表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
しづく 愚か者の列に並んだ者  作者: はるあき
26/44

25.しづく5

 しづくはすっきりと目を覚ました。

 子供たちと思いっきり遊んだ。

 楽しかった、嬉しかった、悲しかった。

 夢の中だけじゃなく、こっちの世界でも一緒に遊びたかった、もっともっと。

 けど、これ以上子供たちを引き止められない。しづくを心配して子供たちは残っていた。転生(つぎ)があるのなら、早く逝かせてあげないと。

 ありがとう。

 胸の前で手を組んで子供たちのことを祈る。

 次()幸せを。

 圭人もいた。

 子供たちが連れてきてくれた。

 圭人にも言いたいことを言えた。

 結婚して、妊娠できたこと。

 話し合わずに離婚を決めたこと。

 浮気のこと。

 逃げるようにだけど。

 圭人が何か言いたそうだったけど、聞きたくなかった。

 特に浮気の理由は。

 いつからも、何故なのかも、全て。

 知りたいけど、知りたくない。

 圭人・・・。

 ありがとう、一緒に遊んでくれて。

 ごめんなさい、何も言わせなくて。

 誓約書と離婚届、何も聞かずに書くのが分かっていた。

 馬鹿にされるのが嫌いで、意地っ張りで、謝るのが嫌いで、去るものは追わずと言いながら未練たっぷりで・・・。

 あの人の言った通り、子供だ、圭人は。

 一回でも連絡をくれたのは、圭人からしたら頑張ったほうだと分かっていた。

 もう終わっていたのなら、連絡はしてこなかったと思う。

 だから、連絡しなかった。

 圭人が連絡を待っているのが分かっていたから。

 連絡したら、出てくれるから。

 声を、声を聞いたら、流されてしまうから。

 もう大丈夫。

 またいつか・・・。

 またいつか会えたなら、言えなかった『さよなら』を言おう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ