いったい誰やねん上総介
「何やら楽しそうですな」
えっこの声は…
「日根野殿!」
「ですから若君、日根野で構わないと…」
何か言ってるけど気にしない気にしない。
「どこにおったのだ」
「申し訳ございません若殿」
「日根野殿は私奴を迎えに来てくださったのですぞ」
だ、誰?
これまた強そうなおじさんだこと。
なんか血走っているし。
「日向守殿!戻られていたのか」
「早かったではないか」
おじさんがおじさんを取り囲んでワイワイやっている。
ちょっと、置いてきぼりなんだけど。
「安藤」
「若殿、この守就ただいま戦より舞い戻りました」
うん、だから誰?
「若君にございますか?お久しゅうございます!」
「ひ、久しぶりぃ…ですね」
久しぶりってことは知り合いか!?
まずい何も覚えていない。
「…安藤日向守守就殿にございます」
ナイス治兵衛!
一家に一台ほしいわ、困った時の治兵衛。
「日向守殿はどちらへ行っていたのですか」
「おや、若君はお知りでないのですか」
何みんなは知ってんの?
またか?またハブりか?
「若君、私はですね。織田の加勢に尾張まで行っていたのです」
あのパワハラ…三郎殿の国まで?
「織田の内部が荒れているという話ですか?」
「いや、先の戦は今川とのものです」
日向守が腰を下ろしながら説明してくれる。
内部が相当荒れてるって聞いてたからてっきり。
内部でも外部でも争ってんの、あの人。
「して戦には勝ったのか」
父上が盃をあおりながら聞く。
確かに。今川って結構強くなかったっけ?
あ、もちろん現世で知った知識ですよ。
前世では今川なんて聞いたこともない。多分。
「もちろんですとも!」
へー勝ったのか。
「上総介殿が考えた策で鉄砲を使ったのですが、これがまた敵をバッタバッタと…」
え?鉄砲?
「鉄砲ってあのー、そのバーンみたいなやつですか?」
「ばーん…?わかりませぬが、鉄砲は鉄の筒が火を吹くものにございます」
この時代って鉄砲あるんだ…
てっきり刀でえいえいやってるだけかと思ってた。
てか上総介って誰?
「私は上総介殿に会ったことがないからのう…どんな男なのだ?」
「噂とはだいぶ違うように見受けられました。随分頭の切れる男です」
父上の疑問に答える日向守。
こっちの疑問にも答えてほしい。
「奇抜な身なりをしておると聞いたが誠か」
「派手な色ではあったが、形は普通だったぞ」
おーい。皆さーん?
「強かったのか上総介殿は」
「それはもう。流石帰蝶様の嫁いだ男よ!」
…
誰か教えてよ!!




