走り
2章 走り
「では、メニューどうりグラウンド15周から行きましょう!」
爽やかな、若いコーチが笑顔で言った
「あ、言い忘れていました僕の名前は下野と言います!」
「下野コーチや、しもやんと呼んでください!」
「では、始めましょう!」
こうして、1つ目のメニューが始まった
「はぁ、はぁ、ふぅ」
このメニューはダッシュではないが8割のスピードで走らなければならない、
思った以上にキツイメニューだ。
さっきの、元気の有り余ってたつり目ですらもう虫の息だ。
しかし、ふと栄一は前を見た…
すると、1人全く息が上がっておらず、独走してる奴がいた
監督
「あれが、今年の目玉のルーキーか」
下野コーチ
「はい、」
「この練習で全く息が上がらない一年生なんて」
「佐々木以来じゃないですか?」
「彼は期待できますよ」
そして、1つ目のメニューは終了した
「ぜぇ、はぁ、うぇ…」
あまりにも、キツすぎる一人を除いてはほとんどの選手が倒れ込んでいる
下野コーチ
「皆、よくやった!」
「さぁ次のメニューに行こうか!」
あまりにも、中間の休みがなく驚く選手たち
「次は1000×8だね!」
「さぁ‼頑張っていこう」
内容は1000メートルを3分30秒以内に入り、1分休んで、次に行くという至ってシンプルな内容であった…
しかし、
下野コーチ
「スタート!」
この合図と共に栄一たちは走り始めた
もはや、喋る余裕など無く全員がただただ、黙々と走っていた…
下野コーチ
「残り30」
「20」
「10」
「3.2.1.‥」
「しゅーりょー」
やっと一本目が終わったのだ、たった3分30秒
だが、栄一の人生でこれ程までにキツかった3分30秒があっただろうか、あまりのキツさに耐えきれず、体が動かなくなってしまう選手も多数いた、
栄一の、学年の新入生は50人いる
だがあまりのキツさに周りをみれば35程度まで減っていた、
下野コーチ
「2本目行くよー」
こうして、2つめのメニューが終了したのだ
もはや、立っている選手の方が少なかったのだ
下野コーチ
「皆、疲れてるようだね」
「30分休憩しよう!」
「では、30分後に集合!」
つり目
「ありえねーだろ」
「こんなことをしに、この高校に来た訳じゃねーんだよ!」
185㎝
「いや、俺達は試されてるのかもしれない」
「これを最後までやり遂げたら、次からボールを蹴らせてもらえるんじゃないのか」
つり目
「そうだよな!」
「よし!全員頑張ろうぜ!」
?
「いや、ちょっと待て」
つり目
「ん?」
?
「これは、試しなんかじゃないと思うけどな」
さっきまで、独走していた選手が口を開く、
よく見ればイケメンだ
イケメン
「この走りの意図をしっかりと読み取った方がいい」
「ここの高校は全国でも名は知られているほどの高校だ」
「そんな高校が、新入生にこのような走りをさせる意味を考えてみろ」
「単純に、まだ新入生の俺達はフィジカルレベルで追い付いていないってことだ」
「このまま、先輩方の練習に参加しようものなら」
「足を引っ張りなおかつ俺たちまで怪我をしてしまうからじゃないのか」
下野コーチ
「そのとうり!」
「君達は、先輩に比べればまだまだフィジカルの面で追い付いていない」
「だから、新入生はこの時期は走るんだよ」
栄一
「なるほど」
下野コーチ
「しかも、先輩はこの程度の練習はもはや、苦にも思わないよ」
つり目
「マジか…」
全員の顔に驚きと絶望の色が浮かぶ




