7.楽しければそれでOK
住み始めてから早数ヶ月が経った。
ここはなんて素晴らしい所だろう。美味しいご飯もあるし、快適な寝床もある。あと出てくる人が基本美男美女。しかも、すごい可愛がってくれる。
ここまで高待遇で天国のようなのにも関わらず、私がすることといえば、日本での暮らしについて話すだけだ。しかし、そんな情報にも価値があるのかアズさんは目をキラキラさせながら聞いている。最近はその情報を元に魔物の研究にも進展があったらしい。
ルージュさんはアズさんを手伝っていたからか、宮廷内での評価が右肩上がりのようで、色んな人から求婚されているみたいだ。
たまに王子がやってくるが、扱いが下手なだけで悪い人ではないことはわかった。動物好きっぽいが、動物には嫌われる性質のようだ。ちょっとわかる気がする。
他にも、見分けがつかないほどそっくりな美男子の双子や根暗そうに見えるが実はイケメン的な人、最年少にして実力を認められたショタ系、俺様など乙女ゲームによくいる感じのキャラクターが沢山いた。
色々と違いはあるものの、皆私に良くしてくれた。ゲームのキャラクターだからなのか、闇が深めで大変なこともあった。しかし何故か私が話を聞くと全て解決していた。猫なのにすごい熱烈な愛の告白もされた。
一体どういうことなんだと毎回思うが多分ゲームだからで全部説明がつく。私はこのゲームのヒロインポジションなのかもしれない。
まぁともかく、楽しければそれでOKということで。割とこの転生ライフは最高だ。まさか、猫になって溺愛されるとは想像もしなかったけれど……ね。
この作品はこれで終わりになります。最後までお読みいただきありがとうございました。目を通して貰えただけでも大変嬉しいです。よろしければ感想や評価など少しでも下さると幸いです。