転生ってホントにあるんだね
至らぬ点はご容赦願います。
転生しちゃいました、俺。
しかも昔の日本。
正直最初は気づきませんでした。
だって普通に赤ちゃんしていたのよ。
よく寝てよく遊んで…自我もほとんどなかったし。
でもね三歳くらいになって、物心がついてきたんだよね。そこで気づくんですよ。
あれ、俺死んだの?って
死んだ時の記憶なんてありませんよ。
覚えているのは俺が高校生だったってことと、名前がリュウタだったことぐらい。
そんなこんなで転生したことには気づいたんだけど、そこからがまぁ長くて。
なんかみんなやけに和服着てるなーとは思いましたよ、流石に。
そういう家なんだろうなーで納得しちゃったんです。
でも転生に気づいた後、初めて部屋の外を出た時ホントにびっくりしちゃって。
みんな着物やん。
びっくりするぐらい着物やん。
そしてこの家どうなってるん。
もはやお城やん。
もう流石の俺も察しました。
でも未だに自分が誰なのか分からない。
なんかみんなの態度を見た感じ、只者ではなさそう。
歴史勉強しとけばよかったなー。
もう何もわからん。
俺のお父さんらしきが若殿って呼ばれているのは聞いた。
そして母ちゃんいわく、そして将来俺は殿様らしい。
どこの誰かも知らない殿様になったところで、えぇーやったーとはならない流石に。
だって絶対怖いじゃん。
歴史知らないけど、戦争たくさんしてたことぐらいは覚えてる。
そんな俺ももうすぐ五歳。
「喜太郎、息災か」
現世のお父ちゃんである。
「はい、父上」
名前は分からない。
だってみんな若殿とかでしか呼ばないんだもん。
「梅、喜太郎の様子はどうだ」
「利発に育っております。五つとは思えないほどです」
この人は今世のお母ちゃん。
こっちは名前がわかっていて梅さんっていうらしい。
なんか周りの人いわく浅井さんってところからお嫁に来たらしい。
どこか分からないけど。
最初他の女の人が世話してくれてたから、そっちがお母さんかと思ってた。
でもその人は乳母っていうやつで、度々来ていた若くてきれいな人がお母さんだと後から知って驚いた。
お母さん若っ!お父さんも若っ!
どんな時代だよ。
「喜太郎、ここへ」
「はい」
なんだか今日の父上はご機嫌のようだ。
いつも眉間がギュッてなっている顔を今日は緩めている。
俺を膝に乗せ、頭を撫でてくれた。
こういうときはだいたい父上の父上、つまり俺のおじいちゃん関係でうまくいった時だ。
「聞け、喜太郎。父上は私に家督を必ず譲ると約束してくださったぞ」
ほら当たった。
俺のおじいちゃん、みんないわく殿は俺の叔父さんである孫四郎さんと喜平次さんをかわいがっているようで、父上に対し若干冷たいらしい。
それが父上は不満だそうでよく俺に愚痴をこぼしている。
子供だから分かんないと思ってるでしょ。
愚痴を聞かされるこっちの身にもなってほしい。
知らない人と知らない人の悪口を聞かされても俺困るよ。
「私の後はお前だ」
「私に…」
おいおい父上、話早すぎるよ。
まだおじいちゃんも生きているよ。
ちなみにだがおじいちゃんとは数回しか合ったことがない。
父上と仲が悪いからか、そういう時代なのかも分からない。
めっちゃ怖かった。
生命の危機って感じだった。
「…喜太郎、欲しいものはないか」
おじいちゃんを思い出して身震いしていると、父上が声をかけてきた。
「ほひぃほの?」
父上、ご機嫌なのはいいけど、ほっぺ引っ張るのやめてください。
「そうだ、なんでもいいぞ」
「ほぉーん…」
ほしいものかぁ。
これで頼んで叶わなかったことないんだよな。
流石にスマホは無理だったけど。
ところが今特に欲しいものとか…思いつかない。
「…喜太郎は遊び相手が欲しいです」
「遊び相手?姫ではだめなのか」
そう、俺には妹がいる。
四歳の貞ちゃんである。
そしてなんとびっくり俺とはお母さんが違うらしい。
この時代は奥さんたくさんいてもいいらしい。いいなー。
「お貞は小さいですし…それに私は男です」
流石にもう年下の女の子と遊ぶような歳ではない。
「そうか、探しておこう」
父上が俺の顔をむにむに触る。
両親は俺をものすごくかわいがってくれる。
2人だけではない。
乳母さんや他のお世話してくれる女性もである。
正直、とても恥ずかしい。
俺の年齢は前世を足せば成人済みである。
「お可愛らしい」
何回言われたことか。
赤ちゃんの頃なら分かる。
でも今となっては言われすぎではないか。
まぁ、言ってしまえば上司の息子なので間違っても変なことは言えないか。
そんなことを考えつつ、俺は父上の好きなようにさせていた。
龍興の母の名前を梅、異母妹の名前を貞、としています。
龍興は妹二人の設定で行くつもりです。
ここらの女性の実名がまったく出てこなかったので、オリジナルでつけました。
ご存じの方、教えてくださると幸いです。




