AOI 第91話
「起きてー。起きてー。お母さん、寝坊しちゃったぁー。」
えっ寝坊?母の声が聞こえた。掛け布団をはいで、急いで部屋のドアを開けて、弟も、部屋から出てきた。
「おはよう。」
て、私も階段を降りながら、
「おはよう。」
って、2人で走って居間へ。
「お母さん、大丈夫?」
ドアを開けると、母がいない。あれっ、もう時間だったのかな。弟がTVをつける。TVに映っている時間は、7時45分。部屋の中は、ストーブもついていない。台所に行くとご飯は炊けている。こういう日は、お湯を沸かしてお茶漬けだ。すぐに、蛇口をひねり、お水をやかんに入れた。弟に、
「お茶漬けつくるよ。」
と、声をかけた。母は、洗面所にいるみたい。弟が、ストーブをつけた後、母を見つけていた。弟に、よそったご飯茶碗を運んでもらい、冷蔵庫から漬物を出してそれも運んでもらった。弟が、
「お茶漬けの味、鮭、梅、普通のがあるけど何にする?」
と、聞いてきた。私も、台所とこたつを行ったり来たりしていたので、頭の中がすぐには決められなくて、
「うーん。」
と、言いながら、お茶漬けの素を手にとって、一食分を切り離している弟の後ろを歩いていた。
「お母さんは、普通のでいいんじゃない?」
と、弟に言った。弟は、
「俺は鮭にしよう。」
と、言った。また、私の決められなくてが発動。早くしなくてはいけない時に。そして、いつもより、やかんのピーが鳴る時間が遅く感じる。弟が、
「お姉ちゃん、どれにする?」
と、もう一度聞かれた。もう決めなきゃだ。うーん(心の中)
「私も同じ鮭にしようかな。」
それを聞いて弟が、
「あいよ。」
と、言って、また、一人分を切り離した。
ピーとやかんが沸いた音がした。弟に、
「お湯持って行くからご飯にお茶漬けのもとかけておいて。」
と、言った。その前に、急須にお湯を入れた。やかんと鍋敷きを持って、こたつのテーブルの真ん中に置いた。弟に、
「お湯もかけておいて。」
と、言った。弟は、
「はーい。」
と、お茶碗にお湯を注いだ。私は、食器棚から湯呑みを出してお茶を注いだ。仕事へ行く母が、身支度を整えて居間に入ってきた。母は、
テーブルを見て、
「わーっ、ありがとうー。今何時?」
と、言いながら、TVを見て
「食べていく時間ある。」
と、言って、座って、スプーンをとって、お茶碗の中のご飯をくずしながら、
「起きたらさぁ。」
と、私達の方が、時間が心配になってしまうほど、寝坊してしまった事や、お茶漬け作ってくれて助かったとか、1人で話まくっていた。




