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反論

「こうしちゃいられない!!早くリビングに観に行かなきゃ!!」


 立ち上がろうとした私の両肩を、みなとが慌てて手で押さえた。


「だ、だめだよ。イツカちゃん、熱があるんだから。ちゃんとここで寝てなきゃ・・・ドラマは録画されたのを今度観ればいい」


 私はみなとの両手を掴み、肩の上から退けながら反論した。


「嫌だ!!ガマンできない!!今観れるもんならどうしても今すぐ観たい!!大丈夫、リビングまで歩くぐらい余裕でできるから私!今観れなきゃ続きが気になって知恵熱出して死ぬ!!私、まだみなとと死に別れたくないからお願い!!」


 みなとは数秒のあいだ、今にも暴れ出さんばかりの剣幕の私をぽかんとした顔で見つめていたが━・・・やがてこらえきれなかったというようすで吹き出した。


「ふっ・・・くく、ふふふ・・・。も、もう・・・イツカちゃんってば・・・しょうがないなぁ・・・」


 そこにあったのは『笑顔らしき表情』ではなく、まごうこと無き『笑顔』だった。



 ☆



「はー・・・すごかった・・・素晴らしかった・・・本当に」


 リビングにて。みなとが運んできてくれた掛布団にくるまり、ソファに横になった状態でドラマを最後まで観終えた私は、感嘆の息を吐きながらリモコンでテレビの電源を消した。


「ね、みなはどうだった!?私、文句のつけようのない最終回だったと思うんだけど!」

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