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エルフの里の異変です3

 俺たちが互いの自己紹介を済ませて握手を交わしていると、ギルドマスターが部屋に入ってきた。


「全員揃っているな? 『コウテツ』は来たばかりで済まないが緊急事態だ。強制参加とさせてもらう」


「構いませんぜ。このランクに上がった時からこういうことになる可能性があるってことは理解してますから。まあフルメンバーじゃないんでできることは限られますが」


「まあ例外もいるが基本パーティ単位で動いてもらうことは少ないと思っていてくれ。詳しくは里長の館に向かってから聞いてもらう。ってことで全員早速向かってくれ。と言いたいところだが『コウテツ』は先行部隊からは外すことになった。別のところに向かってもらう。『金の軍団』とメイは里長の館へ向かってくれ」


「承知した」


 ギルドマスターの指示のもと、俺と『金の軍団』は里長の館へ向かった。




「もう少し説明があるかと思いましたが里長のところで聞けるんですかね?」


 冒険者ギルドからガチャガチャと鎧の揺れる音を立てながら走って里長の館へ向かう道中、『金の軍団』のメンバーの一人が不意にクリステラ卿へそう問いかけた。


「わからん。少しでも早く着くことができれば転移の準備が完成する間に聞くこともできるだろうが、既に住民の避難まで手を付けているのだ。準備ができていないとも考えにくい。転移先で聞くことになるかもしれんな」


「俺は里長からとは別口で軽くは聞いてますがギルドでは特に何も?」


「む、そうか。ギルドでは魔王軍の襲来に伴う強制依頼ということくらいだな。周辺の里だけではなく国中にある里から冒険者を呼び集めているとのことだ。うちも他の場所に向かったメンバーが呼ばれている」


「他の呼ばれているパーティとかも聞いてるんですか?」


「うちのメンバーだけだな。他に誰が集められたのかは知らない」


「そうですか。Sランク冒険者たちが呼ばれてたら心強いと思ったんですが」


「少なくともそちらやうちのギルドマスターはいないだろうな。王国の方で会合があると聞いている」


「ユウカに任せてしまっているがキャラビーも一緒なのかな……」


「防衛戦であるならばうちのリーダーがいてくださると心強いなんてものではないのだがな。今日呼ばれているのは我ら第三パーティ以外に第二、第四パーティもいる。これだけある待っているギルドは他にないだろうし、『金の軍団』の顔に泥を塗るわけにはいかないな」


「俺は多分別動隊みたいな感じになるだろうけど戦場で会ったら頼らせてもらうよ」


「それぞれ得意不得意があるから一概にわかったとは言えんが最善を尽くさせてもらう」


 そうこう話しているうちに俺たちは里長の館に到着した。

 冒険者ギルドに向かう時にはちらりと見えていた来客の列も状況が状況なだけに既にはけており、入り口の前に兵士が1人立っているだけだった。


「お待ちしておりました! 中へどうぞ」


 兵士に案内されて中に入ると、先ほどとはまた別の部屋に通され、そこでは里長と数人のエルフが大きな机の上に置かれた地図を囲みながら各地と連絡を取っている光景が広がっていた。


「よく集まってくれた。まずは礼を言わせてもらう。ありがとう」


 里長が集まった面々に視線を向けて頭を下げる。俺たちもこくりとうなずき続きを促した。


「早速だが説明に入らせてもらおう。聞いていると思うがアーディアとヤカリ森国の国境付近に魔王軍が姿を見せた。転移を使用したものと思われ、その数は現在確認がとれているだけでも数千体。下手すると万に届くかもしれない大軍勢とのことだ」


「そりゃあまた想像もしたくない大軍勢ですね。種類は確認がとれてますか?」


「ある程度統一されていればまだ楽だったのだろうがそういうわけでもない。正確な種類までは不明だがゴーレム系、キングクラスと思われる個体を含んだ複数の昆虫系モンスター、アンデッドにそれを統べるリッチ、しまいにはドラゴン系のモンスターまでいると連絡が来ている。他にも偵察だったのだろうが足の速いウルフ系に乗ったライダーたちが森に侵入し既に戦闘になり撃退しているようだ」


「リッチがいるんが厄介すね。せっかく殺してもアンデッドにされたら意味がない」


「一応『白き御旗』からAランクパーティが2つ参加しているが彼女らも魔力が無限にあるわけではない。リッチを見かけた際には優先して倒すようにしてほしい」


「了解です」


「これから転移してもらう先は主戦場となる場所に近いこの場所になる」


 里長は戦場としてバツ印が書かれているところから地図をなぞり、周辺にあるいくつかの里の中でも最もそこから近い里を指さした。


「今も連絡を取っているし前線が突破されたという連絡はないが敵も転移を使うとなると何があるかわからない。実際にこちらの村では戦場の空気を感じたのか森にもともといるモンスターが暴れたという報告もあったくらいだ」


「なるほど。血の匂いが流れたか、野生の勘というやつか。全員転移先では作戦完了まで完全武装を崩すことを禁ずる」


「「「は!」」」


 里長の話を聞いてすぐにクリステラ卿から指示が出る。彼らのような全身鎧の代わりに『死龍装甲』をなんて真似はできないが『全方位結界』と『魔力盾』くらいは常に出せるように用意しておこう。


「細かい配置は転移先で指示が出る。だがどこに行くにせよ戦場には違いない。既に国軍が戦闘を始めており、随時戦力を派遣して態勢を整えている最中だ。すまないがよろしく頼む」


「「了解です」」


 俺とクリステラ卿が代表として返事をしてさっそく転移のために部屋を移動する。エンシェントエルフ様のところへ向かうのとはまた別の転移陣が敷かれた部屋に俺たちが入ると、すぐに待機していたエルフたちが転移の準備に入った。俺も『スピードエンチャント』と『ガードエンチャント』をかけて転移に備える。


「準備完了しました。皆様よろしいでしょうか?」


 激しい魔力の消費からか額に大粒の汗をかきながらこちらに尋ねるエルフに無言でうなずくと、すぐに魔法陣が光始め、俺たちは前線近くの里へと転移した。





 転移先についてすぐに念のために『全方位結界』を貼ったものの、『探知』にも敵と思われる反応はなかった。一応『魔力盾』を背後と左右に展開して防御を固めつつ、俺たちは魔法陣の部屋で待機していたエルフに連れられて転移先の里の里長のところへ向かう。


「よく来てくれた。私が現在総指揮官を務めている里長のアイザックだ。準備はできていると思う。早速これから指示する場所に『金の軍団』『マツノキ』に分かれてそれぞれ向かってほしい。地図を見てくれ」


 アイザックさんは挨拶も程々に、先ほどみた大まかな地図よりも戦場付近のみに集中した地図を指さしてそれぞれが向かう場所を示す。そして俺の向かう先である戦場の最東端を指差すのと同時に一枚の手紙を渡してきた。


「『マツノキ』のメイ殿にはエンシェントエルフ様からの指示書が届いている。内容は確認したが正直指揮官としてはあまり作戦として認めたくないところだ。しかしエンシェントエルフ様からの指示である以上はそうも言っていられない。本当に頼んでいいのだな?」


 俺はその言葉に答える前にさっとその指示書に目を通す。はは、無茶苦茶だな。でもこれくらいじゃないと試練にはならない。


「了解しました。殲滅しますので俺の射線上に入らないように徹底させてください」


 指示書をアイザックさんに返し、俺は転移魔法使いの冒険者と共に現場に向かった。




『指令:東部は最低限の兵を残し戦力を西に集めます。多少抜けてきた相手の始末はこちらに任せても構いません。東から敵を殲滅しなさい。メイム・クルフェ』


どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv20/?? ローグ Lv64/70

 精霊使いLv32/40   舞闘家 Lv59/70

 大鬼人 Lv20/40   上級獣人Lv15/30

 魔導士 Lv81/90    魔人  Lv12/20 

 探究者 Lv31/99   狙撃王 Lv1/90

 上級薬師Lv1/80

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死霊術師Lv1/100

 アーマーナイトLv1/99 剣闘騎士Lv1/99

 上級龍人Lv1/30    死龍王Lv1/30 』

いつも通り連休は最終日更新です。久しぶりとか言わないで(懇願)


今週末には信長の野望新生が届きます。楽しみだなぁ!

ただその前に1つ気が付いたことが。アルセウス3体の化身捕まえたとこで止まってるわ。クリアしなきゃ…


ではまた次回

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