episode:80
誤字脱字報告とても助かります。
読み直す時間が取れていないのでおかしい所がありましたら報告頂けると有難いです。
冒険者ギルドに入るとモナカさんの姿が見えた。
僕は列に並び順番を待つ。
「あ、ルイフ君!?なんで全然こないのよー心配したじゃない」
「モナカさんお久しぶりです。ちょっとバタバタしてたので」
「知ってるわよ。知らない間にAランクってどんな生活していたのよ。こないだガンツさんが来たけど、元気としか話せなかったわよ」
ガンツさんは僕の実力は知ってるから言っても良いんだけどね。
「僕もビックリですよ」
「はぁ、もう良いです。それで今日はどうされたんですか?」
「ギルマスに会いに来たんだけど繋いで貰えるかな?」
「わかりました、ちょっと行ってくるのでちょっと待ってくださいね」
おい、あのチビ何もんだ。
モナカさんが…あんな顔してるの見た事ないぞ。
ああ、それにギルマスと繋いでくれとか行ってたぞ…
「はっはは。お前ら知らんのか。俺は知り合いだからな、ちょっと見ていろ」
「これはこれはルイフ様、お久しぶりです。お元気でしたでしょうか?」
なんだ、こいつは…どこかで見たような。
それにこの畏まりすぎる挨拶はなんだ、怖い。
「えっと…どちら様でしょうか」
ぶははははアイツ馬鹿だ。
知り合いなんて嘘じゃないかよ。
「ルイフ様、トータスですよ。トータス」
「トータス…?」
「ルイフ様に絡んで見事にやられ改心したトータスです。フェンの旦那に面倒を見てもらっています」
「ああ…あのトータスか。一度しか会ってないから忘れてたよ」
「そんなー。俺Cランクになったんすよ?もうあの時の俺じゃありません」
「まあ、頑張ってください。僕は用事があるので」
面倒な相手はスルーだ。
「ルイフ君、お待たせ、ギルドマスターがお会いするそうなのでこちらへ。トータスさんルイフ君に変に絡んじゃダメですよ?」
「い、いえモナカさん。俺はそんなつもりはなく、ルイフ様にご挨拶をと」
「ふふっ、じゃあ行きますよ。ルイフ君」
僕はモナカに連れられギルドマスターの部屋へと入る。
「久しぶりね、ルイフ君。私が恋しくなったのかしら?」
「そうですね、綺麗な方を見るのは目の保養になるので」
「正直でよろしい。それで今日はどうしたのよ。私の所へ来るなんて珍しいわね」
「僕が伯爵になったのはもう知ってますよね?」
「なるほどね。冒険者ギルドの支部をって事かしら?」
「はい、その通りです。僕の作る街に支部をお願いしに来ました」
「良いわよ」
「良いんですか?」
「あれって顔してるわね。伯爵の治める領地でAランク冒険者であるあなたの街は冒険者ギルドとしてもお願いしてでも置きたい場所よ?それにセイラルの森に安全に行けるようになるなら高ランク冒険者が集う場所になる。ギルドとしての利益は莫大なものになるわ」
「では、お願いします」
「ええ、と行ってもまだ3年以上も先の話よね?開拓自体上手くいくのかしら?」
「いえ、もう街としての機能が果たせるくらいには進んでいます。移民や職人の手配も済んでるのでいつでも視察に来てもらって大丈夫ですよ。場所はメインの商業地区で出してもらう予定で既に決めてあります」
「…あ、あらそう。こっちも色々手配があるから本部に伝えておくわね。私が見にいくつもりよ」
「はい、よろしくお願いします」
僕は無事冒険者ギルド建設の許可を取り付けたので、みんなの待つ街へと戻った。
「あ、おかえりールイフ君?」
「ただいま」
「部屋も片付きましたし、後は荷物をこちらに持ってくるだけですね」
「私も終わった」
「ララちゃんが戻ったらみんな終わりかな」
雑談をしているとララが戻ってきた。
「終わったわよ。大体わかったけど、ルイフ、あなたの発想にはいつも驚かされるわね。あれなら食材も新鮮に多くの人が適正価格で買う事が出来るわね」
僕が考えた訳じゃないけど…異世界だし言い訳は必要ないよね。
肯定も嘘になるからしないんだけど。
「それは良かった。みんなの荷物だけ運ぼうか、今日からここで暮らそう」
「そうね、マーニだけ呼びましょう」
「うんうん、美味しいご飯食べれないのなんてやだもんね」
みんなの荷物を運び込み、僕は王都の屋敷にてレグドンと親衛隊のみんなを呼び引っ越しの事を話した。
「では、マーニ以外は来週出発ですね。皆に伝えておきますか?荷物はどうしましょう?」
「最低限私物だけ持ってきて貰えれば、揃えてあるから大丈夫だよ。皆には今から伝えるから集めて貰える?」
「分かりました。ではマーニ、暫くのお別れですがしっかりするのですよ?」
「隊長、任せてください。美味しいご飯でもてなしておきますね」
「なぁ、ルイフ様頼みがあるんだが…」
「ティーナの事?」
「ああ…危ない所に行く訳じゃないが長旅なんてアイツは殆どした事がない。それにやっと落ち着いて来た所でもし危ない目に会ったらと思うと」
いいお兄さんだな。
これは何となく予想していた。元々嫁達とも話し合い、ティーナは転移で連れて来ようと言う話になっていたのだ。
「分かったよ。ティーナは僕がマーニと一緒に連れてくね。安心して良いよ」
「有難うございます」
そんなに頭下げなくてもいいのに…
妹の事になると元騎士団長の面影が全くない。
妹大好きなシスコン兄貴だ。
レピンとカルメが手分けして皆を集めてくれた。
「みんな仕事中にごめんね。ちょっと報告なんだけど。僕伯爵になって領地を貰ったから来週引っ越そうと思う。僕の都合だから引っ越しは困るとかあれば言ってね」
「あ、あのルイフ様。どちらに引っ越しをされるんですか?」
「そうだった。ゲンコウ湿地は知ってるよね。そこから西側の大草原からセイラルの森まで一帯全てが僕の領地だよ」
「ルイフ様…俺は元冒険者をしてたから知っているが、あそこは見渡す限りの大草原、そしてセイラルの森はAランクの魔物とかがうじゃうじゃいて基本的に近く奴はいねえエリアじゃなかったですかい?」
「バーバル、物知りだね。その通りなんだけど、そこに街を作ったから安全に暮らせるから大丈夫だよ?それにね。セイラルの森の魔物は冒険者ギルドが出来て高ランク冒険者が来るまでは僕が間引くから大丈夫」
みンなポカーンとしている。
「儂らはルイフ様に雇われておる。ついてくだけじゃ。なあレルゴ」
「ああ、兄さん。ルイフ様の庭を綺麗にする。ただそれだけですね」
「で、でもルイフ様…Aランクの魔物を一人で間引くとはどういった…国対抗戦で優勝したのは知っていますが、まだ学園生ですよね?」
そっか…僕がAランクの冒険者と言う事を話した事なかったけなー。
でもグリコもいるし…
「ルイフ様はAランク冒険者でもある。そして私達全員でかかっても勝てないわ。庭で飼ってるワイバーン亜種を見ればわかるでしょう」
アミアが僕の思った事を代弁してくれたようだ。
「そうだぜ、ラシュート。心配すんな、俺達の主人は竜騎士様だ」
「そ、そうだよな。ルイフ様すみません弱気になってしまって」
「気にしなくていいよ。荷物は私物だけあればいいからとりあえず、引っ越し準備を済ませておいてくれるかな?レグドン、アミア後は任せるね」
「はい」
「任せてくれ」
引っ越しは二人に任せて僕はティーナとマーニに引っ越しの準備をさせ、揃ったところで街へと転移する。
屋敷のエントランスに到着する。
誰もいない、みんなは2Fだろうか。
僕は二人を連れてダイニングルームへと向かう。
扉を開けるとみんな座っておしゃべりをしている。
「二人を連れて来たよ」
「ティーナは私が案内してくるね」
「うん、セイラよろしく」
「いこ、ティーナ」
「じゃあ、私がマーニを案内するわね」
「ララ、よろしく動かしてばっかでごめんね」
「いいわよ。動いてる方が好きなのよ」
「ララ様よろしくお願いします」
僕は先に厨房へと赴き、買い溜めしていた食材の一部を出し冷蔵庫に入れた。お肉もとりあえず冷凍庫に保存だ。
調味料なども沢山購入してある。
暫く困らない分を棚に置き、ダイニングへと戻る。
「ルイフ、そう言えば実家には行かないの?」
「ルイフ様の実家に行くんですか?」
「あ…忘れてた。そろそろ顔出さないと心配してるかも。明日にでもみんなで顔出しに行こっか」
「あの、私も行っていいの?」
「うん、アミも嫌じゃなければ行こっか。何もない田舎だけど…良ければ」
「では、一人で居るのもあれなので、私も行かせて貰いますね」
「うん、じゃあ決まり。明日はみんなで僕の実家だ」
みんな元気にしてるかなー…
婚約者達を連れて行ったらどんな反応するだろう。
父様と母様、喜んでくれるかな?
僕が伯爵位を承った報告はそろそろ届くはずだけど。
父様は…驚くと思うけど問題ないな。
母様は…なぜ帰って来なかったのか色々と聞かれそうだ。
エリン姉様は…きっと怒ってるかなー。
お城に仕えてるし僕の事知ってると思うけど結局会いに行っていない。というか、完全に忘れていた…
ライド兄様はしっかり者だ、父様の後継として仕事を立派に勤めているだろう。住み良い町にして行くためにもライド兄様も巻き込んだ改革が必要になってきそうだ。
レイク兄様は何してるかなー…。相変わらず引き籠って居るのだろうか。頭が良いので領地経営を手伝ったりしたらいいと僕は思うんだけど。中々そうも行かないのが引き篭もりの大変な所だ。
アカとアオは立派にメイドとしてやれているだろうか…
色々気になる事が沢山だ。
さて、お土産は何を持っていこうかな。
実家への婚約報告だ、しっかりとした所を見せなければいけないと思う。
んー…何が良いだろうか。
やっぱりガラス細工かな?綺麗だし、価値もある。
婚約報告には良いお土産だと思う。
しかし、僕の実家ははっきり言って貴族にしては貧乏だ。
そんな家族が価値のあるガラス細工を使ったりしてくれるだろうか…
グラスや、お皿、怖くて使えない…そんな事になってしまう気がする。僕もずっと実家に居たならそんな高価な物でご飯を食べたら胃が受け付けなさそうだ。
そもそも…貧相な料理を置くためにそんな高価な皿を使ってはより貧相に見えてしまう。
困った…浮かばない。
考えていると、みんなが戻ってきた。
「ルイフ様、なんですかあの厨房!?凄いです、今日は腕によりをかけてご馳走を作りますね」
「ありがとう、マーニのご飯は美味しいからみんな喜ぶよ。あっ、それだ。マーニ明日僕の実家にみんなを連れて行くから沢山美味しいものを作って欲しい。お土産として持ってくから」
「わかりました、腕によりをかけて作らせてもらいますね」
お土産が決定した。
マーニの美味しい食事、これ以上ないお土産になるだろう。
評価して頂けるとやる気に繋がりますので、ちょっとでも興味持って頂けた方は評価頂けると嬉しいです。
少しでも皆さんの楽しみになれるよう頑張って更新していきたいと思っています。
ゆっくり展開で余り迫力のあるシーンが今の所ありませんが、まったり見守って頂けると嬉しいです。




