いいなぁ。遊びに行くなんて全くないわ」


「じゃ、次の休みに行きたい人で行く?」


「いいのかっ?」


「後でトーマスに聞いてみるけど。来月まで蟹とかやってるかなぁ?飯は変わるかもよ?」


「いいよそんなのっ」


「テトラ、どうする?みんなで行く?」


「そうだな。カナタがいればそれが可能なんだな」


「私、フランク達に聞いてくるっ」


と、リズがフランク達の所へ行く。


「みんな休みの時は何してんの?」


「武器の手入れや買い出しとかだな」


「お金貯まってしょうがないね」 


「まぁ、いつまでもやれる仕事でもないからな。せいぜい稼いで、その後はのんびりだ」


そうだよな。身体張った仕事がずっと出来るわけでもないし。


あ、もし魔王を倒したら魔物とかもいなくなるのかな?



「もしさ、魔物を倒して魔物がいなくなったらどうする?」


「まぁ、そうなりゃ盗賊退治と護衛がメインになるだろうな。魔物がいなくなる=盗賊が増える。盗賊も魔物に襲われる心配がなくなるってこったろ?」


なるほど。これ、もしかしたら魔物って必要悪とかの存在なのか?


いや、魔物はともかく、魔王が覚醒したら人類の危機だとクロノが言ってるからな。これは考えないでおこう。


テトラとエルメスはシンシアとニックと交代してこっちに来た。


リズもトーマスとフランクもOKを出したと戻って来た。


「リズ、シンシアちゃん魔法使いなんだってよ」


「そうなの?」


「はい、今はカナタさんにバンバンファイアボールとアイスランスを打ち込んでますよ」


「は?」


「いやね、模擬戦としてトーマスにやらされてるんだよ。俺は延々とそれを防いだり逃げたりを丸一日。シアちゃんは延々と魔法を打ち続けるんだ」


「なんだよそれ。危なくねーのかよ?」


「ポーション飲みまくってるよ。もう最近ではポーションの為に稼いでるみたいな感じ」


「へぇっ。シンシアは丸一日魔法打てるんだ?」


「はい、ヘトヘトになりますけど、少しずつマシになってきました。身体中が痛い時はカナタさんとお風呂に入るんで大丈夫です」


「カナタと風呂にはいるって・・・」


「あ、違います。カナタさんのお風呂です。言い間違えました」


シンシア、それは大変な言い間違いだ。リズが聞き直さなかったら誤解されてただろうが。


「そういや、いい風呂買うって言ってたよな?どんなの?」 


「泡がぼごぼこ出るのと、ジェット水流で身体をほぐしてくれるやつだよ。入って帰る?」


「いいのかっ・・・。って、着替持って来てないや」


「クロノ用に買った服でまだ着てないのあるからそれ着て帰ったらいいよ。たくさんあるから」


「そんな悪いよ。奥さんに買った服なのに」


「買うだけ買ってしまいっぱなしだからいいよ。な、クロノ」


「また買ってもらうからいいよ」


「じ、じゃお言葉に甘えよっかな」


「カナタさん。私もいいですか?」 


「いいよ。女の子同士で入ったら?」


と、さんざん飲み食いしたところで家の中にご案内。まずはクロノとリズ、シンシアで風呂へ。その後はエリナ、ナタリー、エルメスで入るようだ。みな着替は流石に申し訳ないと断り、リズには初めにあげると言ったのであげることに。


男連中は風呂はいいらしい。


そしてフランク達も俺がやってるトレーニングを見たいとなり、翌日は合同でトレーニングをすることになった。テトラを連れてトーマス達が泊まってる宿を予約しにいったが部屋が足りないみたいでシンシアとリズが俺のシングルベッドで二人で寝るそうだ。



グボボボ


「ナニコレっ。めっちゃ気持ちいいっ」


「カナタはジェットバスが好きなのよ」


「いっ、一緒に入ってんのか?」


「髪毛洗ったりしてもらうの」


クロノは私が奥さんよって感じでそういう。


「カナタさんは洗面所でリンス付けたままの女神様の頭を流しただけって言ってたじゃないですかっ」


「もう、バラさないでよ」


「それにお風呂も水着とバスタオル巻いて、たまにでしょ?」


「あ、泡風呂の時はバスタオル外すもん」


と、シンシアはあっさりとバラした。


リズはジェットバスでグボボボっと身体をほぐす。めちゃくちゃ気持いい。カナタも毎日ここでこうやってのかと思うと急に恥ずかしくなった。


風呂を堪能した3人は風呂から出る。リズは新品の下着を着るが胸のサイズが・・・。


クロノを見て、カナタはこういう女の子らしい娘が好きなんだなぁと思っていた。


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