Episode21 謝罪と免罪
しばらくすると、オーロラさんは目を覚ました。彼女は、下を見る。そして、自分が拘束されていることに気付いた。
が、オーロラさんは賢明だった。一切抵抗しようとせず、ため息をついて、
「ごめんね...テーラ。それに、みんな。私もこんなことはしたくなかった。」
と謝罪してくれた。彼女は赤くなっては消え、赤くなっては消えしている。必死で抵抗しているのだ。
「す...全てを...話す...わ...。」
彼女は苦しみながらもそう言う。
見ると、腕にはかつて、見た呪いの腕輪がはまっていた。僕は、
「ダイナミック・フラッシュ!」
と、最上級の閃光魔法を唱える。すると、腕輪の呪いの力が消えた。それから、僕は、腕輪を外した。その瞬間、オーロラさんは苦痛から解放され、口を開いた。
「私の知っていること、全てを話すわ。」
腕輪が外れ、さらに、自分の高い魔力で注入された邪力を完全に支配した彼女ははっきりとした声でそう言った。僕たちはもちろん、全員文句なしでうなずいた。
「さっき...と、言うには少し前だけど、私は洗脳されて、『チェンジド』で入れ替わったっていったわね。これはその続きよ。」
オーロラさんはそうやって話を始めた。
* * * * *
オーロラさんと洗脳の女が入れ替わり、さらに、能力を継承した。その後、彼女は石像を壊し終わったクリスがやって来て、念のためと呪縛の腕輪を彼女の腕輪につけた。
それから、オーロラさんはジャックの家へ誘われ、キスによりしばらくその支配から解放された。しかし、それも次第に支配されていき完全に支配されると姿を眩ました。その時には、何かを企んでいた。
僕の家に来た時もそうだ。オーロラさんは、ずっとどうその企みを実現させようかと考えていた。
そして、その日がやって来た。オーロラさんは、クリスと協力し、宇宙の大結界に歪みを生じさせたそれにより、ドュンケルは大量にブラックホールを形成。そこから、たくさんの隕石と、巨人たちを落とした。こうして、バッファル崩落は起こった。
それから、オーロラさんはクリスに従うようになった。正確には、従うしかなかった。彼女はまだ自我を完全に失ったわけではなかった。でも、腕輪の力は絶対的な物で、そのの呪いから逃れることは出来ない。
その後、オーロラさんはエリーナさんを洗脳し、ドュンケルの元へと連れていかれ、サキュバスにされた。
* * * * *
「本当にごめんなさい。決して許されることでは無いと思うけど。」
オーロラさんは必死に謝罪する。その姿を見て、僕たちは許せざるを得なかった。ここまでしてる彼女は疑いたくはないが、念のため、ニコラスには彼女をいつでも撃てるように構えさせた。急所は外すように言ってある。
僕は、彼女の拘束を解き、鞭をマリアに投げた。彼女は見事、それをキャッチした。ナイスキャッチ!と、心の中でグッドを送りながら、手を差し出した。彼女は僕の手に自分の手を伸ばした。
と、その時だった。彼女は、空へ浮かび上がり、
「くっ!?...ううぅ...あっ...はぁ...。」
ともがき苦しみ始めた。
「魔法か!?」
そう言った頃には、反射的に「エンド」を唱えていた。彼女は首を押さえながら、過呼吸になっている。
見ると、そこにはクリスの姿があった。ドュンケルの蘇生魔法により2度も復活し、3つ目の命を手にしたクリス本人の姿が。彼は、
「本当にめんどくさい奴だな。オーロラは。」
と言ってから、にやりと笑ってこう言った。
「さぁ、とりあえずお前らを殺してやろう。まとめて相手をしてやるぞ。3度目の...正直だ。」
そうは行くかっ!僕は剣を抜く。続いて、みんなも武器を構える。ショックからやっと解放されたテーラもナイフをもって、しっかりと地面を踏んでいる。今度も打ち負かしてやる!僕とバーロン、テーラにマリアは心の中で同じことを言っていた。




